- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652070147
感想・レビュー・書評
-
小学生の頃に読んで、エクレアが美味しそうという記憶しかなかった本書。金泉堂という人気洋菓子店のショーウィンドウが割れ、そこに運悪く居合わせた明と光一が犯人扱いされる。無実を信じてもらえなかった光一は、金泉堂のショーウィンドウに飾られているチョコレートの城を盗む計画を立てるというストーリー。高級洋菓子でシュークリーム1個80円に戸惑うが、ラーメン1杯50円の時代なら納得。1965年刊行だが、今の時代でも楽しく読める作品のはず。想像していた戦争とは違ったけれど面白かった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1965年理論社で初版。1977年には講談社で文庫化。1979年に理論社がフォア文庫で総括。(岩波書店、金の星社、童心社、理論社の4社協力出版)
少年文学の系統を感じながら、ズッコケ三人組に通じる爽快さがあった。対象年齢はもっと小さい子でも読めそう。
とにかくエクレアやシュークリーム(80円=作中では高価な設定)が美味しそう! →作中に一杯50円のラーメンが出てきた時、当時の物価がやっとつかめた。
子どもが作る学校新聞って今考えると良い仕組みだったんだと思う。(今もあるのかな?) -
あぁ、これは安心して読める児童文学だ。
しかし大石さんの作品は児童文学なのに親や教師が全く頼りにならない存在として描かれてるのがすごい。これでも若干桜井先生が助けてくれるだけで。大人は逆に敵にしかなっていないような。
そのためか、大石真作品の子供ってなんだか自立している。子供であろうと簡単に他人に擦り寄って行こうとしない。というかこの子供達は他人、どころか友達も信用していないというのが基本姿勢な気がする。作者に人間不信の傾向でもあったのかなと思ってしまう。
でもこんな戦い方なら小気味良い。なんだかんだあっても結局みんな良い人、っていうのは児童文学らしかった。 -
子供たちが犯罪をうたがわれた話。
子供たちがやったことは立派な犯罪です。
だけど、ハッピーエンドでよかった。 -
子供が自分たちの力を使って勝ったことがすごかったです!
-
子供たちの大人に対する挑戦。昔読んだ記憶が、ある。痛快な気分になる名作。
-
読んだのは小さい頃だけど、すごく記憶に残る本
-
数十年前に読んだ一冊。
読み返してみると、当時の記憶が堰を切ったように溢れ出てきました。
子供達が計画した穴だらけの作戦や、正直な大人。
バラエティー豊かな登場人物たちが繰り広げるテンポの良い話。
ステレオタイプの道徳教育なんかより、この本のほうが、どんなにか素晴らしい影響を与えてくれるのかと思う。
自分は、この本に出られるような大人になれているのかな。 -
初版は1965年という大変に古典的な子供向け小説です。今でも夏休みの推薦図書のようなリストに含まれることがあるので読んでみました。うちの子供も言ってましたが、終盤の登場人物たちの正直さが気持ちいいですね。それと、子供向け小説というと魔女が出てきたりファンタジー作品がどうしても多いと思うんですが、現実世界での冒険というのがリアルでなんだか逆に新鮮でした。ただその冒険が義憤に基づくとはいえ犯罪であることは残念でした。そのまま解説もつけずに読んでしまいましたが、小さい子に読み聞かせする上で少しとまどいました。読後に調べて約半世紀前のものだと知ったのは驚きました。でもやはり当時と時代が変わってしまったんだなと思われる部分は幾つもありました。今あえて人や子供に勧めはしません。