オセアニア史 (世界各国史 新版 27)

制作 : 山本 真鳥 
  • 山川出版社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (435ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634415706

感想・レビュー・書評

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  •  数年に一度の恒例行事だった、家族でのハワイ旅行の前に読もうとした。母と、母がかつて勤務した会社の元同僚で数十年の付き合いになる友人が主導して、暴力的なほど甘いソースに浸ったパンケーキ、薄い素材の半パンを着てショッピングモールで買い物三昧、五十代の経験値をもって行為の妥当性を訴える弁論術をもって、安売りの服を買ってあげようとする親心、そうした買い物旅をありがたく体感していた。わかりやすくいうと、「ミッドナイト・イン・パリ」で婚約者の家族とつれだってパリを体感するあの時間だ。
     5日に1日はリースしたホテルの一室でのんびりさせてほしいと希望を出した。また、海外旅行を少しばかり個人的に楽しみたいという思いから、ハワイの歴史をもとに、真のハワイの姿を理解しようと努めたのだった。家族旅行に付き合わされる父親が、平和な南国にたって、戦火の痕が残る博物館を見学したがるように。男の非日常には孤立に裏打ちされた知性がどうしても必要だ。そうした危機感をもって手に取った参考資料の一つが本書だ。数十ページめくっただけだが。
     当時、金もないままに学生の身分をして親のすねをかじるしかなかった自分には、家族のハワイ旅行を思い返そうとすると、正午過ぎに二度寝から目覚め、ぬくもったソファーから立ち上がった男が、頭痛とともに受け取るような人肌の無力感がよみがえる。思わず冷たい水を飲みたくなる。本書の感想などどうでもいいが(読んでもいないので)、こうした感覚を記録しておきたかった。
     とはいえ好き勝手な感想だ。あの旅行にいくらかかったのだろう。資格対策に掛かる100万惜しさに独学の道を選ばざるを得ない今の下っ端社会人からしたら、限られたうちに子供と旅行したいという気持ちはわからないでもない。そして、歩み寄るつもりはないけれど、自由に相手の立場に共感できる心理的、物理的な距離を喜ばしく思う。

  • YM2a

  • ●オセアニアの歴史について書かれた本は少なく、その中でもこのように太平洋諸島全体を俯瞰したものは珍しい。

  • [ 内容 ]
    オーストラリア・ニュージーランド・大平洋諸国各地の、先史時代から植民地時代をへて独立へ向かう道を、民族学的視点を交えて記す。

    [ 目次 ]
    序章 オセアニア世界
    第1章 先史時代のオセアニア
    第2章 ヨーロッパ人の太平洋探検
    第3章 オーストラリア史
    第4章 ニュージーランド史
    第5章 メラネシア史
    第6章 ポリネシア史
    第7章 ミクロネシア史
    第8章 太平洋島嶼諸国関係と地域協力

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


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