本を読めなくなった人のための読書論

著者 :
  • 亜紀書房
3.96
  • (76)
  • (74)
  • (46)
  • (13)
  • (4)
本棚登録 : 1730
感想 : 124
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516080

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 最近どうも本を読み切るのが苦痛だったり、長く感じたり、そもそも読みたいという本に出会えなかった。結果、誰かがいいという本、仕事に必要な本、ベストセラーに走り、本屋さんに行かず、Amazonでばかり買っていた。昔は仕事の帰りに毎日のように書店に立ち寄り、買う日もあればうろうろするだけの日もあった。しまいにはKindleにどんどんダウンロードして積読。Audibleで速度を速めて聴いて読み終える。そんな読書は今の自分に必要なかったのだ。だから読まなくなっていたのだ。

    ハッと気づかされたのは、
    多読がいいことという思い込み、同じく速読がいいという思いこみ。誰かが勧める本が自分に合うとは限らないこと。言葉を、自分に必要な言葉を探すために読書をするのだから、時に立ち止まり、考え、何年かけて読んでもよいということ。

    著者の語り口はとても優しく、まるでカウンセラーの先生の話を聞いているようである。押しつけは一切なく、心が楽になる。

    仕事でも言葉に多く関わる。自分の言葉を育むため、これからは自分のための本、言葉をゆっくりと探そうと思う。
    著者の他の作品も読んでみたくなった。

  • 岩見沢市立図書館 塚谷有加

  • 読書に対する心のつかえが取れた気がする。読んでよかったな〜

  • p.2019/12/22

  • 読書は自分との対話だから、たくさん読むことや全部読むことにこだわらなくも大丈夫!

  • 著者のことは100分de名著という番組で、とてもわかりやすく優しい口調で哲学的な内容の作品を紹介してくれる書評家として知った。私が本を読めなくなっているのは、単に時間がないというだけではないのだと、この本を読んで気付いた。示唆に富む言葉と「コトバ」や本の数々。例えや引用も交えて、説得力抜群。字も大きくて気持ちを楽にしてくれる。量でもなく、話題性でもなく、自分の中にある大切なものを発見できる読書。それをめざそう。

  • 読書に関する本はいくつか読んできた。
    だいたい同じようなことが大切だと再確認させてくれる。
    特に著者の言葉は誰よりも優しくて、じんわりと胸に響いた。

  • 「思い」「想い」「憶い」
    3つめは使ったことがなかったけど、
    歳をとると圧倒的に
    「憶い」が強くなるかも。

    慈悲という言葉に
    「悲しい」という字が入っている理由もなるほど。

  • 10/27は読書の日
    多読・速読を超えて、人生の言葉と「たしかに」出会うための一冊。

  • 19/10/07。

全124件中 81 - 90件を表示

著者プロフィール

1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。 慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。
近著に、『ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う』(亜紀書房)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)、『光であることば』(小学館)、『藍色の福音』(講談社)、『読み終わらない本』(KADOKAWA)など。

「2023年 『詩集 ことばのきせき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若松英輔の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
アンデシュ・ハン...
矢部 潤子
若松 英輔
出口 治明
森田真生
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×