あなたの人生、片づけます (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575519457

感想・レビュー・書評

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  • 読み終わった後、いつもより大胆に断捨離したくなる本。

  • 垣谷美雨さん4冊目。『あなたのゼイ肉、落とします』の姉妹的作品(順序としては本書の方が先に出版されている)。片付け本で人気の大庭十萬里は『あなたのゼイ肉〜』のダイエット指導者小萬里の姉。残念ながらスピンオフ的に小萬里が出てくることはなかったが、名前だけは出てきていた。小萬里のダイエット指導と同様、十萬里は指導対象の家庭で、片付けができない根本的な原因を分析し良い方向に進むよう支援する。掃除もダイエットもやはり心の状態が荒んでいる時はなかなか難しい。部屋が綺麗だから心がスッキリするのか、心がスッキリしているから片付けができるか、因果関係はなかなか難しい。十萬里の介入を鬱陶しがるお客に対し、その人たちに寄り添いつつも淡々と解決に向かって手助けする十萬里はさすがカリスマだと思った。心が上向きになって片付けする気になった人たちを見るのは清々しかった。

  • 「汚部屋」に住む大企業にお勤めのOLの話しが興味津々で、面白かった。4編の話しで、物事の考え方に気付かされる箇所がそれぞれ有り、妙に納得しました
    「女も五十歳を過ぎたら死ぬ用意をすべきだと思います。」「老後の安心のために残すべさきは、物ではなくお金ではないですか?例えば、気に入らない洋服を残しておくより、洋服を買う楽しさを残しておいた方がいいとは思いませんか」
    断捨離を今すぐしたくなります。

  • 汚部屋なる言葉が普通に使われる様になった。思い起こせば幼少時の家を思い出すと不便だったのだろうが物が少なく持っている物を把握出来ている生活だった。いつの頃からか生活が徐々に豊かになりそれに伴いどんどん物が増え続けていった。そして反動が来てとうとう断捨離という言葉が聞かれる様になった。
    現代に暮らしている人達の多くは片づけ問題を、人事とは思っていないのではないか。そしてそこには心に抱える問題も見えてくる。この4ケースの物語はどれもありそうなお話だった。子供を亡くしたお話は涙がこぼれてしまった。

  • 心の中に様々な事情を抱えているが為に、掃除、片付けが出来ない人達。

    分かるんです、とても。
    忙しい時、気分が落ち込んでる時...。絶対「掃除」っていう単語が頭に浮かんでこない。意識がそこに向かない。
    一方、快晴の日、気分のいい日、気持ち前向きな日は、どうしたの?!何かあった?!お客さん来るの?ってぐらい掃除する(私の場合に限る?)。
    気持ちと部屋のキレイ度はリンクしてますよねえ。

    心理的に苦しかったり、人に迷惑になっているのかもという今の状況を、お話の中の皆さんは自覚していないのですが、十萬里さんが来たことによって、断捨離を始め、次の一歩を踏み出していく。
    結構読んでてキュッとなる辛いとこもあり。でも先がすごく気になって一気読み。
    最後の話は、自分が同じ状況だったら...に置き換えて読んでしまい、リビングでボロボロ泣く怪しい母になってしまいました...。

  • 片づけ屋の大庭十萬里が、タイプの異なる4件の片づけられない家を訪れ、家だけでなく、その人の心の問題まで片づけていくストーリー。

    十萬里は片づけ屋といっても、部屋の片づけそのものを請け負うのではなく、片づけられない人の心理的要因を見極めて、時に厳しいアドバイスもしながら、その人が自ら片付けるように導いていく。

    年を取り、子供や孫が帰省しなくなっても、いつかみんなが来たときのために、とモノを捨てられない老女の話(ケース3)は、ありがちながら、なんだか切ない。
    ケース4は、息子が事故死して以来、無気力になった主婦の話。生きている娘たちがいてさえ、家のことができなくなる、子どもを突然亡くした親にしか分からない、深い哀しみ、喪失感が描かれている。
    一般的には、片づけられない=ただルーズな人、と見られがちだが、その人が抱える心の問題に気づくきっかけになりうるんだと思った。

    かくいう私も、つい買いだめしてしまい、気づいたら賞味期限切れ、なんてことがままあるし、引越後にしまい込んで、一度も使わないまま次の引越時に持っていくこともあったなぁと大いに反省。改めて、断捨離宣言します!

  • 内容紹介 (Amazonより)
    社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、ある一部屋だけを掃除する汚部屋主婦……。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら手助けをしていく。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!





    私、内容紹介の通り、ただ今断捨離中です!笑!
    この本を読む少し前から いろいろあってすでに断捨離中だったんですが 読んで更にあちこちを徐々に断捨離しようと思いました。
    片付け屋の大庭十萬里が「女も50歳を過ぎたら死ぬ用意をするべきだと思います。」と本の中にもあるんですが 私もそう思っています。
    50歳を過ぎた頃から 体調が格段に悪くなったと感じています。
    子供達に余計な手間をかけなくて済むように 少しずつやっていこうと思っていたところでした。
    もっと歳を取ったら もっとしんどくて出来なくなるだろうなと思っています。
    やろうと思った時がやる時なんですよね。
    断捨離すると綺麗になってスッキリするんですよ。
    うちにもこの十萬里に来てもらいたいです。

  • 初めて垣谷美雨作品を読みました。とても読みやすかったです。
    部屋が片付かないには理由があって、ノウハウを指導するのではなく、自分で気づかせようとする十萬里さんのやり方は本当に素晴らしいと思います。それぞれの主人公達が一歩踏み出せるような終わり方もよかったです。

    私も少しずつ部屋を片付けていきたいです。

  • 断捨離したくなる…!笑
    どの話も人間味溢れるストーリーで良かった
    サラッと読めるしおもしろい。
    さてわたしも片付けでもしようかな\( ´ω` )/

  • 私は滅多に新しい作家の小説本を読まない。根が不器用なので、お気に入り作家が出来ると、読む本が増えて困るのである。上手く付き合えない、片づけられないのである。

    現実でも、いろんなことが片づけられない。よって、この本を手に取った。特殊目的限定だから、こういう本は時々読むことにしている。小説だけど、情報採取目的の新書を読むようなものだ。煽り文句は「この本を読んだなら、きっとあなたも断捨離したくなる!」というものだった。結果は、うーむビミョーである。

    小説としては、決して出来が良いわけではない。たまたま片づけ屋・大庭十萬里の言葉は、「心に問題がある」片づけられない人たちのツボを押さえて行くのだけど、月二回3ヶ月の訪問で、そんなに心の動きが変わるのならば、私でもやって欲しいくらいだ。たいてい、その気になっても、リバウンドしてしまう。あ、私は簡単にその気になるのだから、そもそもここに出てくる人のように「重症」ではないのか。どうなんだろ。「重症」の診断の仕方が、イマイチわからない。ここに出てくる人たちは、一部分きちんと片づけ出来ても、心に問題あるから「重症」と言われてしまっている。

    小説には不満だ。でも、心に問題ありと認めたくないから、ちょっと片づけようとは思った。でも、続くかどうかはたいへん疑問だ。

    2019年1月読了

    • まことさん
      kuma0504さん♪こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      Kuma0504さんも、この本読まれていたのですね。確かに、タイトル...
      kuma0504さん♪こんにちは!
      コメントありがとうございます。
      Kuma0504さんも、この本読まれていたのですね。確かに、タイトルが上手いですよね。
      この本は、片づけ方の方法が詳しく載っているわけでは、ないですが、気持ちとして、要らないものが、私は捨てられないので、来年暖かくなったら、捨てていこうと思っています。「今、やります」でないところが、私も甘いと思うのでどうなるのか結果はわからないですね(^^♪
      2019/12/14
    • kuma0504さん
      まことさん、コメントありがとうございます。
      片付け問題は、頭が痛い問題です。
      「本」を読んで、私は「私は軽度の発達障害だ」と思うことができて...
      まことさん、コメントありがとうございます。
      片付け問題は、頭が痛い問題です。
      「本」を読んで、私は「私は軽度の発達障害だ」と思うことができて、かなり楽になりました。
      でも、それを言い訳にして更に悪くなっている傾向もあるので、「あ、ダメだ」と思っている今日この頃です(^_^;)。
      2019/12/14
    • まことさん
      Kuma0504さん♪
      お返事ありがとうございます。
      私は、数年前、近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』でやって、リバウンドし...
      Kuma0504さん♪
      お返事ありがとうございます。
      私は、数年前、近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』でやって、リバウンドしてやる気がなくなりましたが、この本は精神的に「やらなきゃ」と思わされる本でしたので、モチベーションが上がっているので、もう一度やってみようと思っています(*^^*)
      2019/12/14
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著者プロフィール

1959(昭和34)年、兵庫県生れ。明治大学文学部卒。2005(平成17)年、「竜巻ガール」で小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。結婚難、高齢化と介護、住宅の老朽化などの社会問題や、現実に在り得たかもしれない世界を題材にした小説で知られる。著書に『リセット』『結婚相手は抽選で』『七十歳死亡法案、可決』『ニュータウンは黄昏れて』『夫のカノジョ』『あなたの人生、片づけます』『老後の資金がありません』『後悔病棟』『嫁をやめる日』『女たちの避難所』『四十歳、未婚出産』などがある。

「2023年 『うちの父が運転をやめません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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