小さな青い馬 (おはなし名作絵本 6)

著者 :
  • ポプラ社
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784591005330

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  • 月の半分は昼、残りの半分は夜に
    大きな揺り籠のような小屋で踏み切り番の
    とうちゃんと過ごす、のぼる。

    ビスケットのかわりに桑の実を食べ、
    山奥の小道で馬にまたがって駆けることを夢見た。

    青白く光る線路が綺麗な川の流れのように伸びて、
    信号の色に染まった列車が
    赤に、オレンジに、美しい青に染まる。

    青い谷間で見た母の面影。
    彼岸のあわいで生まれた子馬との
    夢のように暖かで幻想的な交流。
    光の青に包まれる静謐で美しい物語。

  •  父親と2人暮らしののぼるは、ある晩、不思議な青い子馬と出会う。他の人に自分の存在を知らせてはいけないという子馬と、のぼるは父の不在の夜に山野を駆け巡る。
     ある晩、父が体調を崩し、のぼるは町へ医者を呼びに行くことに……。


     図書館本。
     小学校の時、初めて自分で選んで借りた本。
     宇野亜喜良の大人っぽい絵柄と色使い、初めて見る字体の活字などが、それまで目にした絵本とは一線を画したものに感じられた。(当時はオシャレだのハイセンスだのという言葉は知らなかった)

     ただこれ、何が言いたい作品なのかと言われると……なんなんだろう(笑)
     少年の成長物語なのかもしれないが、あとがきを読むと、作者のイマジネーションを形にしたかったということにも見える。

  • のぼる、踏切番の父ちゃん
    母ちゃんと友達がいない
    夢の中で母ちゃんを想像する
    父ちゃんは1週間交代で夜勤
    踏切を歩いていると信号の色と同じ青い子馬に出会う
    子馬は自分のことを人に話してはいけない、話したら終わりだと言う
    次郎と名付ける
    父ちゃんが熱を出して買い物に行く過程で馬のことを話してしまう
    父ちゃんは神様の使いだと言い、新しい草をお供えしようとするが、それきり現れなくなる
    夢の中で次郎と母ちゃんの青い目が重なる
    来年からは小学校に行く

    青い色が幻想的

  • のぼるは父ちゃんと2人暮らし。母ちゃんは小さい時に死んでしまった。父ちゃんはふみきり番の仕事で、月の半分は家を空ける。のぼるは小屋の様な家に1人で留守番だ。
    友達もいないのぼるだが、ある日、小さな青い馬と出会う。しゃべる馬はのぼるの心の友達となった。
    今江祥智の初期の童話。時代も言葉も古い。絵本ではあるけど、ちょっと長い物語。

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著者プロフィール

1932年、大阪生まれ。『海の日曜日』(実業之日本社)でサンケイ児童出版文化賞と児童福祉文化賞、『ぼんぼん』で日本児童文学者協会賞、『兄貴』で野間児童文芸賞、『ぼんぼん』三部作で路傍の石文学賞を受賞(いずれも理論社)、他に『子どもの本・持札公開』(みすず書房)、『まんじゅうざむらい』(解放出版社)、など多数。絵本では、『でんでんだいこいのち』(片山健・絵/童心社)で小学館児童出版文化賞、『いろはにほへと』(長谷川義史・絵/BL出版)で日本絵本賞を受賞。他に『なんででんねん天満はん—天神祭』(童心社)、『龍』『いつだって長さんがいて…』 (いずれもBL出版)、など多数。

「2007年 『ひげがあろうが なかろうが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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