- Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
- / ISBN・EAN: 9784591175064
作品紹介・あらすじ
人生の最後に食べたいおやつは何ですか――
若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。
ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた。
――食べて、生きて、この世から旅立つ。
すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。
2020年本屋大賞第2位。
感想・レビュー・書評
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うーん
自分が好きな食べ物はいくつもあるが
オヤツで言うなら…
クリームソーダですね
現在44で普段は水かノンアルコールビールしか飲みませんが…
ドリンクバーやハンバーガー買うときも選べるならメロンソーダを選ぶ
あの身体に悪そうな色
決してメロンじゃない味
それにアイス乗ってる感じ
少年心にドッカンドッカン来ます(笑)
ふとした時に気づくと
母親と食事をした時も、選ばしたらクリームソーダを頼んでいて…
さらに成人した娘と食事をしてても…やっぱクリームソーダ頼んでる…
結局似てくるのかもね…
この作品は余命わ宣告されたような方々が主人公でしたが
そもそも 生き物はオギャアと産まれた時点で
始まってるのだから、その時点で余命だと自分は思う
自分は生き物も大好きなので(昔ペットショップで働いてた)
色々飼育してきてますが、毎回出会いや別れの向き合い方、見方も
マドンナさんと同じだと思います
人の事は言えませんが
なんとなく生きてはいけないと思います。
※だから話は変わるけど…結局俺が何を言いたいかって言うと
【川口春奈CM出すぎじゃない?】って事!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若くして余命を告げられた主人公が、人生の最後を瀬戸内のホスピスで過ごす物語。
暗い話かなと思って読み始めたけど、全く違った!
限られた人生をとても前向きに過ごす物語で、読んでいてほっこりして前向きな気持ちになれた。
『病気になって良かったとは、まだ心から言えない。でも、たくさんのギフトを恵んでくれたのは事実だ。』
『私が私の人生を祝福しなくて、誰が祝福するの?』
という言葉はとても心に響いた。
毎週日曜日の"おやつの時間"のおやつの背景にあるエピソードには涙が出た。
読後は"ライオンのおやつ"というタイトルに心がしみた。
多くの方に読んでほしい小説です。 -
食べたものは生きてきたことの証
描写から情景が浮かんでくる
五感で感性をくすぐられる作品 -
既に単行本を読破しているので、文庫本に置き換え。
また記憶が薄れたら再読したい良作です。
〜以下は単行本読了時の感想です〜
タイトルから「童話かな?」と思ってしまいますが、内容は迫りくる死との向き合い方を綺麗な情景と人々とで綴られた、とても優しいお話でした。
小川糸さんの作品を読んだのは「ライオンのおやつ」が初めてでしたが、終始読みやすく、言葉に温かみがある印象を受けました。「ライオン」、「おやつ」という言葉がなぜ出てくるのか?
と、読み進めていく中で次第とわかり、そして登場する人が皆、とても個性豊かで愛らしく、文章だけでもイメージがすんなりと浮かぶ筆力に驚かされました。
また数年後に読み返したくなる、そのような一冊だと思います。 -
年の瀬にとても良いものを読んだ。
フレーズに残したい言葉もたくさんあって、来る新しい年にはこの本から得た気付きを胸に、感謝の気持ちをもって日々を送ろう。
33歳でステージⅣの病に冒され、あと半年もない命の海野雫が、終の住処に選んだ瀬戸内海の島のホスピスにやって来たところから始まる物語。
そのホスピスでは、自由に時間を過ごすことだけが唯一のルールで、頑張ることも無理することも強がることもしなくて良くて、豊かな自然環境やおいしい食事もあり、生きていることの幸せを満喫させる。
人生の終わりには申し分ないようなところに思えたが、一方、おいしいコーヒーを淹れてくれたマスター、幼い頃の思い出の台湾菓子をみつめていただけのタケオさんと、次々と知り合った人が亡くなっていく環境でもあるのだな。
そんな生と死が背中合わせになった、人生がぎゅっと凝縮されたような場所での雫の心の揺れに、私の中の自分の人生に対する思いやいつかは迎える死への畏れなどが綯い交ぜになり、マスターが亡くなったあたりから涙なしに読むことが出来なくなった。
ゆるゆると体力が落ちていき、体調の悪化に従い色んな緩和ケアが施される。
『私の目標は、じゃあね、と手を振りながら明るく死ぬことだ』とか『私の死後の、具体的な段取りや遺骨をどうするかに関しては、弁護士さんや、NPO法人のスタッフ、もちろんマドンナにも伝えてある』って、もう切な過ぎる。
百ちゃんのアップルパイ、しまさんの牡丹餅、雫のミルクレープ、先生のレーズンサンド、おやつの時間に出されるおやつとそのエピソードに詰まったそれぞれの人生の思い出にまたウルウル。
自分の中で、これまで生きてきたことに対する歓びとか悔恨、残された人生に対する楽しみや漠然とした不安など、物語を追いながら色んな思いが渦巻いて、哀しくなったり反省したり慰められたり元気づけられたり、年末の休みに家で読んでいて良かったが、通勤電車の中だとえらいことになってた。
終章はバッハの無伴奏チェロ組曲を聴きながら読んでみる。
三日目の夕方、約束のビーチで手を振るタヒチ君と六花の姿が美しかった。-
初コメです。
今の私のおやつは、雪見だいふくですが、来年以降も色んなおやつと思い出と共に、その時を迎える時に、じゃあね、と手を振りながら明る...初コメです。
今の私のおやつは、雪見だいふくですが、来年以降も色んなおやつと思い出と共に、その時を迎える時に、じゃあね、と手を振りながら明るく死ぬことが出来たら良いなと思ってしまいます。
一日一日を大事に過ごそうと思わせてくれる作品ですね。2022/12/31 -
マメムさん
明けましておめでとうございます。
コメントありがとうございました。
おやつで私の頭に浮かんだのは、幼い頃に家で両親...マメムさん
明けましておめでとうございます。
コメントありがとうございました。
おやつで私の頭に浮かんだのは、幼い頃に家で両親が作ってくれたドーナツとミルクセーキでした。
我が家流のものでレシピも分からないため、かの姉妹に作ってもらえそうにはないですが。
今年もブクログライフを楽しみたいですね。
2023/01/01 -
ニセ人事課長さん、お返事ありがとうございます。
明けまして、おめでとうございます。
ご両親手作りのドーナツとミルクセーキですか、美味しそう...ニセ人事課長さん、お返事ありがとうございます。
明けまして、おめでとうございます。
ご両親手作りのドーナツとミルクセーキですか、美味しそうな組み合わせですね♪
今年も本に食にと、充実した一年にしたいですね。よろしくお願いいたします。2023/01/01
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生きることと死ぬことが表裏一体でありそのことがとても丁寧に描かれている作品です。
どのページを読んでも丁寧な文章で心が洗わされる気持ちにさせてくれます。
どの登場人物も個性的でありながら、死を迎える準備は、皆思いが等しく同じように感じられました。また、見送った者にもその気持ちが伝わっていて、本当に涙無しでは読めない作品です。
死をテーマにした作品でありながら、とても爽やかな読後感と生きることに勇気を与えてくれる、とても愛おしい作品です。