鬼の当主にお嫁入り ~管狐と村の調停お手伝いします~ (二見サラ文庫)

著者 :
  • 二見書房
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本棚登録 : 27
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784576191065

作品紹介・あらすじ

私は貴方の許嫁です――。母を亡くした十八歳の綾乃に届いた手紙。初対面の冬晟と一つ屋根の下、手探りの田舎暮らしを始めるが…。

感想・レビュー・書評

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  • 母を事故で亡くし、何もなくなってしまった綾乃。こんな状況だったら、多少怪しい手紙でもすがりたくなるのは分かるかも。その手紙を頼ってたどり着いた村は不思議な雰囲気の漂う場所。「怪しい」とも言えるかもしれないけど、ここでの優しい人たちとの関わりは綾乃にとって嬉しいものだったのだろうなぁ。と思った。冬晟とのだんだん遠慮がなくなっていくやり取りも、見ていて楽しかった。

  • この方の本の中では一番好きかも。
    でも、そのサブタイトルはなんか違わないかなぁ、と思う次第。決して間違いではないけど……。

  • 村の揉め事をあくまで現実的な理論で解決へ導く綾乃。
    母のことがあったとは言え、その観察眼恐るべし。
    その理論も、各調停後のご当主と当事者の会話で非日常へとひっくり返るのは驚きつつも面白かったです。
    人間の世界から、話が進むごとにじわりじわりと妖たちの世界へと誘われる、その匙加減が絶妙でした。
    桜の話が特に素敵で泣けました。
    ご当主家と綾乃の母との因縁が分かりそうで分からない、ラストでようやくその点の謎も明かされてすっきり。
    そして、更なる暴露話でご当主の謎(本人にしてみれば綾乃にだけは明かされたくなかったであろう事実)も明らかになり、読者側にしてみれば何たる嬉しいサービスもあり、大団円で終わって本当によかったです。
    これまで自分のことは二の次だった綾乃が、自分の幸せを第一にご当主と生きていってくれたらなと願っております。

  • 綾乃があまり気持ちを言葉にしないから変に縮こまってる感じなんだけど、芯の強さが伝わってくるし、ラストに向けて肝が据わってしっかりしてくるのが良かったです。冬晟さんがというより周りの村人達が凄く良い人ばかりで、ここにこれて良かったねと思います。

  • 面白かった!綾乃は育ち故ナチュラルに卑屈気味と言うか「与えられなくて当たり前」な感覚なんだけど、基本的にたくましくて真っ直ぐな子で好き。冬晟は微笑ましい好青年。

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著者プロフィール

青谷真未(あおや まみ)
『鹿乃江さんの左手』で第二回ポプラ社小説新人賞・特別賞を受賞し、同作でデビュー。
著作に『恋する弟子の節約術』『水野瀬高校放送部の四つの声』などがある。

「2022年 『今日からお店始めます! ~昭和の小さな雑貨屋さん~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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