うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真 (一般書)

著者 :
  • ポプラ社
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本棚登録 : 551
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (271ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784591179307

作品紹介・あらすじ

<内容紹介>ほとんどの人に写真の才能がある。でも、ほとんどの人が写真を誤解している――即完売の大人気ワークショップをベースに、幡野広志ができれば触れたくなかった「写真の話」。「いい写真」と「うまい写真」はちがう。「だめな写真」と「へたな写真」も同じ意味じゃない。うまくてだめな写真もあるし、ヘタだけどいい写真もある。「いい写真」を知り、「いい写真」を撮ろう。初心者~中・上級者まで、写真の価値観が変わる必読の1冊。<目次抜粋>【第1章 うまい写真といい写真】 いい写真とは/いい写真はうまい写真じゃない【第2章 ひかりと距離】 適切な距離感/撮影者の気持ちと被写体の気持ち【第3章 写真の勉強】 写真の本は間違いが多い/写真以外から学ぶ【第4章 写真の誤解】 ほとんどのプロがやってるのに、ほとんどの人がやってないこと【第5章 写真を撮る理由】 どうして写真を撮るのか/子どもと写真【第6章 向いてる人と向いてない人】 3%の偶然【第7章 カメラの設定】 カメラの選択/レンズの選択/設定をコロコロ変えない【第8章 現像】 RAW現像/パソコンとデータ保存<本文より抜粋>いい写真というのはむずかしい。なぜならうまい写真のように正解のある理科的なことではなく、芸術や哲学ように答えがそれぞれにあるものだからだ。いい写真はなんだろう? って考える時間になる。(中略)いい写真の答えは教えてもらってもピンとこない。自分で答えを出さないといけない。これまでぼくもいい写真についてたくさん考えてきたけど、答えを押し付けるつもりはない。だけど答えを見つけるヒントになればいいなと思う。(「いい写真とは」より)どうして人は写真を撮るんですかね。食事や睡眠のようにとらないと死ぬわけじゃないのに。いい写真は伝わる写真だと書きましたけど、これは哲学みたいなものなのでいろんな答えがあると思います。(中略)写真はいつか宝物になります。自分の宝物にも誰かの宝物にも。人類の生活には写真は必須だと思います。絵を描くよりも圧倒的に簡単でシャッター押したら一瞬で精密にうつって、歌をうたうよりもダンスを踊るよりも恥ずかしくないから。みなさんも写真を撮る理由を考えてみてください。(「どうして写真を撮るのか?」より)

感想・レビュー・書評

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  • 後半の幡野さん流写真を撮る技術はカメラ素人の私には一切わからずパラパラとめくるに留まったけれど、中盤までの幡野さん流写真を撮るときの心構えは、これまで写真に興味がなかった私にも楽しかった。
    興味ないっていうか、「私にはセンスがない」と、遠ざけていた感じ。
    それでも、幡野さんのおはなしを聞いてる内に、写真、撮りたい!と思った。

    おはなしを聞いて覚えていたこと。
    ●自分の好きなものを撮ればいいだけ。
    ●写真のための社会じゃない。
    ●被写体との距離は近すぎない。
    ●自然光と人工の光は混ぜない。
    ●被写体の気持ちを想像すること。
    ●背景はどうでもいい。
    ●重要なのは光。

    アクのある幡野節と、ヨシタケシンスケさんのイラストが不思議にマッチ。

  • 無性に写真が撮りたくなる、そんな本でした。デジカメはどこにしまいこんだかな?

  • 写真家・幡野広志が ”できれば触れたくなかった” 写真の話を盛り込んだ『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真』が11月15日に発売!|株式会社ポプラ社のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000708.000031579.html

    『うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真 (一般書)』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター
    https://bookmeter.com/books/21642189

    がんになったからといって、人の性格は変わらない 写真家・幡野広志:日経ビジネス電子版(2023.10.12)
    https://business.nikkei.com/atcl/plus/00037/092900027/

    うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真|一般書|エッセイ|本を探す|ポプラ社
    https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008435.html
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    本の やまね洞さんから

  • デジタル写真の撮り方と現像の仕方の本。作者の写真のワークショップの内容を再構成したそうです。プロの写真家の作者でもっともなことばかりなので、役にたつこともあったのですが、口調が上からというか、苦手な口調なので、個人的にはあまり気持ちのいい読書じゃなかったかなと思います。

  • 写真の撮り方というより、こころがまえ。うまい写真といい写真。この頃こういう言葉を聞くと、うまい落語といい落語、落語を演じ始めてから置き換えて考える癖がつきました。やはり作者の思いが伝わるものがいいモノです。

    どうして写真を撮るのか、なぜ落語をするのか。それは感動、それも他人を感動させる必要はないんです(所詮アマチュアですから)、自分で自分を感動させましょうと。
    だから、「好きなものを撮る」「思わず見たものを撮る」でいいんですと。

    その意志があるかないかで、写真家とフォトグラファーの違いと。自分の好きな写真を撮っているのが写真家、なんでも撮るのがフォトグラファーとざっくりと説明されています。

    写真以外にも広く興味のあるものをもてと、感動するものを広げよと。
    前半戦は良く解るんですが、後半戦になるとRAWとかJPEGとか出てきて、特に現像編に入るとチンプンカンプン、ドンドン興味が離れていくのがわかります。
    ということは、私は写真は本当には好きでないみたいですな・・・。
    写真で自己表現するのは苦手みたいですな・・・。

  • カメラ、写真についての考え方、見方が180度変わり、より写真について興味が持てるようなりました。

    特に購入の時に重視するのは
    パソコン>レンズ>カメラ

    目から鱗が落ちました

  • 「いい写真」とは?、に正解はない。なにが「いい」かは人それぞれだから。僕の場合「いい」=「感情がみえる」。本書の「いい」を知るために読みたい

    #うまくてダメな写真とヘタだけどいい写真
    #幡野広志
    23/11/15出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

    https://amzn.to/3sAsRCj

  • 「うまい写真」じゃなく「いい写真」を撮ろう、というのがテーマ。あまたの写真HOWTOが「『うまい写真』の撮り方」になってしまうのは、「いい写真」の定義付が難しいからだろう。この本はそこがチャレンジング。著者はずばり「いい写真」とは「(撮影者がいいなと思ったことが)伝わる写真」のことだ、と定めた。目的は「伝わること」で「うまい」はそのための手段の一つに過ぎない、という。目的と手段を取り違えないで、という話なのだ。スマホの登場で誰もが日常的にこれまでにないほど写真を多く撮る時代になったからこそ、「われわれはなんで写真を撮るの?」ということに向き合い、それはそもそもは撮影者が「あ、これいいな」「これ好きだわぁ」と思ったことを誰かと共有したかったからで、まずはそのことが最優先されるべきなのに、「こう撮るとばえますよ」という方法論ばかりが先行し、「撮影者がいいと思ったこと、好きなこと」ではなく、「(自分はさておき)みんながいいと思いそうなこと、みんなが好きそうなこと」ばかりの写真がちまたに溢れていることに対する問題提起なのだと思う。これ著者がワークショップを通じて「自分が好きなことがわからない」という人が多いことに気付いたことから始まっているのだと思う。「何を伝えたかったの?」を問う以前に、「別に伝えたいことなどない。ただ多くの”いいね”が欲しいだけ」という、現代の肥大化した承認欲求のぶつけあいばかりのコミュニケーションで本当にいいのだろうか?という問いかけなのだと思う。そしてちまたの「うまい写真HOWTO」で定説とされる「カメラ論」「写真論」をぶった切るのだが、「カメラはなんでもいい。レンズのほうが大事」「構図はどうでもいい、光の方向と被写体の距離が大事」というのは実は完全に理にかなっているのだ。これ実感できるのは、作者が大事としていることはすべて「あとから修正できない、撮影でしかできないこと」なのだ。高解像のデータが使用できて画像を劣化させることなくデジタル修正があとからどうとでもできるようになったけど、レンズの特製による画の作られ方や光源の方向はいまもってデジタル修正ではお手上げという現在の写真環境からきている。私が一番気づかされたのは「写真は言葉による説明がないと伝わらないよ」という考え方。うすうす思ってたけど、これ写真撮る人にしてみればなかなか認めたくない事実なんだよなぁ。

  • 私、フィルムカメラて写真取るのが好きです…(関係ない)
    ヨシタケさんの本、絶対面白いです!
    本も読みたいし、カメラァァァァァァ!
    読んてないけど

    • りりうさん
      すずさん、こんばんは。コメント失礼します。
      すごく惹かれるタイトルですね(=^▽^)σヨシタケシンスケさん、面白いですよね。
      すずさん、こんばんは。コメント失礼します。
      すごく惹かれるタイトルですね(=^▽^)σヨシタケシンスケさん、面白いですよね。
      2024/01/05
  • 私は前半の精神論?も後半の技術話も面白かったな。幡野さんの好みや考え、プロから見たスタンダードなど簡単明瞭に言ってくれてる親切な本の印象。
    以下メモ。

    前半
    被写体との適切な距離感(3m)はへえ、そう感じるのね、、と。
    デリカシーに触れているのは最近の写真ブームに対して大事なことかも。人だけでなく、野鳥や電車撮影でも撮影者の節度、デリカシーが欠けてる事例は枚挙にいとまがないですしね…

    後半
    ・ホワイトバランスで色温度とグリーン・マゼンタの調整。グリーン・マゼンタの調整は知らなかった。植物や森林撮るとカメラがマゼンタに補正するのでグリーンに調整。やってみたら確かに植物が生き生きした。知って良かった。
    ・粒子 も考えたこと無かった。
    ・Lightroom (classic)とcapture one
    現像ソフト 
    ・あと前半部分ですが、光を混ぜない!自然光と蛍光灯など。なるほど、、なるべく出来る限り自然光で撮影するのが良さそうだなあと。

    Raw撮影、昔やってみてよく分からずやめていたのだけど、今度やってみようかな?
    あと単焦点レンズ推し。野生生物には向かないけど、人や景色撮るのに、そう言われると単焦点レンズに向き合ってみたくなりました。

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著者プロフィール

1983年 東京生まれ。写真家。元狩猟家、血液がん患者。2004年日本写真芸術専門学校中退。2010年広告写真家高崎勉氏に師事。2011年独立、結婚。2012年狩猟免許取得。2016年息子誕生。2017年多発性骨髄腫を発病。著書に『ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。』(ポプラ社)、『写真集』(ほぼ日)、『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』(PHP)、『なんで僕に聞くんだろう。』『他人の悩みはひとごと、自分の悩みはおおごと。』(ともに幻冬舎)がある。

「2022年 『ラブレター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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