- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591147979
感想・レビュー・書評
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意図せず大切な命を奪ったモノと奪われたモノの間には何故だか同じ様な感情が去来する様に思われた。助けを呼ぶ少年の笛の音が青い空に響き渡る。
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初めましての作家さん。
砂田さんは映画監督なのですね!
連作短編集。
じわじわと心にしみる良い本でした。 -
交通死亡事故の加害者、加害者の夫、その愛人、被害者の母、事故の目撃者の視点での連作短編。
運転する身としては加害者になりうることもあり、母としては被害者遺族になることもあり得るため、そのどちらの立場も辛く悲しい気持ちで読みました。
吉乃の気持ちを思うと、胸が苦しくなります。
罪を刑を受けることで償う機会を得なかった美里は、今後もそれを背負って生きていくのでしょう。
健二のダメっぷりは、このストーリーの中では必要悪だったように思いました。女としては許せませんが。
決してすっきりすることのないストーリーばかりではありましたが、最後の目撃者の手紙で、吉乃が救われることを祈ります。
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あるできごとを中心に描かれる複数人の視点の物語。最後の一遍、世界から息を消そうとする男性が息が消えようとする少年によって人生を変える結末に震える。
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17/03/11読了
子どもを轢いた妻、その夫、その不倫相手、子どもの親、そして他人の連作短編。というのか群像劇か。どの編もよかったけれど、最後の一編がとても鮮やかだった。 -
一篇ずつ面白いのだけど最後の一篇のためにある小説。連作だけれどもなんだか俳句のように一瞬を切り取る。
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静かな本。
心の中を覗き込んで書き付けたもののように思えた。
交通事故の起こす大きな波紋を、改めて感じた。
気をつけなくては、と思う。