ブラジルの環境都市を創った日本人: 中村ひとし物語

著者 :
  • 未来社
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784624400651

作品紹介・あらすじ

「クリチバはイトシのおかげでできた街」
ブラジルが世界に誇る環境都市クリチバ。「ごみ買い」プログラム、公共施設の設計・整備……クリチバにおける多くの自然公園整備、環境政策の背景で手腕を振るったのは日系一世・中村ひとしであった。ブラジル人から絶大な信頼を得て、日本的感性を活かした都市づくりを進めたひとし。「イトシ、なんとかせい」「イトシ、あとはしっかりやっておけ」「イトシ、それはやりすぎだ」。彼がブラジルでなしとげた仕事の全貌と、家族・友人の愛に支えられたその半生をつづる。

感想・レビュー・書評

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  • ブラジルのクリチバが先進環境都市のモデルとして、世界中から注目を集めることとなった原動力ともいえる中村ひとしの半生を紹介。圧倒的なバイタリティと、闘志あふれる活動の軌跡が、まるでドラマのように次から次へと繰り広げられる。それと同時に、当時のクリチバ市長、のちにパラナ州知事としてもコンビを組むことになるジャイメ・レルネルとの運命的ともいえる出会いがなければ、彼のユニークな感性とアイデア、情熱と行動力が発揮されることはなかったこともよくわかる。周到なフォローと全面的な信頼をって、中村ひとしというたぐいまれな資質を十二分に生かす土壌を用意した、その功績は大きい。一日本人の果たした大きな功績をあらためて認識するのもさることながら、日本の地方自治に携わる人たちにとっても、学ぶべきことの多い1冊といえる。

  • 大学院卒業後にブラジルで農業をするために渡伯した日本人が、たまたま市役所で働くことになって、市長と一緒に世界有数の環境都市を作ったというお話です。
    おもしろかったです。
    その中村さんという人の人の好さと、すごく合理的な考え方で無理だといわれてたプロジェクトをどんどん実現させていくところが漫画を読んでいるような感じでした。
    ところどころ出てくる、中村さんたちが引退してから中村さんが導入したシステムの胆の部分が変えられてしまって、うまく機能していない制度があるというところはちょっと切ないです。

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著者プロフィール

服部圭郎:龍谷大学政策学部教授。三菱総合研究所主任研究員、明治学院大学経済学部教授、ドルトムント工科大学客員教授などを歴任し、2018年4月より現職。専門は都市計画、都市政策、コミュニティ・デザイン、フィールドスタディ。著書に『若者のためのまちづくり』、『サステイナブルな未来をデザインする知恵』など。

「2018年 『BIOCITY ビオシティ 74号 エコロジカル・デモクラシーのデザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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