- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575665116
感想・レビュー・書評
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総合武術の立見流を遣う筧忠兵衛の活躍の物語です。
忠兵衛は、四万石たらずの遠州定海(さだうみ)藩主・樺島直篤(なおあつ)の命を受けた御側御用取次・神原采女正の謀にかかり、忠兵衛の食事を作り、掃除をしと忠兵衛の世話をしている与茂平が神原に捕まり拷問される。神原は、与茂平を餌にして忠兵衛を下屋敷に誘い込み殺そうとする。
誘いに乗って忠兵衛は、与茂平を助けるために単身定海藩下屋敷に乗り込むと、突棒や刺股(さすまた)、鞘を払った本身の槍を携えた多くの藩士に取り囲まれた。その時、忠兵衛が、喧嘩の仲裁をした江戸の火消しと魚河岸の男ども数百人集まり、火消しが木遣り唄を唄いだした。その唄声が下屋敷内に轟いた……。
【読後】
忠兵衛が、欲得抜きで命を捨てて仲裁した火消したちが、忠兵衛の危機に助けにきます。こういうのは、時代劇の醍醐味ですね。読みやすく、テンポがよく、忠兵衛の強さと、物事にこだわらない一本気な人柄がよく、読むのが楽しかったです。
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湿風烟る(しっぷうけぶる) ー 返り忠兵衛江戸見聞シリーズの2作目
2011.07発行。字の大きさは…中。2022.10.12~13読了。★★★☆☆
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《返り忠兵衛江戸見聞シリーズ一覧》
2.湿風烟る 返り忠兵衛江戸見聞 2作目 2022.10.13読了
1.春嵐立つ 返り忠兵衛江戸見聞 1作目 2022.09.02読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
初めは遠巻きにしていた長屋の住人も、悪辣な借金取りから大工の娘を自腹を切って救った忠兵衛に興味を寄せ始め、良い印象に変わる。
火消しと魚河岸の大きな仲裁をやってのけて以来、仲裁の依頼が殺到。その名前は江戸町民の知るところとなる。
かたや、忠兵衛を陥れようとする魔の手は、本当の主人から忠兵衛付きにされた人のいい町人、与茂平をさらっていく。
涙が滂沱の第2巻! -
忠兵衛かっこ良すぎ。真正面から火中に飛び込む危なげな性格もそのままに、火消し・魚河岸の面々を味方につけていく。それも己の意思とは関係なく。クライマックスは読んでいて震えた!
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返り忠兵衛江戸見聞シリーズ、2作目。
謀反の濡れ衣を着せられたまま殺された兄の仇を討つべく、江戸に潜伏しているはずの主人公忠兵衛だが、真っ正直な性格ゆえに町人の揉め事の仲裁に駆り出されるのも厭わない。前半はこのままズルズルと兄の仇討ちとは関係のない、市井の揉め事の話で続いていくのかなと思いきや、後半は一気に藩主との対決に。忠兵衛の剣の腕もさることながら、それまでの江戸の町人との間に築かれた絆が花開く場面は痛快を超えて、鳥肌立ったかも。続きを読むのが俄然楽しみになってきた。 -
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第二弾
最大の敵になるのか切れ者の御側御用取次神原采女の策略で
敵の待ち構える旧藩下屋敷へ
廻りの大勢の人に助けられ、一矢 -
完結したと聞いて一気読み。
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O 2 返り忠兵衛江戸見聞
話は前巻終わりのすぐ翌日からスタートするので、前巻読了後すぐに読み始めることがお勧め。
忠兵衛の苦悩もさることながら藩の手が一刻と迫る感じも文体がいいのかグッとくる。緊迫感あり。前巻に負けずなかなか壮大。でももう敵の手に落ちてるなぁ。
一人セリフが長いところがあるのが残念。