貧者の一票 グローバル経済の崩壊と連鎖する無血革命

著者 :
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594076412

作品紹介・あらすじ

貧しい国が豊かになると戦争が起きる
豊かな国が貧しくなると革命が起きる
今、世界で起きていることは
「これから起こること」の始まりにすぎない

世界は革命期に突入した!
サブプライム以降の大きな歴史のうねりはグローバリズムを終焉させ、巨大な大衆の反発と否定の段階に入っている。

イギリスのEU離脱(ブレグジット)、アメリカのトランプ・ショック、さらには韓国の朴槿恵政権の終焉とナショナリズムの台頭を示唆する現象が起きてい るわけである。

声なきはずの大衆が声を持った。

これが本書のタイトルでもある「貧者の一票」の価値を高め、世界の既得権益化した政治、経済、産業、文化構造を大きく変化させてゆくものと思われる。今は始まりにすぎず、これからさらに大きな変革の波が訪れることになるのだろう。本書では、それを系統立てて解説し、物事の本質と社会の仕組みについて述べている。

第1章 混迷する2017年の世界経済
第2章 「脱グローバリズム」に舵を切る世界
第3章 世界を動かす「貧者の一票」
第4章 権利の乱用者「ただ乗り屋」叩きが始まった
第5章 問われる「命の価値」の重み
第6章 ポスト・グローバリズム―世界経済の近未来

感想・レビュー・書評

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  • グローバリズムの進展による光と影。
    その影の部分について、特に経済面のデメリットが理解できます。

  •  トランプ大統領が誕生した理由についての、世の中に出回っている全ての解説を見たわけではないがマスコミの影響力の低下であるという著者の分析はかなり的確だと思う。SNSによりこれまで発言することができなかった人々が発言できるようになっただけでなく、候補者自身がマスコミを通さずにメッセージを伝えることができるようになったことは想像以上に大きな変化だったようだ。日本でもすでにその兆候は現れているが今後それが加速していくのではないかと思う。また、オバマ大統領の広島訪問、安倍総理の真珠湾慰霊と日米双方が太平洋戦争に区切りを付けようとしているだけでなく、既に戦争は始まっているという指摘は非常に興味深い。平和は次の戦争が始まるまでの準備期間に過ぎないともいわれるが、それに従うならばこの広島と真珠湾のセレモニーは戦争を終らせるものではなく戦争を始めるためのものということになる。日本では報道されないが世界各地では武力を伴う紛争が激化している。これらの事実とトランプ大統領の現状での姿勢を踏まえると既に戦争は始まっているのではないかと思える。

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著者プロフィール

1969年生まれ。日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務した後、独立。海外の経済情勢に精通すると同時に内外の経済・政治状況のリサーチと解析に定評があり、2009年に出版した「本当にヤバイ!欧州経済」(彩図社)で欧州危機を警告してベストセラーになる。
近著「山口組分裂と国際金融」「パナマ文書」(徳間書店)「トランプ! ~世界が変わる日本が動く」(ビジネス社)「貧者の一票」(扶桑社)など。

「2017年 『平和ボケ お花畑を論破するリアリストの思考法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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