なないろレインボウ (teens’ best selections 34)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 84
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591139554

感想・レビュー・書評

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  • 中学になり、新しいクラスで友だちが出来るか心配していた七海だが、入学式の日、虹をきっかけに、いろはと友だちになる。似ているところの多い二人は、大の仲良しになるのだが、とあることからすれ違ってしまい…。


    題材的に、女の子版『なりたて中学生』といった感じ。
    『なりたて中学生』と違い、主人公の七海が友達のことで延々ねちねちくよくよしているのがまさに“女子”だ。
    七海がいろはの成績やら容姿やらモテ度やら部活の活躍やらにいちいちヤキモチを焼いているのが、なんだか「あいたた」という感じで見ていてもどかしいのだが、この頃って、そういえばそんな感じだったのかもと懐かしい感じもする。こういうのって、自分も通ってきた道なのかなぁ。小学校高学年から中学生くらいの女子の友達関係って、確かにこんなふうに、密で繊細でねっとりしていたかも。そんな空気を思い出し、懐かしく思った。
    七海もいい子ちゃんではなく、いろはの出来るところにいちいち嫉妬しているのが素直ではあるのかも。

    男の子二人がとてもいい味を出していて、中村とくっつくのか、野口くんとくっつくのかとワクワクしながら読んでしまった。天真爛漫系男子の中村くんも、ギャップ萌え系男子の野口くんもどちらもいい。
    女の子も、クラスメイトのあーちゃんがさりげなく色々いい役割を買っていて、この脇役三人がうまく話を回してくれているなぁと。
    いろはちゃんのような自己主張をしないタイプの子は、私はどちらかというと苦手かもしれない。自己主張してもらわないと、自分からはなかなか気づけないからだ。となると、私はなんだかんだ七海と似たタイプなのかもしれないな。

    地味系女子の七海が、応援団に立候補することでだんだん知り合いもでき、周囲と交流ができるようになっていくところ。内気ないろはが、過去のトラウマを乗り越えて伴奏に挑戦するところ。そんな彼女たちの成長も見られ、爽やかな気持ちになれる作品です。
    一個気になったのは、わざわざ学校で告白する必要ある?ってことだけども。

  • 主人公の七海と中学校の入学式で友達になった、いろは。1年間を通して2人の友情や成長を描いた物語だった。
    この物語を読みながら、自分の中学生時代を思い出すことができ、とても懐かしい気持ちになった。
    七海といろはが、些細な事で心がすれ違ってしまったり、相手が成長していくのを嫉妬したりなど、中学生ならではの実態や心情がリアルに書かれており、とても共感した。
    中学生の頃の気持ちや学校生活などについて振り返りたい・思い出に浸りたい時は、また読みたいなと思った。

  • 娘が学校の図書室で借りてきた本を思わず一気読み。
    シンプルなストーリーだったけど、とっても良かった。等身大の中一女の子の物語。
    入学したばかりの七海。いろんなことが小学生の時とは変わって、とまどったり不安になったり。友達ができるかも心配。そんな中で会ったいろはとの友情物語です。最後はほっこり心が温かくなり、前向きになれるような。元気になれます。やっぱり若い子の物語はいいなぁ…!
    読んでいて、今まさに中一の娘と重なり、共感したり、そんな風なのかなぁと想像したりしました。娘が読む前に読んでしまったので、彼女の感想が楽しみです。

  • 同じ中学一年生たちの別の作品を読んだばかりだったからつい比較しちゃうけど、それに比べると全体的に軽い印象
    読みやすいけどちょっと物足りないかな…これから中学校にあがる小6女子が読むには楽しいかも

  • 2015/6/17
    中学一年生になった七海は、いろはと虹の話で意気投合し友達になり、同じテニス部に入部したり、登下校もいつも一緒。しかし、七海はある噂を聞いてからいろはとぎくしゃくしてしまうー

    小学生から中学生にあがると、行動範囲もぐっとは広がるし、交際範囲も広がる。
    いろんな子に出逢って、いろんな噂が飛び交う。
    野口君や、中村くんのような男の子の意見は率直で的をついている。七海にはこの2人がいてくれたおかげでいろはとまた仲良くなれた。
    噂よりも、本人に直接聞かないと、本心はわからない。

    誰か1人でも自分のことを分かってくれているだけで、人生は何倍も何十倍もたのしくなる!

  • 虹を見るのが好きな、七海といろは。不安だらけでスタートした中学生活で、女の子同士の友情を繊細に描くお話です。

  • 小学校高学年から中学生向け。新しい環境や友達関係に対する不安などが非常にわかりやすく描かれているので、思春期入門書的な読み方もできる。主人公が自分にあまり自信を持てない、というところは新しい環境になることや仲の良かった友だちと離れてしまう不安と重なり共感しやすい部分かもしれない。女子向けでしょう。

  • 小学校高学年以上中学生位の女子向けかな。
    その頃の繊細で複雑な気持ちが素敵に描かれてました。
    自分のその頃を少し重ねて切なくなりました。
    青春だなぁ。

  • 読み助2014年5月16日(金)を参照のこと。http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2014/05/post-4164.html

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著者プロフィール

京都市在住。『ジジ きみと歩いた』(Gakken)で、小川未明文学賞大賞、児童文芸新人賞を受賞。主な作品に、「竜神王子!」シリーズ、「好きって言って!」シリーズ(以上講談社)、「キミと、いつか。」シリーズ(集英社)、「たまごの魔法屋トワ」シリーズ(文響社)などがある。

「2023年 『ひみつの魔女フレンズ ふたりをむすぶトクベツな魔法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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