- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591134894
作品紹介・あらすじ
居候は超美形の“宇宙人”??
期待の新鋭がほのぼのと温かな昭和を舞台に贈る、
とびきりキュートでコミカルなラブストーリー!
家事と仕事に日々追われる幸子が助けたのは、とびきり美形の変人・バシャリ。
「円盤の故障で不時着した宇宙人」と自称する彼と同居するはめになった幸子は、
破天荒な言動に振り回されつつも、本当に大切なものを見つめ直していく。
心がほっこり温まる、昭和レトロな恋物語。
感想・レビュー・書評
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面白かった。感想はただ一言、面白かった、に尽きる。
「宇宙人の話かあ」と最初は胡散臭く思っていた。しかも超美形? コミカルなラブストーリー? ありがちな、ドタバタのラブコメディなんじゃないか、なんて、勝手に思い込んでいた。
ところが読み始めたら、すっかり夢中になってしまった。
まず時代設定がいい。昭和31年という時代は、古いものが壊され、でもあちこちに残り、片方で新しいものが生まれ始めている時代。主人公の幸子の価値観はまだ古い世界に囚われているけれども、その内部に新しい生き方への希望が息づいている。
そこにやってきた宇宙人と自称する美形の青年。残念ながら作中ではその美形ぶりにはあまり言及されていないが(作者が男性だからかもw)、幸子の対応はまさに一昔前の少女漫画の世界。旧式な価値観で自分を縛りながらも、ふっと気づくと自分の気持ちが正直にこぼれ出てしまう。
どうやら彼は本物の宇宙人のようで、そのあたりは至極まじめに描かれている。そこがまたユーモラスでもある。
実在の「空飛ぶ円盤研究会」をモデルにした「空とぶ円盤研究会」と、「星野新一」との交流。
レトロな雰囲気の中で進む「自分が本当に望むもの」への旅立ちの光景は、じんわりと温かく、心に染み入ってくる。
私はこういうレトロな雰囲気のSFが大好きなので、非常に楽しく作品世界に没頭することができた。こういうハッピーエンドなら大歓迎だ。
まあいろいろと「ん?」と思うところもあったし、もっと突っ込んで書いてほしいと思うところもあったけれども、とにかく楽しく読めて面白かったからそれでいいのだ。
希望は言葉にすれば叶うともいうから、思い切って書いておこう。
私も、こんな楽しくて面白くて夢中になれる小説を書きたい。いつか、きっと。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分を宇宙人だと言い張る美形男子、バシャリ。母を亡くし、家の切り盛りをする主人公、幸子。バシャリは本当に宇宙人なんだけど言い回しがいちいち面白い。で、UFOが故障して帰れないから、しばらく家族と一緒に暮らすのだけど、部品がみつかるまでの約束が、次第に幸子はバシャリに色々助けてもらって、気持ちが変わっていくのでした。
昭和時代が舞台なんだけど、泣けて、ほっこりできる小説です。 -
バシャリ、さいこー!!面白かった!
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ある日突然宇宙人と出会っちゃった~、という話。めちゃくちゃな言動ばかりの自称宇宙人に次第に惹かれていく主人公…顔が超イケメンだからね、そうだよね?
設定の説明のような造語やら文章も出てくるけど、ラブコメ的な内容とのバランスよく、とても読みやすかった。 -
舞台は戦争の影響が残る昭和。
幸子は自らを宇宙人と名乗るバシャリというイケメンを助けたことから、家に居候される羽目に。
遠慮も建前もない本音のままのバシャリに巻き込まれながらも、天真爛漫なキャラクターゆえに幸子とのやりとりは微笑ましい。
お父さんとのくだりは涙腺にきた。優しい気持ちになる本だった~読んで良かった。 -
面白かったー♪アナパシタリ星人バシャリと地球人幸子の昭和レトロな恋愛物語。昭和初期の女性の社会での不愉快さや終戦後の人間模様、空飛ぶ円盤研究会や、あの人やこの人であろう(渦中のあの人とか)有名偉人たちの登場など、色んな角度から楽しめる内容で、最後まで中弛みすことなく読まされる巧さは、流石放送作家さんの物語といった感じです♪先日、太陽系外に地球に似た7つの星を発見した報道が出たばかり。宇宙人との恋もまんざらでもなくなるかもしれませんね(笑)
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最初は設定に、はぁ?って感じだったけど、解釈を読んで、星新一ね!と納得。それからはサクサクと読めました。思いの外、いいお話!実際の人物らしき方達も登場して読んでて楽しくなりました。バシャリ、変人だけど素敵です。読み終えてホッコリしました。
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かわいらしいお話でした…
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不思議なほっこり感!いつまでも読んでいたいような感覚!
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家事と仕事に追われる幸子の前に美形だけど、変わった男が現れる。
宇宙人を自称する彼が現れてから、幸子の生活が変わっていく。
ほのぼのあったかくて、家族愛にほろりとくる場面もある、そんな昭和レトロなお話。