最後のページをめくるまで (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社
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本棚登録 : 1093
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575525762

作品紹介・あらすじ

小説の、最後の最後でおどろきたい方、ぜひどうぞ。「どんでん返し」をテーマに描いたミステリー5編。ベスト本格ミステリ2018に選出された「使い勝手のいい女」のほか、「わずかばかりの犠牲」「骨になったら」「監督不行き届き」「復讐は神に任せよ」と、どの短編もラストで景色が一変します。

感想・レビュー・書評

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  • 五作の短編が収録されたミステリー。
    五作とも話は異なり連作短編ではありません。

    タイトルの通り、どの作品も最後のページまで結末が読めないような展開になっていて、面白かったです。
    また、全てイヤミスです。

    ベスト本格ミステリ2018の1編に選出された「使い勝手のいい女」では、キレイにミスリードされ、最後のオチも秀逸でした。

    1番好きな作品は「監督不行き届き」。タイトルは物語の序盤の事なのかと思いきや、最後に再び回収。勿論イヤミスなので、爽快感ある終わり方ではありません。

  • 欲望、殺意、身勝手さなど、人間のあくどさが前面にでてくる、短編集。

    共感できる人物がなく、悪意があからさまで、悪い方へ転がるばかりのサスペンス展開が、読んでいてややしんどかった。

    タイトル通り、どの話も最後にひとひねりあるのは、おもしろかった。

  • 5編からなる短編集。
    題名から分かるように、何かあると念頭に置いていたので少しは予想をしながら読んでいたが、予想通りなのと予想を超えていたのとさまざま。
    短編それぞれ共通して言えるのは最後は救われないということ。
    つまりはイヤミス。
    それでもサラッと読めてしまうのが不思議。
    【使い勝手のいい女】は作者が読者に勘違いさせようとしているのがよく分かる。
    もちろん私も騙されたが。そういうところが楽しい小説。


  • ❇︎
    帯書き
    ⇨絶対にページを後ろから
     読まないでください。

    後ろから読む技術はないけれど、
    確かにラストページをチラ見したら
    楽しみが半減するタイプのお話です。

    因果応報
    日々の生活を省みたくなる物語でした。

    〜〜〜〜〜〜〜〜
    使い勝手のいい女
    骨になったら
    わずかばかりの犠牲に 
    監督不行き届き
    復讐は神に任せよ

    全員5作



  • 1日で読んじゃった。なかなかうまいなあ、と思うけど、はじめの話以外は、結果が残念。ハッピーなどんでん返しが欲しいなぁ。

  • 短編5篇のミステリー。
    それほどの驚きがあるどんでん返しではなかった。
    「わずかばかりの犠牲」と「監督不行き届き」がよかった。

  • 短編集。苦手なイヤミスかな?と思ったけど、帯に書かれてる言葉に惹かれて買ってしまった。 

    全部で5話あって共通しているのが、不幸な人間とダメ人間が登場する。各話の主人公が不幸を惹き寄せてしまう、悪縁ばかり付き纏うって感じで可哀想と思う反面、自業自得、因果応報とも思う。こういう"悪いもの"を断ち切る方法はないものか?不幸の人間と一緒に登場するのが、ダメ人間。色んなタイプのダメ人間が出てきて、毎回イラッとした。でも、違うタイプだから飽きはしなかったかな。

    私の好きな話は『使い勝手のいい女』。読んでてとにかく私を煽った。主人公の長尾葉月はどうなってしまうのか?もしかして…?と煽るだけ煽って結末を迎えた時、私は笑ってしまった。
    一番怖いと思ったのは、『わずかばかりの犠牲』。わずかばかりで許されることなのか?これは?怖い。

    どの話も最後まで読んで、題名を見るとその通りと思った。私はよく読み終わったあと、何でこの題名?となる事がよくあるけど(ただ読解力がないだけ)、題名と話が気持ちいいぐらいに一致した。これは私にしては珍しい。分かりやすかったし、ジワジワくる面白さがあった。

  • 短編で一瞬で読み終わったしとてもおもしろかった。
    3番の「わずかばかりの犠牲」というタイトルの意味に気付いた時ゾッとした。
    サクッと読めておもしろかった!!

  •  YouTubeチャンネル「ほんタメ」で知ってチェックしてしまった本。
     本格小説は最後のページというか最後の一行でも全部ひっくり返るジャンルなので、そんな当たり前のことをわざわざタイトルにするあたり、よっぽどの自信作か地雷か。
     古参のミステリ好きには、この形式での傑作を何冊も読んでいるため、微塵も刺さりません。
     もっと無難なタイトルだったら…と思わないでもない。
     連作ではない短編が5作品なので個別の感想は言いにくいが、どれも最後にすべてがわかるという形態では無く感じた。
     結論、「地雷」だった…。

  • タイトルでハードルを上げてしまったせいか、どれも最後のページに行く前になんとなく分かってしまったのが残念。

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著者プロフィール

三重県生まれ。2009年、島田荘司氏選考の第1回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作を受賞した『少女たちの羅針盤』でデビュー。14年「五度目の春のヒヨコ」が第67回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。20年『ランチ探偵』『ランチ探偵 容疑者のレシピ』が「ランチ合コン探偵 ~恋とグルメと謎解きと~」のタイトルでTVドラマ化。ほかに「社労士のヒナコ」シリーズ、『冷たい手』など著書多数。

「2022年 『ランチ探偵 彼女は謎に恋をする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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