手紙

著者 :
  • 毎日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620106670

感想・レビュー・書評

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  • 強盗殺人を犯してしまった兄と、世間から殺人犯の弟という差別を受ける弟の話。
    両親を亡くし、苦しい生活の中弟の大学進学の費用をどう工面するか悩んだ兄は強盗を考え実行する。
    傷つけることまでは考えていなかったが、騒ぎだされたため殺害してしまう。

    弟のためにしたことだが、弟にはさらに辛い人生を歩ませてしまうことになった。
    服役して自分だけが罪を償えばいいというものではないのだ。
    弟も差別されなければいけないし、その妻、子供まででさえ差別される社会だ。
    それを手紙のやり取りを通して知る。

    私が同じ目で見られたら強く生きていく自信がない。
    また逆に、周りにそういう人がいたら差別の目で見てしまうのかもしれない。
    書いてあった通り、殺人ということに慣れていないからどう接したらいいのかがわからない。
    すべてを知った上で付き合ってくれる友人は温かく貴重な存在だ。

    映画も観てみたいと思った。

  • 12.08.02
    犯罪抑止のためにも差別は必要、という考え方、プラチナデータでも似たようなのがあったけど、シビアだけど一理ある。

  • とても良かった。読み終わった後、イマジンを口ずさんだ。

  • 本を読んで初めて泣いたのがこれでした。とても深く考えさせらました。人と人との関係性は完全に断ち切ることなんかできなくて、周りに迷惑をかけずに生活をするなんて無理なんだと思い知らせれました。涙必至の感動作です!
    悪いことしたらいかんわ

    所在:楽しむコーナー
    請求番号:913.6/H55

  • この人の本読むと、「世知辛い世の中だなあ」と思います。はー。でもそれが現実なのかも。
    確かに世の中って信じられないくらいイヤな奴と、逆に信じられないくらいいい人と、両方いるもんねえ(あくまで自分にとって基準だけど)。
    ラストの2ページくらいでで思わず泣いてもた。。。
    映画化では主人公が目指すのがお笑い芸人になってるらしいんですが、心配・・・。

  • 加害者からみる被害者
    加害者の家族からみる加害者
    世間からみる加害者、その家族
    加害者ではない人としての兄
    人としてのじぶん

    ものごとは見る角度によって全く違う見え方をする。
    どれもが避けがたく終わりのない現実。

  • 愛と罪を考えさせられる。
    映画も割と良くできてたよ。

  • 差別と運命。強盗殺人犯の弟として生きなくてはならない、彼の強さと苦しさを明確に表現しながらも、物語に惹き込まれるようにスラスラと読める。
    人や家族の絆とは何なのか…深く考えさせられる。

  • 凄くいい話だけど、
    終始切ない感じがちょっと。

  • 本当に深い話でした。心情が細かく描写されていて、一気に読み終えました。
    涙なしには読めないです(;_;)
    何年かした後、また必ず読み返したいと思います。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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