言葉の羅針盤

著者 :
  • 亜紀書房
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本棚登録 : 214
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750515175

作品紹介・あらすじ

手紙、夢、仕事、幸福、魂、旅……。
見えないものの中から大切な光を汲み取る、静かな励ましに満ちたエッセイ集。

「人は地図を持たない旅人のようになる。
人生の海にいると方角が分からなくなることがある。
そうしたとき、私たちを助けてくれるのが言葉だ」
(あとがきより)

感想・レビュー・書評

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  • 文字は動かない。本の内容も変わらない。
    でも意味は変貌する。
    読み手の人生が動いているから。
    言葉の羅針盤は、またいつか読んだ時
    どんな気持ちになるんだろう。
    2023年の僕は読んだあとに、
    優しい音楽、聴きたくなった。

  • 読了。しんと心が澄んでいった。
    人生の傍らにおいて、心許ない時にそっと開きたい…そんな一冊。

  • 若松英輔さんの作品と出会うたびに…
    私はきっと生きているかぎり
    たった一つの自分だけのことばを探し続けるために本を読んでいくんだろうな…と感じさせてくれる


    この作品でも こころと言葉を結びなおす
    素敵なもので溢れていました

    その中でも特に “自分だけの言葉に出会った”ことばだけをここに記したいと思います


  • 人は不確かな願望のために大きな労力と時間を費やしている。走れ、歩かないで走れ、もっと早く走れ、目標を達成しろ、と言われるが、どこへ向かって走っているのか?人生の目的地はどこか?やがて人は真の旅を求めるようになる。自分の旅を始めるようになる。読書は他人にものを考えてもらうこと。読書だけで終わりにせず思索をせよ。読むことで終わりにせず書くこと。書くことで自分の考えを知る。何を感じ、どう生きているのかを確かめる。

  • 図書館で借りた後に、自分用に購入した。

    …手紙は私たちのなかにあって隠れていたものを顕わにする。

  • 以前読んだ「悲しみの秘技」が良かったので期待が強過ぎたのか、物足りなかった

  • 沢山の章節があり、どれも共感を受けました、この中で出だしから「手紙の効用」では、そうだなあと、思いました。手紙、減りましたね、今年、賀状を出し損ねました。暑中見舞いを書こうと思った矢先の事だったので、心得て書こうかと思った内容でした。
    近況報告として独りよがりにならず、相手の事を思い書き出そうと思います。

  • 図書館で借りて読んだ。でも、この本は買っていつも手本に置いておくべき本だと思う。
    自分が辛い時、悲しい時、友が大変な状態にある時、そのたび何度でも開きたい本だ。
    いや、常に辛く悲しい今、そばに置いておきたい。

  • 自分にはなにか足りなくて、ここではないどこかに「なにか」を探し求めたり、もっともっと良くなるはずの自分を描き続けてしまう部分があるのだけれど、この本を読んでみると、ぱっと手放すこと、について、考えさせられる。

    頭で考えている限り手放せないその部分が手放せなくて、頭で考えてしまうのは、きっと手放すことが不安だからなのだろう。古今東西の言葉を光に、なにか一つを手がかりに、自分の心に降りていくことの尊さを、そっと伝えてくれる本。

    全部まとめて読んでしまうのが、もったいないと感じた。

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著者プロフィール

1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。 慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。
近著に、『ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う』(亜紀書房)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)、『光であることば』(小学館)、『藍色の福音』(講談社)、『読み終わらない本』(KADOKAWA)など。

「2023年 『詩集 ことばのきせき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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