だから、僕は、書く。: 佐野眞一の10代のためのノンフィクション講座1(総論篇) (佐野眞一の10代のためのノンフィクション講座 1 総論篇)
- 平凡社 (2003年3月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784582831443
作品紹介・あらすじ
なぜ影に挑むのか。なぜ闇を追うのか。佐野ノンフィクションの心胆、今ここに語りつくす。
感想・レビュー・書評
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著者のノンフィクションに嵌った時代に読んだ本。ノンフィクションを書く時に心構え等について指南する。
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『森の聞書き甲子園』の講演録。『大幅に加筆修正』と後書きにあるけど『書いてないじゃん。タイトルと違うじゃん』とは一読して突っ込みたくなった。佐野眞一が好きな人以外は読む必要無し。
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教科書はあくまでも基礎教養。それで何かわかったつもりになってはいけない。
言葉というのは長い長い歴史の果てにやっと人類がたどりついた巨大な遺産。それはいうなれば民族のDNA。先祖から受けついたその遺産を使って、我々は生きている。
たくさんの本を読み、そこで得た知識をひけらかす人は、大した人ではない。本を読むことによって自分の脳髄を鍛え、自分だけの考え、知恵を持てる人こそ、本当の読書家。 -
「あなたは誰に裁かれたいか」通り一遍の議論では満足せず、こんな質問をする著者。〈エンターティンメントな質問〉〈つまり、人の心中に入って、突き刺さる質問〉。このような質問と、取材する人への深い尊敬の念をもって、自分の考えはすべて間違いという思いから世界が開けるのなら。それ以上にすばらしい体験はなかなかないだろう。自分を崩し、ただだれかを尊敬できるということは。私は佐野眞一という新たな尊敬すべき人物を見つけ、ノンフィクションという世界にのめり込んでいく予感をいま憶えている。