- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641049659
作品紹介・あらすじ
ヨーロッパ外交史の権威と安全保障問題の大家が、安定的な国際システムのあり方を求め、それを実現し維持していく手段としての軍事力と外交の意義、それらの相互関係、効用と限界、失敗の原因と成功の条件等を分析する。スタンフォード大学での長年にわたる授業の成果として編み出された、国際政治学・国際関係論の定評ある教科書。
感想・レビュー・書評
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国連による最も深刻な軍事力と外交戦略の行使は国連憲章第7条の下でとられる実際の軍事行動である。
デタント政策を追求していくには、冷戦的対立の分析よりも高度な知的・心理的分析が必要であったことも理由であったので、広く国内的支持を得ることは難しかった。
共通の脅威に直面して、多くの国家はもはや単独主義的に外交を展開できず、協調主義的・集団主義的努力を通じて今までよりも広い安全保障を追求するようになったと認識している。
冷戦が終結したとき、「新世界秩序」を建設するためのパートナーシップというテーマが注目された。
世界秩序や国際システムを展望するなかで、パートナーシップと対抗関係の意味について真剣な議論が国連の中でもずっと行われてきた。
人間の行動についての計り知れないほど貴重な洞察力、外交的課題の本質、政策選択の幅と一定の政策に対して出てくるであろう反応、軍事力を行使するぞという脅迫、政策の継続性と変更、国際システムの展開、BOP、能力と意志の関係、倫理的価値の役割と政策決定者に対する制約条件など、外交戦略の多くの要因が歴史を研究すれば明らかになる。
外交戦略のための知識を得ようとして歴史を学ぶ者は1人1人の人間の重要性を認識する思考力を滋養する。
歴史の教訓を学ぶことに関する問題点は教訓を適用するという課題、あるいは政策決定の現実とプロセスによってさらに複雑になる。外交とは可能性の芸術である。
ナポレオンを打倒しようとする恐るべき経験の後に、ウィーン会議に参集した政治家たちは自らの安全と平和、安全保障はBOPを創出することでしか達成できないと強く核心した。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
軍事力の観点から見た現代外交を理解するには、一番の教科書だと思う。
安定的な国際システムのあり方と、それを実現し維持していく手段としての軍事力と外交の意義が書かれています。