シークレット・エクスプレス

著者 :
  • 毎日新聞出版
3.22
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本棚登録 : 327
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108551

作品紹介・あらすじ

急遽仕立てられた東青森発の臨時貨物列車。
積荷の謎、相次ぐ妨害、その背景に潜む大きな思惑とは……。手に汗握る異色の鉄道サスペンス。

感想・レビュー・書評

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  • 貨物列車が舞台のミステリか…面白そうやな、と借りてみました。積荷の中身に疑念を抱きつつも誇りを持って職務を遂行する運転士たちも素晴らしかったですが、「わたしに手荒な真似はさせないでください」と言う森安参事官も地味に格好いいと思いました。でも、往年の映画『新幹線大爆破』くらいの手に汗握る感を期待してたんですが…そこはまったくで残念です。到着後のエピソードで元首相との談判もよく分からず…一番気になったのは、《主な登場人物》で先崎学と書かれているのに、本編では先崎優になってたことですね(そこかい)

  • 鉄道は好きではないけど、鉄道小説は好きなのでテーマはよかったです。しかし、登場人物たちの絡みがスッキリせず、ラスボスの考えと実行犯との関わりも今一よくわかりませんでした。

  • ウーン?

  • うーん。冒頭は、鉄道が舞台の事件?と興味を引かれ、ラスト数ページは爽快感でしたが、途中は読み続けるのにちょっと苦労しました。

    登場人物の描き方とかさすが、と思うのですが、テーマの所以なのか、なんとなくどこがクライマックスなのか…
    事件が終わりを見せてからの論調も少し冗長に感じ、全体的には、やっと完読したという印象です。

  • <回>
    なんだか久しぶりに面白そうな小説を真保裕一が書いたかもしれない、とわくわくしながら読み始める。出だしは緊張感タップリで、往年の『ホワイト・アウト』を思わせる感じでなかなか良い。今作はシンポ独特の言い回しが心地よく響く・・・と序盤は思ったけれど どうやら中盤以降は中心となる人物の分散化があって、ストーリーに緊張感がすっかり無くなってしまって腰砕け。なんだかラストでは続編もあるやもしれぬ,という雰囲気を匂わせてもいるが,まず無理なのやめておいてくれ。ああやれやれ、である。やはり もはやシンポの復活は無いのだろう。すまぬ。

    【ここからは又もや 本と関係ない事柄で誠に申し訳ない。】
    最近僕はPayPayをよく使っている。今時そんなの当たり前でしょ今更きみは何言うか、とおっしゃらないで聴いて欲しい。思うになぜPayPayは使いやすいか いや使いたくなるか。クレカの方がポイント率は間違いなく高いにもかかわらず。(PayPay 0.5% クレカ1.0%)それはひとえに使った金額がその場で自分のスマホに表示されてしかも追加のひと操作で現在残高まで確認できる安心感にあるのだろう。

    クレカは後から引き落とされるし ややもすればこんなの使った覚えがない症候群 になってしまってクレカ会社ともめたりする。クレカというのは実にその辺りがクレカ会社の勝手な都合だけで運用されていて ユーザー目線で考えていない事があまりに多いから。例えばクレカで買ったものをキャンセルしたときの返金の遅さなどはもう本当にあきれ果てる程だ。あ、PayPayを褒めようと書き出したが知らぬ間にクレカの悪口になっていた。でもその辺りを改善しユーザー目線でサービスを刷新できないとクレカには未来は無い!と断言できるぞよ!

  • 132誰も死なないお話はいいね。主義主張が異なるとなかなかお互いに受け入れられないのが世の常。黒白つけないカフェオレって言うCMがあったよ。好きだったけど。

  • 数々の舞台、シチュエーションでミステリーを
    描いてきた著者の新作は、鉄道ミステリーです。

    しかし、時刻表を駆使するようなありきたりの
    ストーリーではなく、中身を知らされずに貨物
    を運ぶ貨物列車が舞台です。

    政府や自衛隊、警察までもが関わって秘密裏に
    運ぼうとする貨物の正体は何なのか。

    著者は鉄ヲタか?と思わせるばかりの緻密な貨
    物列車運行の描写は、非常に臨場感があります。

    ラストは現代社会への警鐘もあり、令和の社会
    派ミステリーと言ってもいい一冊です。

  • 福島第二原発の事故を境に、故郷を捨て去り、家族も分断されて暮らしている方々を思うと、本来はもっと原発の問題が取り上げられるべきだと思うのだが⋯。
    震災直後、あれほど原子力の恐ろしさを知り、原子力発電のリスクが問われたにもかかわらず、数年で危機感は収まってしまったような気がする。
    さて、一時は国論を二分した感のある原子力発電だが、我々国民はどれ程の原子力発電の仕組みを知っているのだろうか。
    各電力会社、原子村、行政、そして政治の世界が暗黙の了解で事を運んでいるのではないかとの疑問が潜む。
    巨額のお金が絡む事業だからこそ、国民に開示されない事柄があるのではないか?
    こんな問題提起をしながらも、ヒヤヒヤしながら大いに楽しませてくれる物語が綴られた一冊だった。

  • なんか意外とあっさり。

  • 図書館で借りた本に、前の人の貸し出し用紙が残っていて、なんとなく真似して借りてみた本。
    貨物列車に詳しくなった気がする。あと、原子力発電所のことも、恥ずかしながら全く知識が無かったけど、知らなくてはならないことが本当はもっとあるのだろうと思った。

    序盤は、なかなか展開が進まない印象。列車の積み荷の謎が分からない、という1点の謎で引っ張っていくかんじだった。でも、後半からJR貨物、記者、反原発グループの動きが活発になり、少しずつ真相に近づいていく展開は引き込まれるものがあった。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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