雑種 (世界ショートセレクション)

  • 理論社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652202470

作品紹介・あらすじ

生前に発表された作品が少なかろうと未完の作品が多かろうと、おもしろいものを求める人々の心をつかんで離さない、世界中で読み継がれている作家、カフカ。不条理を描き絶望を謳い不安を裸にし孤独を抱くその姿は、第二次世界大戦後の文学に大きな影響を及ぼした。本書の自身の手稿に忠実な新訳によって、それらがよりくっきりと現れ出ることだろう。ごくごく短い作品の中にも、カフカの作品に向かう熱量、衝動が溢れ出している。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに読むカフカ。思ってたより最近言われるような「絶望感」は感ぜず、急に来る結末に取り残されるけどそこに至るまでの不思議な温かみも感じた。『出発』『夢』『判決 ある物語』『家父の気がかり』『流刑地にて』が印象深い。

  • イスラエル国立図書館(NLI)、カフカの手稿類をデジタル化し公開 | カレントアウェアネス・ポータル
    https://current.ndl.go.jp/node/44102

    カフカ ショートセレクション 雑種 | 株式会社 理論社 | おとながこどもにかえる本、こどもがおとなにそだつ本
    https://www.rironsha.com/book/%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB-%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%80%80%E9%9B%91%E7%A8%AE

  • もっとカフカらしい絶望に陥れてくれるストーリーを期待したが、意外と楽しく読めた。理不尽さは変わらず。人間ってそんな面があるよね、と気づかせてくれる。やはり彼の観察能力、人間理解は卓越している。

  • カフカぁ ──────
    不条理な文学
    わかりにくいぃ──────いや、わからないぃ──────(笑)

    ヨシタケシンスケさん絵

    出発

    判決 ある物語
    皇帝の使者
    田舎医者
    独楽
    家父の気がかり
    流刑地にて
    館を防衛する光景

    雑種
    断食芸人
    ハゲタカ
    ある学会報告
    掟の前

  • カフカ、と聞くだけで思い出す「変身」を読んだ時のゾゾッと感。わかっていながら読んだ短編集。どれもゾゾッ、としました。
    ヨシタケシンスケの挿絵で少し和らいだかも…??

  • わたしには少し難しかったけど、なんとなく最後まで読んでしまった一冊。田舎医者、流刑地にて、断食芸人が印象的でした。

  • 〇カフカのショートショート集。
    …すみませぬ、ほとんどのお話が自分にはよくわからなかった…。

    1作品の感想だけ
    「断食芸人」
    いくらでも断食出来る男は、それを芸として人々に見せていた。
    …星新一さんのショートショートみたい。ユニークさの向こうにせつなさが。

  • 初読でパラパラ飛ばし読みした時は、なんじゃこれ意味わからんと思いましたが、あとがきを読んで最初から順番にもう一度読んでみると、前後の短編のテーマの繋がりが見えてきます。特に良かったのは「皇帝の使者」。どうやっても目的地にたどり着けないいつか見た夢のようで、味わい深いです。
    書かれている内容は筋もなくカタルシスもなく現実味もなく不条理そのものですが、人とのわかり合えなさだとか、信仰や信奉は美しいけれど善や正義ではなかったりだとか、わずかに存在する活路はやはり善ではなかったりだとか、こういうことってよくあるよねと段々思えてきます。

  • 理論社からのショートセレクションということで、YA対象なのかな。ヨシタケシンスケ絵、酒寄進一訳でとっつき易い。
    が。やっぱりへんな話ばかりだよね。

    前から『田舎医者』と『断食芸人』が好きなのだが、『掟の前』もよかったな。

    こんなにへんな話ばっかりなのに、どうしてカフカは読まれ続けるのか。

    突然陥る理不尽な状況に、自分の常識ややり方でなんとかしようとしてどうにも出来ない人や、諦め開き直ってなじもうとする人、馬鹿馬鹿しい努力をする人…など、今の世の現実にも充分にハマる。
    読んでいて、えー?!っと思ったり、クスッと笑えてしまったり、それはないよねーとしょげたり。それもまあ、今の世の現実と同じと言えば同じ。

  • 全然わかんない(ハチワレ)
    こういうのを味わって読める人になりたい

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著者プロフィール

1883年プラハ生まれのユダヤ人。カフカとはチェコ語でカラスの意味。生涯を一役人としてすごし、一部を除きその作品は死後発表された。1924年没。

「2022年 『変身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

フランツ・カフカの作品

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