エバーグリーン

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 556
感想 : 127
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575235555

感想・レビュー・書評

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  • すごくきらきらしている。切なさと優しさが入り混じった感じのラストに泣きそうになった。こういう幸せの形もありだと思った。

  • 豊島ミホさんの小説の中で一番すき。
    切ないけどあったかくて後味がさわやか。

  • 女の子のセリフというか書いてある仕草がとてもかわいらしく、楽しく読み進められた。
    ふたりの会話がいい。

  • 高校時代の淡いカップルが10年後に再会する。女の子のほうは夢を叶えて。
    『青空チェリー』の時の印象とは少し違う。等身大の自分で勝負していて爽やかだ。



    作成日時 2006年11月26日 10:24

  • 十年後の約束をして、別々の道を歩み始めた二人の男女の物語。

    前半は学生時代特有の、甘酸っぱい純愛を感じさせ、そのままの流れで十年後までいくのかと思いきや、そう簡単にいくわけでもなく。夢を叶えられずもがこうとするシンと、思い出に縛られたまま動けないアヤコ。
    人を想うこと、夢を追いかけ続ける事の難しさを思った。

    自分はこんなもんじゃない、と田舎でくすぶっているシンの気持ちも、いつまでも十五歳のシンとその思い出たちを忘れられずにいるアヤコの気持ちもよくわかって、わかるからこそ読んでいて、何だかじれったいような思いがした。
    ところどころ馬鹿だなぁと笑えてしまう台詞や仕草が心地良く、アヤコと伊地知の二人のやり取りは読んでいて微笑ましいものがあった。

    ハッピーエンドとは言い切れないような印象を受けたラストだけど、現実ってこういうもんだよなとも思ったり。

    「三日月、やっぱり焼きついてる。」

  • キラキラした切なさとときめきと、それから『リアル(現在)』がまぜこぜになってせまってくる、なんとも言えない青春へのレクイエム本。

    中学校の卒業式の日に交わした約束を中心にすえて、まったくもってほころびのない筆力でもんのすごくキレイにまとめあげてある。

    10年後の約束の地にてお互いがお互いを見つけたときの描写、わたしのハートは痛いくらいキュンキュンした。
    もう、恋にはならないってわかってるのだけど、あまりにも二人がきれいすぎて涙腺がちょっと緩んだり。

    ストーリーや、登場人物の魅力はともかくとして・・・
    「ああ、この人、ものをかくために生まれてきたんだなあ」と思わせる部分がストーリーのあちらこちらに丸裸のまま配置してあって、もうそれだけでドキドキする。
    文章がよすぎる。

    評価が高いの、うなづけます。
    とにかく、一度読んでみて欲しい。

    読後、自分の毒がすっきり抜けたような気持ちよさが残る一冊。

  • 幸せとはいえないかもしれないけど、切なくてちょっとほっこりする話。

  • 色んなものがつまってて、本当に素敵でした。
    大好きです。

  • 中学の卒業式に少年少女が交わした「十年後それぞれミュージシャンと漫画家になって再会する」という、なんともイタイ約束。自信に満ち溢れていた少年は、平凡な毎日に忙殺されながらも、それなりに幸せな毎日を送っており、自分に自信はなくとも、少年はミュージシャンになれると信じていた少女は漫画家になるが、少年を忘れぬ毎日を送っていた。そんな彼らの、本当の意味での青春からの卒業を描いた作品。二人の対比が面白いし、けっこう青春に対して辛辣ですよね。この本で初めて豊島さんの本に出会ったンですけれど、この本で出会ったからこそ、豊島さんの作品を全部チェックするようになったとも思えます。

  • 地方に暮らすミュージシャン志望のシンと、漫画家志望のアヤコ。夢をかなえて十年後に再会する事を約束していた二人でしたが、夢を実現することができたのはアヤコだけでした。ひょんなことからそれを知ったシンは、焦りを感じて夢を取り戻そうとあがきます。一方アヤコは、彼氏ができたのをきっかけに、大切にしていた約束が揺らぎ始めるのを感じていました。

    どこにでもありそうな普通の恋と人生を、キラキラと輝かせて見せてくれる作品でした。人生に疲れる年頃になってから読んだら、もっと感じるものがあるように思います。

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著者プロフィール

2002年、新潮社「女による女のための『R-18』文学賞」で読者賞を受賞し、同年『青空チェリー』刊行でデビュー。著作に『檸檬のころ』『夜の朝顔』『リテイク・シックスティーン』などがある。

「2010年 『神田川デイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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