死ぬ瞬間 完全新訳改訂版: 死とその過程について

  • 読売新聞社
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  • Amazon.co.jp ・本 (410ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784643980233

作品紹介・あらすじ

本書は、死にいたる人間の心の動きを研究した画期的な書である。

感想・レビュー・書評

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  • 死の分野に関する世界的ベストセラーということで読んでみた。
    どうやら死の五段階説でとても有名らしい。
    五段階とは、「否認と孤立」→「怒り」→「取り引き」→「抑鬱」→「受容」だ。やってくるのは必ずしもこの順番ではないらしいが。

    読んでみて思うことは「死ぬ瞬間」という訳語は明らかに適切ではない。むしろ原書の On Death & Dyingを素直に訳した「死とその過程について」がぴったりくる。
    いずれにせよ、死へといたる人間の心の動きを研究した画期的な書である。

    本書は末期患者へのインタビューを軸にした書籍だが、他著者で死刑囚に対するインタビューの著作があれば読んでみて比較してみたいなと思った。

  • 死の受容への5段階。①否認と孤立②怒り③取り引き④抑うつ⑤受容

  • 結果がどうであろうと私は告知されたい。私には結果を知る権利があるし、結果を引き受ける義務がある。

  • 死という分野の本は初めて読んだ。

    人が死についてどんな思いを持っているのかわかる本。

    死ぬ瞬間は、恐ろしいものでも苦痛に満ちたものでもなく、身体機能の穏やかな停止である。

  • 完全新訳改訂版。On Death and Dying
    末期患者の心を捉える。患者の気持ちを考えない医師と看護婦。
    末期患者は、否認と孤立。怒り。取引。抑鬱。受容。の各段階を経ると言う。
    訳者によると、『「死ぬ瞬間」と臨死体験』と『人生は廻る輪のように』を読んでほしいとのこと。

  • 死生観について...誰にも必ず平等に訪れる死について、改めて考えた。今をどう生きるか、自分の死が近いとわかった時、または身近な人の死を乗り越えるまでのプロセス。いざその時になったら...ならないとわからないかもしれないけれど、悔いのないように生きたいと思った。知らないでその時を迎えるより知っていた方が多少は冷静でいられるのでは無いかと思う。

  • 死というタブー視されるテーマに真正面から向き合う本。自分にも明日訪れるかもしれない余命宣告、他人事ではない。宗教的な部分は無宗教の私にはよく分からなかったが、避けては通れない将来の為に読むべき本でした。

  • N980
    終末期に行く前に読んでおくとよい、とのこと

  • 三葛館一般 490.15||KU

    死はどういう風にやってくるのでしょうか。突発的ではなく、病気などによって死へ向かって進んでいく場合、いきなりそれを受容するのは不可能で、受容するまでに5段階の思考があると、本書では紹介されています。またそれぞれの段階で希望というものが存在している。ともしています。
    死へ至る人たちの心の動きを研究し、真正面から死に向き合った本書は、ターミナルケアに携わる方には特に必読書として愛され、現在でも多くの人に読まれています。
                                   (うめ)
                                
    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=38860

  • (英文4年生 小島さんより)

    健康に日々を生きる今、「死」を身近なこととして考えることはあるだろうか。
    本書は人が死に直面した時、その受け入れるまでの過程の中で、何を思い、何を求めるのかを末期患者へのインタビューを通じて人々の死への心理を探り、終末医療のあり方を考察した書です。
    高校3年生の受験を控えた最後の夏、教頭先生に薦められたこの一冊は「死」を考えようともしていなかった私のなかでとても衝撃的なものでした。
    例えば、緊急医療が施される場合、医師は最善を尽くそうとし心拍数、脈拍、心電図、その他機能を示す数値に目を向ける。そこでは機械化された医療があり患者個人の人格、意見は無視される。
    高度な医療技術は人々の死への恐怖を克服するため‘延命’という手段で死から私たちを遠ざけるが、同時に、患者というひとりの人間が死へ向き合うことをも遠ざける。
    「死」を一つの点でなく、それまでの過程として考えることで限りあるいのちを今よりもっと考えさせてくれる一冊です。
    章の初めに毎回紹介されるアジア初のノーベル文学賞を受賞した詩人、タゴールの言葉も暖かく響き渡ります。

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