金正日の後継者 (ベスト新書 232)

著者 :
  • ベストセラーズ
2.90
  • (1)
  • (3)
  • (2)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 17
感想 : 6
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784584122327

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 30年以上朝鮮問題の取材を続けてきた著者が、北朝鮮の後継者問題における情報混乱につき、情報の理解方法と問題整理を示したもの。北朝鮮は自らの工作機関が虚偽情報を流しまくるため、虚偽情報と真実の情報とを峻別する目が必要になるという。全くタイムリーな時期に本書を読めたことになる。現段階で後継者となったかに見える金正恩、彼を後見していると報道されている張成沢(金正日の妹婿)も、本書で随所に登場。金正男がなぜ後継者となれなかったのか。そして、金正日の真の後継者とは?北朝鮮のまさに今を見る上でも有益な書籍だと思う。
    なお、先日、TBSの報道特集で北朝鮮問題がテーマとなっていたが、本書を越える情報はほとんどなく、独自取材が聞いてあきれるような内容だった。ちなみに、本書は2009年刊行である。さらに、ステレオタイプ的な見方を避けるように著者は強調し、朝日新聞が拉致問題を早い時期に報道していることは、案外知られていないとする。それ以上に驚きなのは、70から80年代にかけて、「万景峰」の入国管理を朝鮮総連が行っていたとする点だ。これには当時の自民党の実力者との関わりも示唆しており、読み応えがある。
    ちなみに、金正日が引田天功(プリンセス天功)のファンであり、彼女が金ファミリー(金正男派)とも近しいともあり、トリビア情報が満載だ。

  • 実におもしろい!!!

  • 公式な発表は何もないため著者の意見が正しいか判断しかねる。話半分に読むのがベストかと思います。

  • 「金正日がいないと仮定すれば、つじつまの合うことが多い。」と、いう話ですね。
    さらには、後継者が確定しているのであれば、もっと違った局面にあるはず。現状はまだ、未確定で、これからの方向性も含めて流動的であるということらしい。

    わたしの見方 「中国の守旧派的な動きの中の1現象ではないかと」

  • 作者が言うことがすべて正しいと言わんばかりの書き方がちょっと・・・

  •  2009年89冊目

全6件中 1 - 6件を表示

著者プロフィール

1945年、中国遼寧省丹東生まれ。鹿児島県沖永良部島出身。韓国、北朝鮮問題の第一人者。北朝鮮に迎合的だった朝鮮半島報道の流れを変える。北朝鮮報道のパイオニア。「金正日後継者決定」「金芝河釈放」「ソ連高官初訪韓」「大韓航空機撃墜」「ソウル五輪、ベンジョンソンのドーピング」「金大中死刑はない」「北朝鮮は戦争できない」など、数々の国際的スクープを報じる。1994‐2010年までテレビ解説者として活躍。早稲田大学卒業。シェル石油(現出光昭和シェル)勤務を経て、1971年毎日新聞に入社。79‐85年ソウル特派員。89‐94年ワシントン特派員。この間に高麗大学大学院、スタンフォード大学留学。毎日新聞論説委員、拓殖大学教授、早稲田大学国際教養学部教授を歴任。現在、東京通信大学教授、早稲田大学名誉教授、韓国同徳女子大客員教授、日本財団特別顧問、里見奨学会理事、日本パーカライジング顧問、毎日新聞客員編集委員、ニュース時事能力検定協会理事。著書は『外交敗北』(講談社)など20冊を超える。

「2022年 『半島動乱 北朝鮮が仕掛ける12の有事シナリオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

重村智計の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×