中原淳一エッセイ画集3 結婚 二人のしあわせ (コロナ・ブックス)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 59
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582634211

作品紹介・あらすじ

戦後一世を風靡した婦人雑誌「それいゆ」から、結婚して家庭の主婦となった女性、恋人のいる女性のために書かれた文章を集めました。恋愛時代から結婚の仕度、結婚披露、結婚生活まで、中原淳一が熱く語りかける、珠玉のエッセイ画集第3弾。大切なあの方への贈り物にも最適。

感想・レビュー・書評

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  • 中原淳一の提案する暮らしの知恵や心得がとても好きだ。
    エプロンを7枚作るとか箒のカバーをかけましょうとか、一見時代錯誤なことも書いてあるのだが、言わんとせんことは理解できる。
    本質的に思いやりに満ちているのだ。
    実際にお裁縫したりせっせと台所に立つことをしなくても、この人の本質的な暖かさは真似したいと思うことばかり。
    昨今のSNS時代、中原淳一の提唱するような気配りは流行らないだろう。中原淳一ブームが再燃しているとしたら、そのファッションだったり絵だったりするのでは。
    でも、個人的には日本人ならではの気配りを見事に突いてくれて救われた気持ちになる。

  • ふむ

  • 美麗なイラストとハッと気付かされる言葉が、読んだ人を癒してくれる。内容は時代に沿わないものも多くあるが、自身の甘い新婚生活をあまり語らない方がいいという記述などは、SNSの普及した現代においてよりいっそう気を付けなければならないことだろう。
    中原淳一が雑誌を出していた当時の日本の女性の生活に触れることができる点でも、読んでいて楽しい。

  • 今の時代に合わない部分と、単純に私たちが自分に楽をさせたくて、あわないことにしてしまってることがある気がする内容でした。

    人を愛するのは心と時間と、手をかけること。
    それは今も昭和も変わってないんじゃないかと
    思います。

    どうしても合わない部分だけは、ここは今とは違うと割り引いて読み、自分の出来る範囲で男女ともに考えたり実行しないと…。これ、本当はふたりでお茶しながらでも仲良く読む本で、一人なら抜き書きもいいですよね。

  • 耳の痛い言葉ばかりでした。

    今まではただ見るだけだった、中原淳一の可憐でパッと目を引く素敵でモダンな
    ファッションイラストの裏に、こんなにも良妻賢母的で古風な、
    細かいけれどそして芯の通った「家庭像」「主婦像」があったことに驚きました。

    これほどまでに記事が書かれイラストが描かれそしてそれを読む読者がいたという事実に、
    いつの時代も「結婚」というのは、覚悟を持って
    みなが色々考えているものなのだなぁと思います。

    高度成長の「男は仕事女は家庭」という社会的コンセンサスから
    外れた今読むと、時代錯誤的に見える箇所は多々ありますが、
    何よりも結婚に対する心構え、毎日の気の持ち様等は時代を
    通じて変らず、今の私たちにも共通するものがあるように感じました。

  • すてきな言葉が多すぎて、たくさん書き留めておきたくなる。
    主に、快適な結婚生活を送るための知恵や工夫が書かれているけれど、
    独身にだってもちろん役立つ。

    豊かに暮らす、というとどうしてもお金をかけた豪華な暮らし、というものを思い浮かべてしまうけども、この本で書かれているのは、物質的な豊かさではなく、こころが満たされる豊かさ。

    部屋をきれいに保つとか、花を飾ってみましょうとか。
    そういうことを大切にして暮らすのは憧れ。

  • 「毎日の生活の中に歓びを見出だすのでなければいけない。もし家庭生活が楽しく思えない人があるとすれば、それは、家庭をよいものにしようとする責任を持たないからだ」

    裏表紙のこの「責任」という言葉にハッとした。だから一度目の結婚は上手くいかなくて当然だったんだと思う。

    この本は、昭和20年代から30年代にかけて、物はなくても本当の意味の美しい暮らしをしるための雑誌ををと発刊されていた「それいゆ」という雑誌の中のエッセイがイラストと共におこされたもの。
    初版は2006年ではあるものの、上記理由の為、内容はかなり昭和な部分もあるけれど、今もなお、変わらず心掛けていたい、女性の幸せや品格に繋がるポイントが書かれていて、日々の自分の家庭生活を省みることができた。

    結婚を考える女性は一度読んでみたらいいと思う。

  • 結婚する友人へ贈りたいとっておきの本。読んでいると自分も身が引き締まる思いになる。

  • 結婚、と銘打ってありますが、女性の身だしなみや品格、幸せとは、と言った根本的な話がステキな絵と共に書かれている本!

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著者プロフィール

中原淳一(1913~1983)
1913年香川県に生まれる。昭和初期、少女雑誌『少女の友』の人気画家として一世を風靡。戦後まもない1946年、独自の女性誌『それいゆ』を創刊、続いて『ひまわり』『ジュニアそれいゆ』などを発刊し、夢を忘れがちな時代の中で女性たちに暮しもファッションも心も「美しくあれ」と幸せに生きる道筋を示してカリスマ的な憧れの存在となった。活躍の場は雑誌にとどまらず、日本のファッション、イラストレーション、ヘアメイク、ドールアート、インテリアなど幅広い分野で時代をリードし、その全ての分野で日本における先駆的な存在となる。その卓越したセンスと不朽のメッセージは現代もなお人々の心を捉え、幅広い世代から人気と支持を得ている。妻は宝塚歌劇団の男役トップスターで、戦後は女優として映画テレビで活躍した葦原邦子 (1912~1997)。

「2023年 『わたしのおしゃれ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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