ハンティング 下 (ハーパーBOOKS M ス 2-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784596550460

感想・レビュー・書評

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  • カリン・スローターは2001年作家デビュー。
    「ハンティング」は2009年の作品で、2017年に翻訳発行。その後半。

    田舎町の車道にふらりと飛び出した女性は満身創痍。
    その後、行方不明の女性たちが似たタイプであることが判明しました。
    社会的地位が高い女性ばかりなのだが…
    陰惨な事件を必死に追う警官たち。

    捜査官のウィルは長身で金髪、穏やかな人柄。
    じつは読み書きが困難な障碍を抱えています。
    よく試験に通ったものですが~全然読めないわけではなく、推測したり何とかごまかす工夫も重ねているという。

    ウィルにはアンジーという奔放な妻がいますが、同じ施設で育った痛みを知る腐れ縁の仲。アンジーが家を出た後も振り回されています。

    ウィル・トレントのシリーズということに敬意を表して、カテゴリはいちおう「ミステリ(ヒーロー)」にしておきます。
    この作品では相棒のフェイスの視点が主で、他もほとんど女性の活躍が描かれているんですけどね。
    サラ以外は強烈な女性ばかり。
    その真っただ中にいるウィルがちょっと気の毒になってきますが~それで鍛えられているんでしょうか(笑)

    スリリングな事件のユニークさと、捜査陣の濃い人間関係が年々どうなっていくのか?が読みどころ。
    暗いだけではなく、唸らされる部分があり、見逃せない作家です☆

  • 初のカリン•スローター、読み終えてから検視官サラ•リントンと特別捜査官ウィル•トレントがそれぞれ主人公となる作品があり、本書でその2人の主人公達がクロスオーバーする作品だったことを知りました。

    その辺りをきちんと理解したうえで時系列に読み進めていればもっと違った読後感と評価になったのかも知れません。

    積読まみれの読書生活ですが、機会を作りデビュー作である「開かれた瞳孔」から手にとってみたいと思いました。



    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    捜査が難航するなか、新たな女性が行方不明になった。これまでの被害者と同じく、裕福で社会的地位が高く、やせ形の美人で嫌われ者―。だが被害者をつなぐ接点はなく、犯人の影は全く見えない。刻一刻と時間が過ぎるなか、ウィルは彼女たちが摂食障害を抱えていたことに気づく。そして、そこに隠された暗い秘密にも…。緻密な計画性と異常な暴力性をあわせもつ犯人のシナリオとは!?
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    スローター,カリン
    エドガー賞にノミネートされた『警官の街』や、発売するやいなやニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストにランクインした『プリティ・ガールズ』をはじめ、“ウィル・トレント・シリーズ”“グラント・カウンティ・シリーズ”で知られるベストセラー作家

    鈴木/美朋
    大分県出身。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 捜査官ウィル・トレントシリーズ3作目

    前回から、捜査官フェイスが加わり相棒と捜査を進めるバディモノになっている。

    背が高く、三揃えのスーツを着る(葬儀屋みたいな服装とのこと)、難読症を抱えるウィルと
    気が強く、常にイライラしてる(ように感じる)シングルマザーであり、子供に対する優しさも見えるフェイス(今回、新たに二人目を妊娠…体調悪い&めちゃくちゃイライラ)

    その二人が震え上がる。他の機関に
    笑顔で喧嘩を売る鬼上司アマンダ
    (銃の名手)

    そしてウィルの妻アンジー
    (別居?家出?なかなか現れない存在)
    ウィルの幼馴染であり、傷や、全て知り尽くしている女
    一作目から比べると、自由過ぎて
    魔女化してる。呪いのようにウィルを愛している(違いがあるのか?)
    だけど怖い。

    そんな中、別シリーズの主人公サラ
    が加わる。三人に比べたら聖母のよう

    …だけど、心に大きな傷を負った状態
    (サラのシリーズは一作目しか読んでいない)何故傷を負うようなことがあったのかは、前の作品をそのうち読むとして、そこから前向きに歩き出そうとしている。最初の一歩目としての作品になっている。

    事件自体の凶悪さが増していくのは
    どこかで驚きを期待しつつ、読んでいて暗い気持ちにもなる代償、ジレンマ
    なので、人間ドラマを読む方に重点をおく

    ウィルの次作、評判が良くないので
    渋っているのだがサラの2作目復刊までに読んでおこうか…

  • 上巻で被害女性達に共通すると思われる摂食障害に辿り着いたウィルとフェイス。
    調べを進めるうちに、次第に犯人の足跡も見え隠れし始め怪しい人物も浮上。

    第一被害者アナの自宅を捜査中に発見された幼児をめぐる関係者の傍若無人ぶりに見せたウィルの暴力性。
    シリーズ通して暗躍するとされている妻アンジーにことごとく手玉にとられるウィル。
    普段は平静な態度を崩さないウィルの内面の葛藤、底深さが垣間見え、さらにぐっと興味が引き立てられた。

    物語には、あまりフーダニット的なことは考えていなかったこともあるが、真相に対する目くらましにもしてやられた。
    答えはそこにあったのね。。

    全体として、事件の残虐性が好みの分かれるところだとは思うが、とにかくウィル、フェイス、サラそしてなによりアンジーのキャラがとても立った物語展開で面白い。
    続き読みます。

  • なかなか犯人を絞り込めずに奔走するウィルとフェイス。お互いに個人的な厄介事を抱え手がかりを一つ一つ検証し犯人につながる手がかりを探して行動する。
    下巻も残りページが少なくなってきても、なかなか犯人につながらないので、読者が心配になり始める。その後一気にクライマックスに向かって突き進む展開。
    シリーズとなっている二人の主人公が交わる作品と、あとがきにあった。
    著者の書籍は多数翻訳されているようなので、また他の作品もきっと読むことになるだろう。

  • ウィル・トレントシリーズ第三弾。女がつーよーよーよーい!激強!こんなの勝ちめないよ~。そして、このシリーズが気になるのは、母の愛がちょー強いこと。深いとかではなく、強い。こわい(笑)。今回も面白かったです。

  • 登場人物が個性的で傷だらけで、サスペンス要素以外にも楽しめる。
    ただ、後半の回収のスピード感がすごい分、犯人まわりへの感情理解が置いてきぼりになる感は多少あった。

  • 猟奇的な事件やその描写には少し嫌悪感を抱くんだけど、なぜ、作者は、こんな不快な想いを抱かずにいられない気分にさせてまで、その異常性を前面に押し出すのだろう。
    それが緊迫感や緊張感を引き出すのだとすれば、好んでこのような救いのない小説を読もうとは思わない。

  • 後半になっても、物語は失速することなく高いテンションのままラストを迎える。
    ただし、相変わらず濃密な文章に濃厚な人間関係・ドラマは楽しめるのだが、意表を突くようなどんでん返しはなく、意外と一直線にラストに突き進んだのが、少し物足りない。

    ウィルとフィルのコンビは、まさに満身創痍だが、果たして次はどういう事件にかかわるのか?そしてアンジーとの関係は?など興味は尽きない。

    ただ、それにしてもこの女性に対する凌辱の凄まじさだけは読んでて気になるのだが。

  • 上巻はフェイスの性格に嫌気がさしたが、下巻ではアンジーがマジ無理 
    ウィルとアンジーのドロドロな腐れ縁関係にサラを巻き込むなよ 
    ウィルは指くわえて遠くから聖女サラを眺めるだけで満足してくれ
    聖女サラはジェフリーの想い出を大事にしてもっと穏やかな(アンジーみたいなややこいのがくっついていない)人と出会って再出発してほしい  
    でもサラはウィルみたいな男に惹かれるのかな 

    上司アマンダがGB 最初は苦手だったアマンダの好感度上昇中w

    フェイスは内勤に移動した方が良いんじゃないでしょうか 

    誘拐監禁された女性の共通点は “拒食症”
    表紙(背骨が浮き出た体躯)センスあるな 
    スピード良く読めた ☆3.5

    ウィル:ジョージア州特別捜査官 “ディスレクシア” 文字の読み書きが困難
    フェイス:ウィルの相棒 シンママ(18才息子) 妊娠中 糖尿病
    アンジー:ウィルの妻 元刑事 探偵 ウィルと同じ施設育ち
    サラ:ER医師 元監察医 元小児科医 警察官の夫ジェフリーは殉職 高身長 赤毛

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