魔性

著者 :
  • 双葉社
3.20
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本棚登録 : 40
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (509ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575235678

作品紹介・あらすじ

鈴木珠世二十九歳、独身、元OL。引きこもりの彼女は、仲間と贔屓のプロサッカーチームを応援するときだけ、生きている実感を味わえるのだ。ところが、試合当日、仲間のひとり、高校生のありさが何者かに殺された。殺人者は仲間の中に!?犯人捜しに乗りだした珠世を待ち受ける運命は…。実力派が五年ぶりに世に問う問題作!人間関係の裏に隠された現代社会の病巣。

感想・レビュー・書評

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  • 殺人事件が起こるミステリーで、結末はなかなか厳しいのに
    自分に自信がない主人公珠世がたくましく成長していくところが好き

    忘れるんじゃなくて乗り越える

  • 初の渡辺作品。
    普通私の場合、読むペースは最初全体の1割くらいまではスローペース、その後はグンと上がるのだが、展開にメリハリがなかったせいか、この作品は最後までスローペースのまんま。
    ページ数も、もう少しコンパクトにできたように思う。
    タイトルやラストもいま一つだったかなぁ。

  • 再読。
    鈴木珠世、29歳、独身、元OL。プロサッカーチームのサポーターをやっているが、仲間の一人が殺害される。
    犯人探しをするうちに、「良い人」ばかりの仲間の裏の顔、本当の生活が見えてくる。
    面白かったが、感想は変わらず。

    2012.9.17
    人には表の顔と裏の顔があるという話なんだろうが、タイトル「魔性」には違和感が。
    サッカーのサポーター仲間が殺され、良い人ばかりのサポーターの本当の生活が見えてくるという、よくある話。
    ラストは私は受け入れられない。
    (図書館)

  • 再読なんだけど全く内容を覚えていなかった。
    それもそのはず、タイトルと内容がうまく一致しないのだ。
    サッカーのサポーター仲間が殺されたから犯人探し、というミステリー仕立ての部分と、人には表と裏の顔があるという真理を描く部分がマッチしていないために、どっちにたって読めばいいのか混乱するのである。
    主人公の珠世と母親の関係は、山岸凉子が描く一つのジャンルを思い起こさせるが、その乗り越え方があまりにも簡単すぎる。他人の母親の不行跡をみて、自分の母親を許せるようになるという展開はちょっと信じがたい。というかそのへんの描写があっさりしすぎている。
    岩城先生の裏の顔も、確認がないまま流されてしまっているのも不満が残る。
    全体像が微妙に隠されたまま話が進むので、気になって一気に読んでしまうが、読み終わったときの呆然とした気持ちはどうしたらいいんだろう。
    先日再読した「イン・パラダイス」と同じく、なんともモヤモヤしたものが残ろる作品だった。面白かったんだけど、物足りない、という感じ。

  • 2010/11/05 読了

  • 正直、これ読んでも犯人は分からないよねえ。なかなかに後半の展開は唐突でした。そんなん推理(というよりも予測」できません! まあたぶん、この作品の面白さはそういう部分にあまり関係ないのかも。
    これ、個々のキャラが立ってて面白いです。でも後半、良い面にしろ悪い面にしろ、それぞれの人の「裏の顔」が出てきて驚愕したりがっかりしたり。でも人間ってそんなもんだよね……。タイトル「魔性」にしたって、はたしてあの人だけのものなのかどうなのか。
    ちなみに、ミチルさんのキャラが素晴らしいよなあ。ああいう友人がいてほしいものです。

  • 渡辺容子久しぶりの新作?週1回会うサッカーJ2サポーターの仲間達。サポーターの1人が殺され、仲間の「いい人」達には別の面があったというのが主題でしょうか。犯人とか殺人事件とかはどうでもいいのね。読んでて、トラブルの原因が殆ど不倫とか「まともでない」恋愛なんですが、なんか作者にこの辺にストレスがあるんですかね。

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著者プロフィール

1954年、東京に生まれる。早稲田大学第一文学部卒業。東京都杉並区学童クラブ指導員の後、フリーライター。筑波大学大学院(教育研究科カウンセリング専攻)修了。主な著書や個人通信に『負けるな子どもたち!──スーパーガキ大将ここにあり』(径書房)、「BURST」「もっこ橋」「暗川」「ユーカリ」「いちばんすてきな海」などがある。

「2010年 『乳がん 後悔しない治療──よりよく生きるための選択』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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