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- Amazon.co.jp ・本 (339ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594037239
感想・レビュー・書評
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上巻はヒロシとベトナム移民マイキーの物語。ただ、話は最初から脱線に脱線を重ね、マイキーの登場は50pから。脱線が豊穣で味になるところもあるけど、冗長に堕し、繰り返しになっているところもあり、と。ただその独特な視点には魅了される点があることも否めない。/少数者が住みづらい社会とは、また多数者にとっても住みづらい社会である。/ドフトエフスキーの「賭博者」の魅力的な紹介/子供っていうのは、反省のない全体主義者なんですよ。他の子たちと、同一のものを持ち、同一のものを喰い、同一のものを着て、同じことだけをしたがる/同一律を求めれば、必然的に排中律が働く。自明。/マイキーが持った死への認識とは、--人間はいつどこでも、儚く、刹那に、あっけらかんと死ぬ。そして、一度死んだら、もう戻ってはこない。/議会で法律を一本通しただけで、「期待される人間」から「非国民」へと大転換。/人生は素面のほうが楽しい/「だって、俺、自分の金であんな大きな「本当の博奕」を打ったこと、今までになかったんですよ」(マイキー)/ああ、この男もついに「本当の博奕」が持つ魔力の罠に絡め取られてしまったんだな、とこの時わたしは思った。/
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