夜明けの図書館(7) (ジュールコミックス)

著者 :
  • 双葉社
4.15
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  • (2)
本棚登録 : 287
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575338416

作品紹介・あらすじ

図書館で、利用者の調べもの、探しものをお手伝いをする「レファレンス・サービス」を扱った、大ヒットお仕事マンガ。今回、新米司書の葵ひなこは、一番難しいレファレンスに挑む! 果たしてその難題とは? 連載期間約10年、文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品が堂々完結。本と人を繋ぐ極上のヒューマンドラマ、全7巻イッキ読みをおすすめします!!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ最終巻です。色々な思いが……
    暁月市の職員として採用され、市立図書館での業務にも慣れてきた司書・葵ひなこの活躍を書いた物語です。仕事の範疇を超えて動く葵から目が離せません(*^_^*)
    学校図書館へようこそ、雨の中の光明、お父さんお母さんと一緒、私の夜明け、の4話。

    【学校図書館へようこそ】
    小学4年生の野上は、学校図書館で物事を調べて発表する班長になりますが、テーマを決められずにいます。新任の暁月市立南小学校の学校司書・佐古あかりは、野上を監察すると、緑が好きなことに気が付き。野上に、自分の好きな緑について調べるように話すと、緑が心を癒すことをテーマとして取り組みます。そして動き出した野上は、それまでが嘘のように班を率いて積極的に動き出します。
    ――― 佐古司書は野上に時間をかけて、必要な情報を、自分の力で探す、選ぶ、考える、その繰り返しが本来の学びである事を気付かせます。

    【雨の中の光明】
    園芸店勤務の円奈緒美47才は、花岡に中古住宅を買い住んでいましたが、20年前裏山が崩れて6才の息子を失いました。その記憶に自分が押しつぶされそうになるなか、想いを日記に書くことと、園芸店での客の笑顔で癒されていましたが。図書館で暁月市の災害の記憶の特集をすることを知り。もう一度災害の記録を調べたら。以前住んでいた花岡は、山が崩れた災害の有った荒龍谷から地名を変更したことが分かりました。円は、これを知ったとき、この事を多くの人に知ってほしくて、災害の証言に立つことにしました。
    ――― 本当につらい思いを皆様のためにと、勇気を出して証言することは大変な事です。読んでいて涙が堰を切ったように出てきました(涙)

    【お父さんお母さんと一緒】
    子育て中の仲村沙穂32才は、妊娠中と違って夫との意識のズレが目立つようになってきました。萌果(もか)1歳半を抱えて一人で奮闘しています。そんな時に図書館で「赤ちゃんタイム」という時間が、毎週火曜日午前と金曜日の午後に有ることを知り。その時は、メロディーを流し、赤ちゃんが泣きわめいてもいい時間としています。夫婦で行って理解を深めます。
    ――― 凄いですが、もしそんな時間があったら、私は、その時間を外して行きます(笑)

    【私の夜明け】
    市役所の秘書課に異動する大野さんのレファレンスに応えるべく一冊の本を探す葵は、大野さんのことをほとんど知らないことに気が付く。レファレンスサービスをするときは、その人を知り今その人が読む一冊を探す。なかなか難しい事であります。
    ――― 私は、ここまでのレファレンスサービスを見たことがないです。

    【読後】
    このシリーズは、10年7巻で完結。
    図書館の知らない一面を見せて頂きありがとうございました。
    一番ビックリしたのは、レファレンスサービスというのがあることです。図書館は、新聞、雑誌を読み、本を借り、返すだけの場と考えていました。相談することもできるのですね。
    そして特別整理期間が、図書館にとって利用者にとっても、大切な本のたな卸し作業であることを知りました。知る前は、えぇ~、休みか……と思っていました(苦笑)
    字の大きさは…字が小さくて読めない大きさ。
    176ページ
    2021.8.26~30 5日間で読了
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    【バックナンバー】
    夜明けの図書館シリーズのバックナンバーは、私の本棚より「タグ」→「タグの一覧を絞り込む」に「埜納タオ」と入力。または、その中から埜納タオを探してください。そうすると著者埜納タオさんの本が一覧表示されます。
    私は、本を登録するときには、著者名と登録した年(2021)で登録しています。たまにシリーズ名でも登録もします。例えば「風烈廻り与力・青柳剣一郎」などです。
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    この物語は、「JOUR(ジュール)すてきな主婦たち」に掲載されたものを単行本にしたものです。双葉社が発行する日本の女性向け月刊漫画雑誌です。
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  • タイトルの意味をようやく回収できた。

    今回は学校の司書教諭、佐古先生のお話もあった。どこにでも当たり前に図書室ってあるけれど、運営状況は学校ごとに違うという現実を知った。
    災害で子どもを失った過去のある奈緒美の話には、心が痛んだ。そりゃ、雨が嫌いにもなるわな。
    夫の理解を得たい沙穂。
    最終話は「今までで一番難しいレファレンス」。最後に達成感を感じられる場面があった。

  • E2347 - マンガ『夜明けの図書館』完結記念インタビュー | カレントアウェアネス・ポータル
    https://current.ndl.go.jp/e2347

    株式会社双葉社|本の詳細 | 夜明けの図書館 7 完|ISBN:978-4-575-33841-6
    https://www.futabasha.co.jp/booksdb/smp/book/bookview/978-4-575-33841-6/smp.html

  • 1巻にまとめて感想記載 very good!

  • 全七巻終わりました。
    シリーズ連載10年かけて7冊ですって。
    すみません、二日で読んでしまいました。
    とても素晴らしいクリスマスプレゼントでした。
    ありがとうございました、
    この本を紹介してくださった方にも。

    〈次のステージに向かう時
    何か本を探して読んで
    本に元気を貰ってきたの

    たとえ内容を忘れても
    体のどこかに残って
    自分を助けてくれる

    本って自分を励ましてくれる力が
    あると思う〉

    さてわたくしごとですが、今年18の図書館に行きました。
    複数の自治体のカードをもち、その市区町村内の複数を、都合に合わせて利用しているので。

    この本を読むまで図書館でこんなにいろいろなことができるって知りませんでした。
    カウンターの皆さん、どなたも好印象、
    ほんの数分しか関わらないけど。
    全て機械ですんでしまう所もありますが
    図書館が全部そうなってしまったら淋しい気がします。

  • シリーズで読んでいて待ちに待った7巻目。
    学校司書さんの話から始まりますが、まさにどこもこんな感じなんではとリアリティを感じました。
    うちの学校司書さんも図書館と先生方との間でいつも悩まれています。なかなかいいところを取り上げてると思います。

    最後の方で主人公のひなこが「本に触れるこの仕事が大好きだ 「図書館という場が大好きだ」という場面がありましたが思わずちょっと涙ぐみました。
    ひなこさんは三年不採用からの採用、とありますが現実は何年非正規で働いても正職員どころか試験も受けられない、採用もほぼないのが司書という仕事。現場はどこもかなりの非正規職員率が高いです。
    正式採用じゃなくても本が好きで働けるのなら、まだありがたい方だと思わなくてはならないほど正職員の司書は狭き門です。
    本作はレファレンスを中心に描いている図書館物語なので、その辺書いてほしいなーとは思うけど趣旨とはずれますね。…てか今作で完結だったのか。あら残念。
    まぁほっこりさせてもらって元気ももらえて楽しんで読ませていただいた作品でした。
    大野さんが司書になって帰ってくる第二弾はないんでしょうか(笑)

  • 最終巻!寂しい〜
    どの巻のどの話も全部良かった。

  • もうすっかり新米じゃなくなったね
    と思っていたら最終巻か〜。

    今回は学校図書館との連携や
    児童サービスの紹介もあり。
    そして災害と図書館の話も…。

    ラストは正解のないレファレンス
    「読書相談」ですか!
    なにか面白い本ない?ってやつ。
    確かに困るけど紹介して
    ヒットすると嬉しくもある。

    厳しくも楽しいお仕事マンガ。
    5月病になりそうな季節に読んで
    気合い入れなおせたかな?

  • これが最終巻

    ざんねん!

    もっと続けてほしかった

  • 真摯に取り組む姿って素敵だ。

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著者プロフィール

漫画家・イラストレーター。
講談社mimi&kiss 新人漫画賞入選でデビュー後、漫画、イラストなどで幅広く活躍中。
著書に、『華物語』『百花日和』『夜明けの図書館』ほか。

「2021年 『学校図書館 ここはいつでもぼくの場所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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