- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784620210230
感想・レビュー・書評
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登場人物が多いですが途中で一覧が出てきます。最後の方は教団Xみたいだなと感じていたら、作者のあとがきで教団Xと同時期に書いていたとのことでした。もうちょっと簡潔に終わった方がよかったです。
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時間かかりました。
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犯人の手記で謎の行動の理由が判明するのだが、その理由が納得できないというかもやもやするというか。
ふたりの刑事の掛け合いはちょっと面白かったので、こちらをもっと多めにしてほしかった。 -
初・中村作品。
500ページ近くあって文庫としては厚め。
連続通り魔事件が起き、所轄の刑事である「ぼく」こと中島は捜査一課の女性刑事の小橋と共に捜査にあたる。
中島は少年時代に火事で親を亡くした過去があるが、その火事には自身が関わっていた自覚がある。
そのため、刑事として捜査にあたる際も犯人に共感めいた感情を抱く時があり、また事件解決のためではなく犯人に止めさせたいという気持ちが働く。
通り魔事件は「コートの男」の犯行としてマスコミは連日騒ぎ立てるが、事件解決の糸口がなかなか見付からない。
そんな時、ワイドショーの目撃証言を見ていた中島はある違和感を覚える。
果たしてコートの男とは誰なのか。
複雑に絡み合った事件の真相とはー。
個性的な登場人物、主人公の暗い過去、時折挟み込まれるコミカルな会話や描写。
下手をするとライトノベルともなりかねないユニークな文体でした。
前半は、主人公の刑事も怪しいのではないかとか色々と推理しながら読み進め、ぐんぐんと引き込まれていきました。
第一部の終わりで軽い衝撃を受け、ますます続きが気になりページを繰る手が止まらなくなりましたが、後半でがっかり。
犯人の独白、手記で真相が明らかになる(しかもとてつもなく長い)のは私の好みではないからです。
この小説は犯人の心理の中にある真実を描くことをテーマとしているようなので、このような形を取らないといけなかったのかもしれません。
犯人が次第に狂気を帯びていく流れは、なるほど人というのはこういう風に壊れていくのかと恐怖すら感じるほどでした。
ただ、ミステリーの構成としては好みじゃない。
期待して読んだだけに残念でした。
2020年50冊目。 -
タイトルが作中で出てきた時に鳥肌がたった。
私にとっては大好きな作品。 -
とにかく登場人物が多すぎて誰が誰だか分からなくなる…。
二部と三部の最初の人物まとめに何度助けられたことか。 -
相変わらずのDepressive小説。一応推理小説なので読みやすいけど全員隠キャで被るので一気読みしないと混乱するかも。
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★2.5
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ラスト100ページくらいからずっと涙が止まらなかった。
様々な想いや葛藤、人間の奥底にある闇をなぜこんなにもうまく表現できるのか。中村文則の作品はどれも堪らない。 -
長かったです。でも読み切りました。
この物語の事件がもし現代で起こっても、きっと未解決だろうと思う。人の頭の中まで読み解いて文章にするとこんな感じなのかな?
だとしたら誰しも犯罪者の一歩手前で踏みとどまってるだけであり、
無意識とは意図的な言い訳なのかもしれない。
人間ってやっぱり怖いと思わされる内容でした。