- Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
- / ISBN・EAN: 9784593533886
作品紹介・あらすじ
ポセイドンの息子パーシーは、訪れた寄宿学校で怪物に捕まってしまう。この危機を救ったのは、オリンポス十二神の一人、女神アルテミスだった。しかし、怪物との戦いの最中、アナベスが消えてしまい、その後アルテミスまでも行方不明に…。アナベスとアルテミスを救う冒険には、これまで以上に過酷な予言が下される。果たしてタイタンの呪いとは?パーシーは無事二人を助けることが出来るのか-。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞の実力派ミステリー作家による、現代のアメリカを舞台にギリシャ神話の神々や怪物が大暴れする異色ファンタジー。神々総登場のシリーズ第3弾。
感想・レビュー・書評
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パーシー・ジャクソン3冊目、タイタンの呪い。
西洋文明というものはギリシア神話の神々とともにあり、神々のいるオリンポス山は昔はギリシアにあったがその後は世界を点々としている。オリンポス山があるところが世界でも輝いている場所。そして現在オリンポスがあるのはアメリカのニューヨーク。
ギリシアの神々はずっと昔からの営み、つまり人間との間に子どもを作ってきていて、その子どもたちはハーフと呼ばれて専用の訓練場に呼ばれている。
そのなかでも「ビッグスリー(ゼウス、ポセイドン、ハデス)の子どもが16歳まで生き延びたら、オリンポスの運命を決定する決断をする」という予言があるので、彼らは人間との間には子どもを作らない約束をしていたのに…、
ゼウスとポセイドンはしっかりちゃっかり人間の女性との間に子どもを作っていたのでした。
主人公のパーシーはポセイドンの息子、そしてゼウスの娘はもうすぐ16歳になるタレイア。はたして「運命の子」はどちらなのか?
今回は神々と人間とのそれぞれ勝手な部分に振り回される人々が出てくる。
神々も子どもを作っても放置だったり、無名の神々の子どもは扱いが悪かったり、ハーフの子どもたちを英雄として利用したりと勝手なところがある。しかし英雄たちだって神や人間を利用するだけだったり。
そんなパーシーの本名は「ペルセウス」で、英雄のなかでも珍しく悲劇の終わりを迎えなかった者の名前ということ。
パーシーたちの敵の総大将は、ゼウスたちに倒されて地下に封じ込められているクロノスで、自らの復活とオリンポスの神々への逆襲のために手下を増やしている。
その手下の一人になったのが、もともとはパーシーの友達(のふりをして騙していた)だったヘルメスの息子のルークなのだが、彼としては「神々は勝手に子どもを作って放置か危険な目に合わせて利用するだけ」という怒りがある。
そして今回は神話の時代に英雄(神と人間のハーフで神の仕事を果たす者)に利用されて捨てられ、その結果一族を追放されたという女性も出てくる。
前巻の最後で金の羊の皮により”タレイアの松”が復活するのだが、皮の威力が強すぎてタレイア本人も蘇ってしまった。
「ビッグスリーの子どもが16歳まで生き延びたら、オリンポスの運命を決定する決断をする」という予言は、ゼウスの娘のタレイアを指すのか、ポセイドンの息子のパーシーを指すのか。
さらにはハデスと人間女性との間の子どもも出てきて「運命の子」の話もややこしいことに。
なお、私としては色気に走って世界を危険に晒すゼウス・ポセイドンに対して、ちゃんと約束を守ったハデスが一番ちゃんとしてるじゃないか、と思っていたので、ハデスの子どもが出てきた時には、なんだよあなたもか!と思いました(苦笑)(まあ「子どもは作らない」という約束より前に生まれていたので約束は破っていなかった事がわかるのですが)
児童文学の冒険ファンタジーですが、巻を追うごとにシリアス度が増しますよね。
今回はパーシーを憎む者が出てきてしまうので、次の巻以降での動きも気になるところ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
パーシ―の感情が生き生きと表現されていてとても面白かった。
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わが星座の由来になったアイツが出てきて、今度もやられてしまう。
終盤、ウラ表紙イラストの意味が判ってアッと思う。その手があったか。 -
読了。
映画は続編できなさそうなのでさっそく本の方で追い越した。
復活したタレイアのキャラが想像と違ってた。
なんか女が強気で喧嘩っ早いやつばっか。
パーシーって段々活躍しなくなってる気が……と思ったら予言にピンときてアルテミスを助けるとこはよかったかな。
ギリシャ神話の納得がいかない感とアメリカ人とのコミュニケーションの違いに対する違和感はずっとあるけど、ファンタジーと冒険物が好きなので読み続けると思う。
タレイアの決断は予想外。ニコの件はビッグ3の約束だから出てくるだろうなと予想はしていたので想定内。ビアンカはどうしたかな。
次作にタレイアの名前がなかったけど登場しないのかしら。楽しみ。
(160813) -
一巻からどんどん大きくなっていくスケール。 そして、近づいてくる新たな脅威。 仲間も増え、パーシー自身にも、そしてその他の登場人物にも様々な感情が芽生え始める。驚き、悲しみ、怒り、恨み、やるせなさ・・・そして勇気。 ハーフ訓練所をとりまく渦は、たくさんのものを飲み込んでいく。 さらにこの物語の「かっこよさ」に惹かれる、そんな巻だと思う。
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3作目。今回は2巻で復活したゼウスの娘タレイアやアルテミス率いるハンター隊が登場しておもしろい。ルークの葛藤とか、ルーク、アナベス、タレイアの友情とか複雑だった。それとパーシーが勇敢でとても良い!どうしてもハリー・ポッターと比べてしまうけど、ハリー程傲慢でもないしね。優しいし。
それとビアンカとニコがまさかまさかのハデスの子だったとは!ハデスの子でも死ぬの??本当に死んだの??と、先が気になる終わり方。ニコとの関係がどうなっていくのか見もの! -
16歳のトリックが上手い。さすがミステリー作家。
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AH-64Dみたいな攻撃ヘリとレクサスが印象的。
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シリーズ3作目で折り返し。
かなりキャラが分かってきたので、楽しんで読めます。
ギリシャ神話なんて全然知らなかったので、勉強になります。
アトラス、なるほどねえ~
今度は映画見に行ってしまいそう。1も2も見てないけど・・・ -
やっぱり神話を下敷きにしていたら、このテーマは不可避だね。
という所にきたなあ、という印象。
ゾーイがとてもいいキャラクターだったなあ。
タレイアについては、正直今までの話の流れからしたら、もう少し違った扱いかたができたんじゃないかと思ってしまった。何となく勿体ない感が残った。
個人的にハデス好きだから、今後のハデス出てきそうな展開にドキドキしてる。
早く続き読もう(^^)