犯人に告ぐ 下 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575511567

感想・レビュー・書評

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  • 警察ってどれだけ理不尽なことも飲みこまないといけないのか。

    主人公の6年前の出来事から現在に至るまでの心の変化を読み取ろうとしたけれど、どうも書かれていなくて。
    行動や発言から読み取れってことか?と思った。

  • 長編で、展開が気になりどんどん読めたけど、終わってしまえば不満が残る、そんなお話だった。
    6年前の<ワシ>はなんだか結局真偽のほどはわからないし、今回の犯人に至っては発見の仕方にがっかり。そんなことってある?推理でもなければ証拠の積み重ねでもない。
    あれだけのおおがかりな捜査をしたのにこんな感じでの犯人登場は合点がいかない。
    動機もよくわからないし自供のシーンもないから、ほんとかいなと思ってしまう。

    でも宮前警察署をはじめ宮前平や市が尾、江田、事件現場としての犬蔵や神木など、馴染みの地名が出てきてテンション上がった。
    鶴蒔橋には行ったことがないので行ってみたい。

  • 2019.1/25.26

  • 警察内部の紛争、TVの視聴率争い、マスコミからのバッシング、さまざまな人間模様が絡み合い、事件は解決どころか更にヒートアップしていく。上司をパージするところまでは非常にいいのに、終盤は話が軽くなってしまったのが残念。しかし、この小説は「犯人は誰か」というところにミステリー性はなく、そのプロセスこそが物語の全てで、主人公の際立ったキャラクターと、孤独に戦う執念の深さにあると思う。それぞれの激しいまでのエゴのぶつかり合いの中で、人の強さと弱さの表現が共感できる上質な人間ドラマを描いた作品。

  • 例え世間に批判されようと、周りに何と思われようと自分の信念を貫くには相当の覚悟がいると思います。素直に巻島さんお疲れ様でした!と言いたくなる読了感でした。

    植草の行動にはイライラさせられましたが、スカッする展開で良かったです。メディアにはメディアの言い分や役割があるんだろうなとも思いました。

    批判をするのは簡単だし、物事をどう受け止めるかは個人の自由ですが、それぞれに立場があることを忘れては行けないと思います。
    「叩かれて痛がらないのは、痛くないんじゃなくて、その人が我慢しているだけ。」大事な考えです。

  • 一気に読みきってしまいました。
    この本はおすすめです。
    怒涛の展開に読むのをやめられなくなります。
    私がこの本を読む切っ掛けとなったおすすめ文に「やめられなくなって夜更かししちゃうので、夜に読まない方がいい」って書いてあったのに、夜に読んじゃって、まんまと夜更かしさせられました。

  • 上巻に続いて一気に読了。

    6年前の誘拐事件の犯人は?
    巻島の捜査を妨害しているものは?
    現在の誘拐殺人事件の犯人は?

    テンポがよく、次の展開が気になってあっという間に読みました。

    一癖も二癖もあるような登場人物もなんとなく魅力的でした。
    意外さはなく、結びも満点ではないけれど映像化が楽しみな作品です。

  • 捜査官がニュース番組に出演して犯人の情報を募る。公開捜査で犯人を追っていく。孫が人質になったり、ニュース関係者へ情報が漏れていたりと、要素がいっぱいでストーリーは進む。
    犯人は呆気なく逮捕されるが追い込み方とミスリードが面白い。
    プロローグの犯人が逮捕されておらず続編に期待。

  • 下巻に入り6年前の事件も絡んで、話題がてんこ盛りになり読み応え十分でした。後半はとにかく先が気になり読み進めずにはいられなくなります。
    犯人捜査もさることながら、特定の情報番組に捜査情報を漏らす内部関係者をつきとめて懲らしめようとする動きも目が離せませんでした。リーク者の尻尾を掴んだところからの話の展開は、捜査が思うように進まず読み手も悶々とする中、爽快でした。
    「刑事」という職業の重みがとても伝わってくる作品です。殺伐とした捜査本部、不愛想な同僚が多い職場が描かれている中で、津田や本田のような巻島を理解し支える仲間は温かみと人間味があり癒しであり、本作品にはなくてはならない存在でした。

  • 訳あって下刊しか読んでないけど、非常に面白い!
    こんな熱中して本に没頭できたのは久しぶり。

    公開捜査って結構テレビで未解決事件とかやってるけど、どれも目撃情報を募るもののLIVEで犯人とのやりとりなんて有り得ないのが現状。

    そんな設定に幾つもの弊害を混ぜつつものの見事に描写されてます。
    遅いけど映画が見たくなりました。

    「今夜は震えて眠れ」
    く~~~!

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著者プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年、第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』で小説家デビュー。04年に刊行した『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞。他の作品に、『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『殺気!』『つばさものがたり』『銀色の絆』『途中の一歩』『仮面同窓会』『検察側の罪人』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『望み』などがある。

「2021年 『霧をはらう』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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