編集者ディドロ: 仲間と歩く『百科全書』の森

著者 :
  • 平凡社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (895ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582703634

作品紹介・あらすじ

フランス啓蒙思想の金字塔『百科全書』。全28巻に及ぶ、この壮大な出版プロジェクトの全貌と、編集長・ディドロの八面六臂の活躍を、精緻で生き生きとした分析により描き出す大著。

感想・レビュー・書評

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  • 著者の情熱と百科全書編集者ディドロへの愛が圧としてひしひしと伝わってくる超大作。
    著者自身による巻末のまとめで一般読者には十分な内容とも言えるが、そんなことでは片づけられない。なんとしてもすべてを書ききりたかった強烈な意思を感じる。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/553102

  • 毎日新聞12月10日と17日書評掲載
    摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50296078

  • 【書誌情報】
    『編集者ディドロ――仲間と歩く『百科全書』の森』
    著者:鷲見洋一
    出版年月 2022/04
    ISBN 9784582703634
    Cコード 0010
    NDC 135.3
    判型・ページ数 4-6 896ページ
    定価5,280円(本体4,800円+税)

    フランス啓蒙思想の金字塔『百科全書』。壮大なプロジェクトの全貌を編集長・ディドロを通して、精緻かつ自在な分析で描き出す。
    [https://www.heibonsha.co.jp/book/b599710.html]

    【目次】
    はじめに

    第一章 『百科全書』前史
     Ⅰ 分類すること
     Ⅱ 古代からルネサンスの分類
     Ⅲ 一七世紀から一八世紀へ
     Ⅳ 一八世紀の分類と辞書・事典類
     Ⅴ 技芸アカデミー協会

    第二章 『百科全書』刊行史
     Ⅰ 最初期の歴史
     Ⅱ 刊行開始とプラド事件
     Ⅲ 最初の禁止と宗教界
     Ⅳ 大危機まで
     Ⅴ 地上と地下の二重生活
     Ⅵ 『百科全書』のその後

    第三章 編集者ディドロの生涯
     Ⅰ ディドロの青春
     Ⅱ 『百科全書』企画への参加と刊行準備
     Ⅲ 『百科全書』刊行に伴う反響と契約問題
     Ⅳ 苦闘するディドロ
     Ⅴ 一七六〇年代
     Ⅵ 一七七〇年代
     Ⅶ 晩年のディドロ

    第四章 商業出版企画としての『百科全書』
     Ⅰ 文化統制システム
     Ⅱ 検閲制度
     Ⅲ 『百科全書』の書籍商たち
     Ⅳ 商業出版企画としての『百科全書』
     Ⅴ ボワジェルマン事件
     Ⅳ ダヴィッドとディドロの出版論

    第五章 『百科全書』編集作業の現場
     Ⅰ 百科事典の「編集者」とはなにか?
     Ⅱ ディドロたちの編集構想
     Ⅲ 『百科全書』編集作業の実態
     Ⅳ 編集者たちの個人執筆協力
     Ⅴ 剽窃、コピー、借用の美学

    第六章 「結社」の仲間さまざま
     Ⅰ 「前言」について
     Ⅱ 執筆協力者の実体
     Ⅲ 執筆者の起用と報酬

    第七章 協力者の思想と編集長の思想
     Ⅰ 「結社」集団の宗旨と宗教観
     Ⅱ 百科全書派の政治思想
     Ⅲ 『百科全書』の検閲問題
     Ⅳ ディドロの『百科全書』批判
     Ⅴ ディドロの「集合」哲学と執筆協力者集団

    第八章 図版の世界
     Ⅰ 図版へのこだわりと図版刊行企画の変遷
     Ⅱ 図版のイメージ解読

    第九章 身体知のなかの図版
     Ⅰ 身体知の表象としての図版
     Ⅱ 没入する人物たち
     Ⅲ 働く人びと
     Ⅳ 「造船工場」図版を読む
     Ⅴ ヴェルネ散歩
     Ⅵ 「結社」の面影――造船工場とヴェルネ海景の人びと

    あとがき

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著者プロフィール

1941年生まれ. 専攻, 18世紀フランス文学・思想・歴史. 慶應義塾大学大学院博士課程修了. モンペリエ大学院博士課程修了. 慶應義塾大学文学部教授. 同大学アート・センター所長を経て, 現在, 慶應義塾大学名誉教授.
著書に『翻訳仏文法』上下(1985, 87), 『『百科全書』と世界図絵』(岩波書店, 2009), 『一八世紀 近代の臨界──ディドロとモーツァルト』(ぷねうま舎, 2018), 編著に『モーツァルト』全4巻(共編, 岩波書店, 1991), 訳書にロバート・ダーントン『猫の大虐殺』(共訳, 岩波書店, 1986)ほかがある.

「2019年 『いま・ここのポリフォニー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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