- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591151181
感想・レビュー・書評
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京都の路地に佇む大正時代の町屋長屋、そこで上品な老婦人により開かれている料理教室。土曜日の男性限定教室にやって来たのは、恋に奥手な建築家の卵、フランス人パティシエ、可愛い衣装を身に纏った若者、昔気質の職人。
それぞれの想いで教室に通うようになり、料理をすることを通して得る見解。年齢も職業も性格もバラバラな4人だから、互いの様子や意見から新たな気持ちに気づくこと。
食べることは生きること、生きることは食べること。これは僕のモットーのようなものですが、美味しいものを食べることはもちろん、作ることで得られることも多いのですね。
美味しいものを食べることで幸せになれるのなら、自分で美味しいものが作れれば自分で自分を幸せにすることができる。これは人生に於いて大きな要因じゃないでしょうか。
だから料理が中心にある物語が好きなのかもしれません。料理がテーマでなくとも料理の描写に力を入れているものも多く、それらを読むのが楽しく幸せを感じるのですね。
もちろん料理を作って他人を幸せにすることもできる。料理は思い出と繋がり、気持ちをも表わす。美味しいものを食べたくなります。作りたくなります。 -
京都の路地に佇む男性限定の料理教室。教室に通う男性4人と愛子先生それぞれの視点で綴られた短編集。
愛子先生の京言葉や丁寧に作られた美味しそうな料理がとても魅力的。
ゆったりした気持ちで読書を楽しみました♪
恋に奥手な建築家の卵・真渕くん。
一流パティシエとして独立するヴィンセント。
性別不祥の大学生 ミキ。
奥さんの勧めで通い始めたという佐伯さん。
料理教室を舞台に人々の繋がりや料理に込められた思いを感じて優しい気持ちになりました。
それぞれの未来に希望を感じる温かい読後感が良かった♪ -
ほっこり系で後味がいい連絡短編集。一章ごとに登場人物が丁寧に描かれ、感情移入しやすく、いつの間にか応援していた。
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料理を作ることで他者と繋がり、心が温まるような話4篇。大切な人のために、そして自分のために料理をつくりたくなる。
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四者四様の人間模様。さらさらと読める。
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京都の長屋で、年配のお上品な女性が営む
料理教室に通う人々の、それぞれの人間模様を描く。
お料理の描写も分かりやすく、おいしそうで、
たいへん楽しく読めました(^ ^
が、強いて言うだけ言うと、優等生的か(^ ^;
出てくる人々みんなが善人で、
それぞれにそれぞれのハッピーエンド
(まだ終わってはいないが...)
が用意されていて、予定調和っぽいのかな(^ ^;
話半ばで落としどころが読める(^ ^;
ヒネくれた見方をしなければ、
素直に面白く読める一冊(^ ^
きっと、読後にお料理したくなる(^ ^ -
料理教室に通う人達それぞれの物語が短編のように語られている、好きな構成。料理の描写が細やかで美味しそう…京都が舞台で生麩の料理など今の自分の嗜好にぴったり。こんな料理教室があったら是非に通いたいな。それぞれのその後も気になるし料理の描写ももっと味わいたい、続編に期待!