日本の起源は日高見国にあった: 縄文・弥生時代の歴史的復元 (勉誠選書)
- 勉誠社(勉誠出版) (2018年1月31日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784585234029
作品紹介・あらすじ
「高い太陽を見る国=日高見国」は実在した!
美術史の大家が、生物学、神話学、考古学を縦横無尽に博捜して解き明かす、古代史の謎。
*「日高見国(ひたかみのくに)」とは…
『日本書紀』や、その注釈書である『釈日本紀』の中に出てくる、かつて日本に存在したとされる国の一つ。
その名称は今も日本各地に、日高、日田、北上、飛騨、飯高、日上、氷上などの地名として残っている。
感想・レビュー・書評
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世界史や日本史において、関東のあの古墳の多さや、東北の巨大な遺跡群、それから富士山について、あまりに軽視されているという切り口は素晴らしいが、やはり、そのあたりについて書き進めると、どうしてもトンデモ系になってしまう空気感や飛躍をもたらしてしまう。しかし、書物としての証拠がないので、あとは何か有名な新聞記事で新発見が特集されるか何かがないと、日高見国についてもなかなか前に進まないと思う。
万葉集・古事記・日本書紀を読んでも、確かに関東地方から東北にかけては、圧倒的に情報量が少ない。富士山に比べたら、奈良の山々なんか「丘」に等しいほどの小ささだ。なんとなく、神話や古代史に違和感がある。それは、日本が中央集権国家で地方を弾圧した、消された神々がいるとか、そういうことではなく、東への視点が歴史学者から抜けているところにある。しかし、鹿島神宮や、多くの古墳や縄文遺跡、それから翡翠の産地含め、常に、歴史的に最重要の地であったはずだ。古田武彦のような人間が邪馬台国なんかせずに関東の研究を広めてイデオローグしていれば、もしかしたら、田中英道氏の研究も報われるのかも知れない。それくらい、孤独な戦いをしていると思われる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本の起源は日高見国にあった