むかしむかしあるところに、死体がありました。 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575524970

作品紹介・あらすじ

「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存じの《日本昔ばなし》を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!「一寸法師の不在証明」「花咲か死者伝言」「つるの倒叙がえし」「密室龍宮城」「絶海の鬼ヶ島」の全5編収録。2019年、本屋大賞や多くの年間ミステリランキングに入った話題作が早くも文庫になりました!

感想・レビュー・書評

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  • 本当は怖い◯◯童話の日本語版みたいなもんかと思ってたけど、しっかりミステリーしてた。

    とはいえ、やっぱり、今まで聞いてきた御伽噺が、実は!って感じにはなるな。
    あんまり、子供に聞かせることはできん話しに仕上がってる。

    まぁ、昔から聞かされてる御伽話が、ほんまモンの話とは限らんし、何か、その話しの原典みたいなのは、案外、こんなんやったりして(^^;;

    こういう話って、片方だけの考えに基づいて作ってるんやから、もう片方から見ると全然違った話になるような気もする。

     片方  :英雄
     もう片方:極悪人

    みたいな。

  • 桃太郎、浦島太郎がミステリーになるとどうなるの? 発想がお見事 #むかしむかしあるところに死体がありました

    一寸法師、はなさかじいさん、鶴の恩返し、浦島太郎、桃太郎を基盤に、謎解き要素を融合させた特殊設定ミステリー。

    さすがの青柳碧人さん、こういった小説を書かさせたら抜群すね。どの短編もしっかり本格ミステリーになっていて本当にうまい。お子様向けかなと思いましたが、決してそんなことはありません。

    どの話にもミステリー好きを刺激する仕掛け(アリバイトリック、ダイイングメッセージ、倒叙もの、密室殺人、クローズドサークル)が施されており、これはニヤニヤがとまらないですね。

    若干特殊設定が効きすぎて謎解きがフェアじゃない(というか難しすぎる)気もしますが、面白いので良しとしますっ

    自分が一番好きだったのは「つるの倒叙がえし」。ミステリーとして好きですが、なんとなく火の鳥異形編を読んでいるようで、不気味さを感じました。
    ライトにミステリーを読んでみたい人に特におすすめです!

  • 昔話が軸になったミステリー
    この本事態がとてもキャッチーなので手にとりやすいですよね(笑)

    個人的には長編で読みたかったですね
    特に最後の鬼ヶ島の話はなかなか面白かったです!

    なんの話でもそうですが、人殺しも駄目だし
    争いも意味はない
    始めてしまえば正義は勿論無く…

    そもそも国がなぜ分かれてるかを良く考えてほしい…
    人間には世界を統一する力がそもそも無いために分かれてる…
    だいたい、テメエの国を満足におさめられてない…おさめられないのに他人の国に手を出す…ってことは奪い取っても上手く回せない
    テメエの無力をごまかす為に他国に迷惑かける意味なんて無いんですよね…

    俺は困らない分だけご飯食べて、本読んで、動物の世話をするために生きてるので邪魔しないでほしい

  • 今更ながら読んでみた。面白かった!
    あんまり古典ぽかったらやだなーと手に取らずにきたけど気になってたので今更…

    超読みやすかった…!
    そして面白かった!
    個人的には"鶴の倒叙返し"がお気に入り。

    むかしばなしがどんな風に仕立てられてるのかなーと思ってたけど、むかしばなしに沿いながらも全然違うミステリーに出来上がっててすごい。

    どの話も長すぎずサクサク読めるのも良かった。

  • 「一寸法師」「花咲か爺さん」「鶴の恩返し」「浦島太郎」「桃太郎」
    有名な昔話をアレンジしてミステリー仕立てにした感じの作品。

    そもそも元の昔話をよく知らないのもあったので、そんなに驚いたりもなくサラッと読んでしまった。
    どれも上手くやな感じの終わり方になってた。
    「鶴の倒叙返し」がよく考えられてるな〜と面白かった!
    桃太郎のは、ややこしくてちょっとよく分からんかったな〜(~_~;)

    • 1Q84O1さん
      mihiroさん、いろいろと訳あってこんなアイコンに変わりました…w
      確かに、昔話は知っているけど最後まできちんと結末を知っている話は案外少...
      mihiroさん、いろいろと訳あってこんなアイコンに変わりました…w
      確かに、昔話は知っているけど最後まできちんと結末を知っている話は案外少ないかも…
      日本昔話から読み直しますか!w
      ちなみにこのアイコンも昔話?の主人公ですよw
      一休さんです!
      リアル一休です!w
      2023/09/21
    • mihiroさん
      おぉ〜〜!あのとんちの一休さんなんですね!
      リアル一休さん、シブい〜(≧∀≦)
      ほんと昔話、ちゃんと読んだ事あるのって少ないかも。
      絵本で読...
      おぉ〜〜!あのとんちの一休さんなんですね!
      リアル一休さん、シブい〜(≧∀≦)
      ほんと昔話、ちゃんと読んだ事あるのって少ないかも。
      絵本で読んでみるのもいいかもな〜✌︎(๑˃̶͈̀◡︎˂̶͈́๑)✌︎
      2023/09/22
    • 1Q84O1さん
      リアル一休ちょっと怖いですが…(^o^;
      インパクト大ですw
      リアル一休ちょっと怖いですが…(^o^;
      インパクト大ですw
      2023/09/22
  • 昔話を懐かしんでいたら、途中からしっかり殺人が絡むミステリになってるという展開になり、先が気になって仕方がないお話になっている。
    一寸法師も花咲か爺さんもつるの恩返しも、竜宮城だって鬼ヶ島だって殺人が起きちゃう。
    なんてこった。ちっともめでたしめでたし…で終わらない。
    最後の鬼ヶ島は、鬼ヶ島が舞台なだけあって、たくさんの鬼が出てくるわけで。
    全員名前が「鬼◯」なので、まー覚えられない(笑)
    何度も名前の載ってるページを見返して、これは誰の子だったかな、これは何色の鬼だっけ?と。
    でもまあ、面白かったです。

  • 表紙の可愛さに思わずナメてた!!

    昔ばなしを思い出しながら挑みたい本格ミステリ短編集(๑• ̀д•́ )✧


    
「一寸法師の不在証明」
    「花咲か死者伝言」
    「つるの倒叙がえし」
    「密室龍宮城」
    「絶海の鬼ヶ島」


    いやね、ちょっとふざけた感じで、ギャクっぽい内容なのかなぁって、ナメてましたよ。ぶっちゃけ。

    そしたらなんとも真面目なっ…♡⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝

    真剣に、一寸法師の不在証明してるし、花咲か爺さんダイイングメッセージ残してるし、つる倒叙がえししてるし、竜宮城密室だし、鬼ヶ島が絶海なんです!!笑笑

    クスリと笑うトコがない(´ºωº`)

    昔ばなしのキャラ達の真剣さよ…。


    昔ばなしの中での設定が、そのままミステリの特殊設定として事件が起こる感じです。

    なるほど、面白い。

    ですが、どの作品も想像した通りの展開ではなかったです。
    捻ってますねぇ〜♡

    1番好きなのは『つるの倒叙がえし』!!

    これ1番良かった!
    読み返しました!!
    倒叙なのに!!
    うまい!


    どの作品も、ラスト、なかなかミステリらしい終わり方で、ホント表紙とのギャップが…笑笑


    『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』がNetflixで映画化するそうで…。

    『勇者ヨシヒコ』シリーズの監督の方だそうで、そちらの紹介には『本格コメディミステリー』と紹介されていました。

    『赤ずきん〜』の方はコメディなのかな…(-ω-;)?


    映画も楽しみです!❀.(*´▽`*)❀.




  • 誰もが知っている話がまったく違う結末の話になって、生まれ変わっている。
    桃太郎の話は正直いまいちだったが、それ以外面白かった。
    つるの話は、驚きの連続で、何度も読み直したくなった。

  • 様々なミステリーの手法が使われていた。もっと気軽に読めるものかと思っていた。

    本書からずれるが、昔話の絵本で登場人物の視点から物語が描かれたものや空からの視点で描かれたものを読むと、知っていたはずの物語がまた違ったものになる。また、昔話の古典を読むと今とはストーリーが違うものもある。

    ミステリーを楽しみつつ、また一味違った昔話を味わうことができた。続編もあるようなので、そのうち読んでみようと思う。

  • 昔ばなしがミステリに。
    「花咲か死者伝言」犬目線のストーリー展開が新鮮で面白かったです。真犯人の正体にもゾワッ。
    「絶海の鬼ヶ島」鬼目線の桃太郎のお話。これは驚き!です。

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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