構造・神話・労働 【新装版】―クロード・レヴィ=ストロース日本講演集

  • みすず書房
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622074304

作品紹介・あらすじ

1977年、レヴィ=ストロースは、国際交流基金の招きにより初めて来日し、6週間滞在した。本書は、滞日中に行った講演、対話をすべて収録し、非公開のシンポジウムの記録を加える。民族学がはらむ問題を語った「民族学者の責任」ほか、「構造主義」「神話論」という、構造主義人類学の方法論をわかりやすい言語で語る。

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/731211

  • レヴィストロース入門編

  • 構造主義は人類学の手法で、適応範囲は限られてると本人が明確に言っているということがわかった。本心はわからないけど。
    よく現代にも通ずる考え方が、、とか紹介されたりしてるけど、それは野生の思考のことなのかな?
    野生の思考を読みたくなった。
    こういうのは本人が書いた本を読まないとだみだ。

  • 2018/07/22

  • 140524 中央図書館
    1977年、レヴィ=ストロースが、国際交流基金の招きで来日、6週間滞在した際の講演・対話を編集した本。論文は歯が立たなくても、彼がどういうことを考えていたか、民俗学者とは何をする者であるのか、親族構造、神話の研究はどのような意味を持つのかについて、普通の人にも理解できるようになっている。
    欧米起源の「民俗学」が植民地運営に深い関係を持つことは、彼の口から語られると今更ながら粛然となることだ。21世紀にも民俗学が生き残っているのか、それは社会学というものに変質して、学問の海に拡散・消滅してしまったのか、いずれわかるだろう。

  • ストロースおじさんが日本に326年ほど前に来て講演したり対談したもののまとめ
    その企画性ゆえに格好のレヴィストロース、構造主義入門の書ではあるのだが、その企画性ゆえに質をスポイルしているのは否めない
    あと対談してる日本の人の質問がしょぼくてそれも減点要因

  • レヴィ=ストロースという人物がどのようなことを語る人物であるかを知る上で良い取っ掛かりになるであろう本書。
     題名にある通り、構造主義、神話、労働といったレヴィ=ストロースのライフワークとなるテーマについての3つの講演に加え言語学者の大橋保夫氏との対談も収録されて
    私はこの本を読み、レヴィ=ストロースの著作を読み進めていこうと思った次第である。

  • 来日の際の講演をまとめた本。思っていたより分かりやすく、理解できる。また、一つ一つがあまり長くないのも魅力的。

  • レヴィ=ストロースの最良の入門書かもしれない。今まで読んだ彼に関する本の中で読みやすく考えが捉えやすかった感じ。

    「「構造」jとは、要素と要素間の関係とからなる全体であって、この関係は、一連の変形過程を通じて普遍の特性を保持する。」(レヴィ=ストロースによる「構造」の定義)

    構造主義という捉え方を再び復習。ex,婚姻規則に関して「近親相姦を禁止した女性の交換」という不変を見出だし、そこにはサークルによって交叉いとこ婚や平行いとこ婚等の変換が存在する。これを基に膨大な量の事例を省き普遍的な規則を見抜いた。…という感じだろうか。表見返しの顔の図や裏見返しの魚の図は理解を容易にしてくれる点で非常に秀逸。構造主義のキーは、「事物を個別に検討するかわりに、そうした事物間の関係を考察することであり、したがって関係の体系を、それも変形を前提とした関係の体系を理解しようとすること」。

    構造主義以外にもレヴィ=ストロースの歴史観、人類学と人間学についての考えなどなど、きれいさっぱり、でした。

  • 70年代にレヴィ=ストロースが初来日されたときの
    講演と対談集です。

    どちらも専門家ではない一般の聴衆に向けて発言しているので
    とても分かりやすくまとめてあります。

    タイトルにあるように構造主義・神話・労働または民俗学者の責任などといった
    テーマについて発言しています。

    構造主義はご存知の通り60年代の思想界に一大旋風を巻き起こしましたが
    この講演はそのブームが終焉した77年ごろの話です。

    レヴィが60年代のブームについて、
    また構造主義についての様々な誤解について解説しているのは一読の価値があります。

    いきなりこの本を読むというよりは
    「レヴィ=ストロース入門 (ちくま新書)」で構造主義の流れを把握して
    「悲しき熱帯」くらいを読んでおくといいかもしれません。

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著者プロフィール

1908年11月28日ベルギーに生まれる。パリ大学卒業。1931年、哲学教授資格を得る。1935年、新設のサン・パウロ大学に社会学教授として赴任、人類学の研究を始める。1941年からニューヨークのニュー・スクール・フォー・ソーシャル・リサーチで文化人類学の研究に従事。1947年末パリに戻る。1959年コレージュ・ド・フランスの正教授となり、社会人類学の講座を創設。1973年アカデミー・フランセーズ会員に選出される。1982年コレージュ・ド・フランス退官。2008年プレイヤード叢書(ガリマール社、フランス)全1冊の著作集Œuvres刊。2009年10月30日、100歳で逝去。著書『悲しき熱帯』(1955)〔全2巻、中央公論社、1977、中公クラシックス、2001〕、『野生の思考』(1962)〔みすず書房、1976〕、『神話論理』四部作『生のものと火を通したもの』(1964)〔みすず書房、2006〕『蜜から灰へ』(1966)〔みすず書房、2007〕『食卓作法の起源』(1968)〔みすず書房、2007〕『裸の人』(1971)〔二分冊、みすず書房、2008/10)他。

「2023年 『構造人類学 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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