はじまりの樹の神話: こそあどの森の物語6 (こそあどの森の物語 6)
- 理論社 (2001年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652006160
作品紹介・あらすじ
太古から来た少女をめぐる物語。ふしぎなキツネに導かれ、なぞの少女を助け出したスキッパー。巨きな樹があらわれる夜、『神話』と現実が交差する-。
感想・レビュー・書評
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ドキドキワクワク。そして最後に「そうだったのか…」とゾクゾク。
すごく面白かったです。
ミュージカルスパイスに別話として入っている、ホタルギツネの話を先に読んでおくと、さらに面白く読めると思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人間は昔、けものと同じように生きてきたんだ。それがあるとき後足で立ちあがり、歩けるようになった。すると前足は手になったんだね。なにかをつかめるようになったのさ、人間はその手でなにを最初につかんだと思う?食べ物かい?火かい?棒や石かい?ちがうね。わたしにはわかる。人間が自分の手で最初ににぎったのは、きっと、別のだれかの手だったんだよ。
ーバーバさん
「あなたは逃げたことをずいぶん気にしているけれど、あのとき逃げたから、多くのことを学べたのじゃないの?ときには逃げることも必要なのよ。これからだって、そうよ。逃げてもいいのよ」
ースミレさん
こそあどの森シリーズで1番印象的な作品。
森のみんなもホタルもハシバミもみんなカッコいい。 -
こそあどの森の広場に、ある晩とつぜん巨大な樹があらわれ、ひとの言葉を話す不思議なキツネに導かれたスキッパーはなぞの少女を助けます。太古の神話とこそあどの森が交差する壮大なSFファンタジー。
緊迫した導入部、少女ハシバミが森の住民と交流し現代の暮らしに慣れていく様子、ホタルギツネとスキッパーとの交流、こころに残る場面や印象的なエピソードが続いて、ふたたび緊張感の高まる結びへ、夢中で読み終えてしまった。
手と手をふれあわせて感じるあたたかさや気持ち、匂いで呼び覚まされる記憶、五感や霊感を研ぎ澄ませる暮らしかたは好もしく、単純にあこがれてしまうけれど、半端なあこがれだけでは本物の「心の声での交流」なんてとても実現しえない、そのとおりと改めて肝に銘じる。太古から来た少女がなにも知らないと思ったけれど、現代に生きる自分こそ何も知らない、とスキッパーがさとるところも、よかった。 -
ハラハラした。
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そうだったんだ…。私もスキッパーと一緒にうなずきました! 今のところ、シリーズ中で1番好きかも。
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最高に面白かったよ
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このシリーズでトップ3に入る面白さ。
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嵐の夜、スキッパーの住むウニマルに、キツネが訪ねてきた。
「手を貸してくれ。死にそうな子がいるんだ」と喋った。喋った?驚きつつもキツネについていくと、巨大な木に女の子がくくりつけられていた。
名前はハシバミ。今よりもずっと昔の時代から来た。リュウの生贄にされていたという。。
またもこそあどの森の住人の皆で頑張ります。仲良しでいいよね。
スキッパーの思い出話の中で、バーバさんの話した言葉が素敵です。
『人間が自分の手で最初ににぎったのは、きっと、別の誰かの手だったんだよ』 -
シリーズ
「太古から来た少女をめぐる物語。ふしぎなキツネに導かれ、なぞの少女を助け出したスキッパー。巨きな樹があらわれる夜、『神話』と現実が交差する-。」
親子で寝る前にこそあどシリーズを読んでいる。
こそあどの森に住む人みんなが、自分たちの家族のよう。それぞれの性格を知っているから、一つ一つのセリフが「その人らしいな」と感じられて面白い。
時空を超えて樹や少女がやってくるお話、そして昔の神話とリンクするお話、いけにえという儀式・・ むずかしいかな?と思いながら小学生の娘に読んだが、理解していた様子。スキッパーの心がよくわかったみたいで、トマトさんにハシバミを取られて娘立ちはスキッパーの変わりに悔しがっていた 笑 ハラハラする最後の展開は静かに見守るように聞いていた。