大人のための「ローマの休日」講義―オードリーはなぜベスパに乗るのか (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社
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本棚登録 : 32
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582853889

作品紹介・あらすじ

ベスパでローマの街中を疾走する姿。「真実の口」に手を入れ、慌てふためく素振り。スペイン階段でアイスクリームを口にするシーン-。これほど豊かなイメージを喚起する映画が他にあるだろうか?『ローマの休日』を足がかりに、オードリーが放出する魅力を多面的に考察する。イメージと身体をめぐる「憧れの映像詩学」の試み。

感想・レビュー・書評

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  • 殆ど未読で返却

  • 優しい語り口調で、さらっと読める作品論。
    「講義」と銘打っているからか、途中であちらこちらへ脱線もする。

    ***
    『ローマの休日』の魅力が
    オードリーの魅力に大きく因っているという見解には異論なし。

    そして、そのオードリーの魅力は「身体性」にある、
    という意見が印象に残った。

    「身体性」という言葉で表されているのは、一つには、
    静止画・無声映画からトーキー映画に移行していく時代にあって、
    外見だけでなく、しぐさの一つ一つまでが記録される映画俳優が
    与える印象には、動きのイメージが伴っているということ。

    もう一つには、三つの身体――
    女優として駆け出したばかりのオードリーの身体、
    モンロー、グレース・ケリーと並ぶスターとしてのオードリーの身体、
    そしてアン王女としての身体が、渾然一体となって私たちの目に映るということ。

    さらっと読んでいるので、多少の曲解が含まれているかもしれませんが。

    ***
    シナリオがシンメトリーの構造になっているのは、
    何となく引っかかっていたけれど改めて図式化↓されるとなるほど納得。

    ニュース映画
    ◆宮殿(窮屈さ)
    ◆◆ジョーの部屋(出会い)
    ◆◆◆ローマでの冒険
    ◆◆ジョーの部屋(別れ)
    ◆宮殿(覚悟と決意)
    記者会見


    ***
    【気になる作品】
    [ステラ・ダラス]
    [裏窓]

    『ザ・フィフティーズ』
    アメリカの1950年代のあらゆる側面を描き出した本

  • [ 内容 ]
    ベスパでローマの街中を疾走する姿。
    「真実の口」に手を入れ、慌てふためく素振り。
    スペイン階段でアイスクリームを口にするシーン―。
    これほど豊かなイメージを喚起する映画が他にあるだろうか?
    『ローマの休日』を足がかりに、オードリーが放出する魅力を多面的に考察する。
    イメージと身体をめぐる「憧れの映像詩学」の試み。

    [ 目次 ]
    はじめに―「憧れ」の映像詩学の試み
    第1章 舞い降りてきた『ローマの休日』
    第2章 作品のかたち
    第3章 「妖精」と呼ばれたスター
    第4章 足先のレッスン
    第5章 フォトグラフィック、シネマティック
    第6章 スタイルの身体、そして身体の戸惑い
    第7章 オードリーの三つの身体
    終章 陽の光、そして瞳のディアレクティケ

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    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 「ローマの休日」というのが、なぜ長い間愛され続けているのか、と言うことを様々な……映画史的な側面、映画と演劇、オードリーというキャラクター……視点から見ていった一冊、らしい。どうもぴんとこなかった。

  • かなり学術的なアプローチ。覚悟して読むべし。

  • 「ローマの休日」は確かにチャーミングな映画です。ローマに行ったら、ぜひ映画に登場する名所におでかけください。

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著者プロフィール

北野 圭介(きたの・けいすけ) 1963年生。ニューヨーク大学大学院映画研究科博士課程中途退学。ニューヨーク大学教員、新潟大学人文学部助教授を経て、現在、立命館大学映像学部教授。映画・映像理論、メディア論。2012年9月から2013年3月まで、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ客員研究員。著書に『ハリウッド100年史講義 夢の工場から夢の王国へ』(平凡社新書、2001年/新版2017年)、『日本映画はアメリカでどう観られてきたか』(平凡社新書、 2005年)、『大人のための「ローマの休日」講義 オードリーはなぜベスパに乗るのか』(平凡社新書、2007年)、『映像論序説 〈デジタル/アナログ〉を越えて』(人文書院、2009年)、『制御と社会 欲望と権力のテクノロジー』(人文書院、2014年)。編著に『映像と批評ecce[エチェ]』1~3号(2009年~2012年、森話社)、訳書にD・ボードウェル、K・トンプソン『フィルムアート 映画芸術入門』(共訳、名古屋大学出版会、2007年)、アレクサンダー・R・ギャロウェイ『プロトコル』(人文書院、2017年)など。

「2018年 『マテリアル・セオリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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