おれは一万石(26)-国替の渦 (双葉文庫 ち 01-59)

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  • 双葉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575671698

作品紹介・あらすじ

酒造額厳守の触が出されているなか、天領の村から手に入れた二升のどぶろくによって窮地に追い込まれてしまった高岡藩井上家。背後に沓澤らの企てがあったと証し立てしたことで減封こそ免れたものの、触を破った事実は消えず国替の話が持ち上がる。正国の病状も思わしくないなか、最大の危機を迎えた井上家の運命は──!? 大人気時代シリーズ第26弾!

感想・レビュー・書評

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  • 2023年8月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ26作目。ほらやっぱり国替えという無茶な押し付けがあったぞ!。んなもんわかってるでしょ。ここからがどうやってはね返すのかということになるんですが…。やれる者がやれることをやって行くという、正攻法の展開が面白い。先代藩主も大奥の滝川も領民たちも登場してのハラハラドキドキの進展は手に汗握る。たいへんな出来事だけにその緊張感たるやいつもの比ではないだけに…。と、まぁすっかり千野さんの掌で踊らされました。次も楽しみです。

  • 前巻で、百姓の濁酒を買い、販売し藩の収入にしようと試みた。ところが、井上藩の落ち度を願う松平定信は罠をしかけ、国替の理由にしようとする。

    たった一万石で、貧しい藩が遠方に国替させられては、領民共々痛手だ。

    婿入り前から領民と共に働いた正紀は、愛されてもいた。
    民百姓と陰謀に立ち向かう。

  • 正国様、もっとご活躍されたかったでしょうに。

  • 高岡藩、国替の危機。井上正国、死去。

  • 102

  • 三方領地替というと有名なのは天保期の荘内藩(と川越藩)関係のもの。藤沢周平の『義民が駆ける』でも知られる国替え阻止の話。この巻の駕籠訴の話もそれのシンプル版といったところ。ただ違うのは荘内では百姓たちを藩が止めようとしたのにこちらではひそかに後押しをしているところ。歴史小説に近い作品と時代小説作品の違いかもしれない。まあ高岡藩の策謀がばれたら国替どころか取り潰されそうではある。あと同じ人間が続けて何度も駕籠訴できるというのも何か不自然ではある。

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著者プロフィール

1951年、東京生まれ。國學院大学文学部卒業。90年、『夜の道行』で第12回小説推理新人賞を受賞し、選考委員から“第二の藤沢周平”と賞賛される。以後、時代小説を中心に活躍中。「入り婿侍」シリーズは、評論家の縄田一男氏から「著者の新たな頂点」と絶賛を受けた近年の代表作。他の主なシリーズに「おれは一万石」「出世侍」など。

「2023年 『新・入り婿侍商い帖 お波津の婿(三)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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