パリ五月革命 私論-転換点としての68年 (平凡社新書595)

著者 :
  • 平凡社
3.54
  • (4)
  • (3)
  • (3)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 73
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784582855951

作品紹介・あらすじ

植民地闘争からヴェトナム戦争へ、プラハの春から全共闘へ、そして「郊外暴動」へ。六八年五月、パリで起こった「革命」は、二〇世紀後半の世界史的転換点だったのではないか。それはまた「私」の変革への希望でもあった。政府給費留学生として現場に居合わせた著者による、迫真のドキュメント、革新的思想の再起動。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ロランバルト

  • 新書文庫

  • 2013/2/25購入

  • 質量共に充実した一冊。
    1968年、パリを燃え上がらせたフランス五月革命。その現場に居合わせた著者による、「試論」にして「私論」です。

    六十八年五月以前を経て、ナンテールで燃え上がり始めた学生たちの「革命」。記録と記憶を頼りに革命の情景を記し、過去と現在両面から思索する様は一見の価値あり。革命の記憶に肩入れすると同時に思想的検討をくわえる姿は、現場にいた学者ならではでしょう。

    知識人と革命の関わりについても多くを割いており、示唆に富みます。祝祭的性質を持つ革命が、フランスのトップエリートたちに先導されていたという矛盾にも切り込んでいます。

    とにかく読み応えがある、これぞ新書とでもいうべき新書。是非どうぞ。

  • パリ五月革命に関する、筆者の貴重な体験談が満載。「私論」にはそのままの意味と、「私に関する論」の意味合いも私は強く感じました。「私」について、読中、読後、しばらく考え込む日々が続くほどに。

  • パリ五月革命、という魅力的なタイトルに魅かれて思わず購入。

    ただし、西川長夫という名前にまったく覚えなく、新たな書き手かと思いきや、まてよ、ひょっとしてと、書棚を確かめると、ありました、岩波文庫のアンリ・ルフェーブルの『パリ・コミューン』の翻訳者の内のひとりとして名を連ねている方でした。

    新書ながら477頁という厚さで、読み応えがありました。

  • 読んだ。面白い。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

立命館大学名誉教授

「2018年 『決定版 パリ五月革命 私論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

西川長夫の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×