- Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582634976
感想・レビュー・書評
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和洋のちょうどいいところ。
聴竹居を説明しすぎずに、かといってその魅力の
一部を感じられるように、読みやすく写真で雰囲気を
つかみやすい本だと感じた。
藤井厚二氏の建築について取り上げている部分もあり、
聴竹居や八木邸の見学の前にぱらりと読んでおくと
より楽しめそうだと思った。
住宅という変わりゆくものを、
それでも人々の根幹に多大な影響を与えるものと
取り組んだ結晶のような、
その建物の哲学の一端を見ることができる。
畳のある生活、縁側のある生活、そして日本の気候に合う住宅。
その中にデザインの美しさが加わって、
感性が刺激されるのに、きをてらわない、そんな絶妙さが
やはり好きだと思ってしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大きくて見通しのよい居室、大パノラマが満喫できる縁側―。近年、天皇・皇后両陛下が行幸啓されたことで話題となった理想の住宅。各室の細部まで初公開づくしの公式ガイド・ブック。(e-honより)
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一般公開に拝見し、室内は撮影NGだったので、購入。80年も前にこんなに進んだおうちがあったなんて!眺めて楽しい一冊。
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2015/7/19
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京都大山崎にある聴竹居を写真と文を織り交ぜ、その美しさと機能性を紹介した本。大正から昭和初期の日本の建築家として活躍した藤井厚二の作品である。多くの写真を掲載し、その建物のすばらしさが建築に関してほとんど素人の私にもよくわかる。この住居が第二次大戦前、昭和3年に造られたことに驚かされる。日本建築の良いところと急激に入ってきた西洋建築の良いところをうまく組み合わせ、一般日本人の家族が生活するのにふさわしい、快適な「家」を作っている。今の日本の住宅建築の基本がこの頃に作られたのだろう。台所の機能性は今とほとんど変わっていないように思う。
日本の風土、気候を考えながら作り上げた住居建築の基本形だろう。