冥途

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 113
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (91ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582838695

作品紹介・あらすじ

いざ、百?のめくるめく夢幻世界へ。日本近代文学を詩情あふれる美しい版画で味わう「文学画本」が、新装版になって待望の復刊! 『猫町』『夢十夜』も同時刊行。

感想・レビュー・書評

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  • 【ネタバレ】先日の感想会、内田百閒の『件』が後を引く面白さだったので、『冥途』を聴き読書。https://www.youtube.com/watch?v=P1VqwZvHTfQ 私は、暗い場所に立っている。そこで明かりがある方を見ると土手の際に一膳メシ屋がぼんやりと見える。その店を見ると障子の紙を登っている熊蜂がカサコソ障子を登ってくる。その熊蜂を見ていると泣けてきて、意識がはっきりとする。私は見覚えのあるような懐かしさから「お父様!」と泣き叫ぶ。土手を挟んで死んだ父に会えた、のだろうか!不思議な作品。⑤

  • あらあら。
    見事に全6話、奇譚。

    金井田さんの怪しい版画が
    さらに不安を掻き立てる。

    表題作も奇妙な経験談のようでいて
    郷愁を誘う結末でした。

  • 初内田百間。
    んん、あまり得意でないかも。

  • これがみんな大好き百閒先生か~

  • 短編集。進行する話の途中の場面にいきなり放り込まれ(時に主人公自身も)、薄暗い家屋の障子の隙間から、戸惑いつつも固唾を飲んで見続けるような感覚になった。

    「全ての場面を演出するのは、闇」

  • これではなく、登録のなかった2013年版を読みました。読後感は白の白さを、水の匂いを、空気の味を、それぞれ向けられてるような無味無臭とすら言える他人が見た夢を聞かされているように感じました。自分がまだ未熟、ということなのかこんなにツルツル字滑りする文章は他にあんまり知らない、、。感想もちゃんと書けてるのかこれ。。という感じです。

  •  
    ── 内田 百閒《冥途 1921‥‥ 20210521 平凡社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4582838693
     
    (20231128)

  • 2021冬の文芸書フェア

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001013489

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著者プロフィール

内田百閒(うちだ・ひゃっけん)1889―1970
岡山県生まれ。本名・栄造。15歳のときに親友・堀野寛と出会い、堀野を通じて読書の趣味に目覚める。翌年、夏目漱石の『吾輩は猫である』上篇を読み、漱石に傾倒。19歳のころには俳句熱が高まって、俳諧一夜会や苦渋会という句会を結成。岡山近郊の百間川から俳号を「百間」とした。1910年、東京帝国大学文科大学へ入学。翌年2月に、静養中だった漱石を訪ねる。漱石の面会日「漱石山房」に出席するようになり、小宮豊隆、津田青楓、森田草平、芥川龍之介、久米正雄などと知り合う。以後、陸軍士官学校や法政大学で教鞭をとる。1920年には、作曲家・筝曲家の宮城道雄に知遇を得て親交が続く。同年、幼少期より寵愛を受けてきた祖母の竹が死去。1922年、はじめての著作集『冥途』を稲門堂書店より刊行。翌年、関東大震災に遭い、『冥途』の印刷紙型を焼失してしまう。1933年に三笠書房から『百鬼園随筆』を刊行してから、『冥途』の再劂版や第二創作集『旅順入城式』(岩波書店)、『百鬼園俳句帖』(三笠書房)などを刊行。その他、『贋作吾輩は猫である』(新潮社)、『ノラや』(文藝春秋社)など多数の書籍、作品を発表する。1965年には、これまでの功績を評価され芸術会員に推薦されながらも「いやだから、いやだ」とそれを辞退。それからも『麗らかや』『残夢三昧』(いずれも三笠書房)などを著す。多くの名筆を世に刻み、1971年4月20日に逝去。

「2023年 『シュークリーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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