五十八歳、山の家で猫と暮らす

著者 :
  • 亜紀書房
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本棚登録 : 358
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750516394

感想・レビュー・書評

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  • 年を取ってから、都会の喧騒を離れ、のんびりと田舎暮らし。ゆったりと自然に包まれて、ご近所さんにも恵まれて、色んな事を自分でやらなくてはならないけど、マイペースに日々を楽しんでいるようすが描かれています。
    これはこれでとても素敵な生き方暮らし方だと思うけれど、私には絶対に真似できないしやりたくない。
    何よりもまず虫が苦手なので、こんなところに住んだら死んでしまう。力もないので、雪掻きとか無理だし。買い物に不便なのも耐えられない。近くに本屋さんあるのかな?本は本屋さんでページめくって選びたいし。だいたい運転できない年になったらどうするんだろう…買い物の全てをネットですませるのは無理…年を取ればとるほど、機械に疎くなっていくのに、今使っているネット環境に何か問題が起きたとき、こんな田舎で対処できるのか?!等々不安要素がざくざく…。
    年を取ったら絶対に便利な都会で暮らしたい思いをさらに一層強くさせてくれました。

  • この本は読んでいないが、本日(2021年6月7日)、レビューを書いておきます。

    著者は、どのような方かというと、

    1961年、静岡県生まれ、横浜育ち。イラストレーター、エッセイスト。山歩きや旅、暮らしについてのイラストとエッセイの作品が多数ある。

    とのこと。

    で、この本の内容は、

    母を亡くしたあと、両親の家の片づけが手に付かない。涙で思い出が曇る。一時避難のつもりで八ヶ岳の麓の家に暮らして二年余り。山での四季があまりにも美しくて、離れられない。それでも暮らしに不便はつきまとう。買い物難民、ご近所付き合い、越冬。それらをひとつひとつ乗り越えながら、山の家での暮らしを作っていく。母の思い出と不在をともに噛みしめながら、ひとりで暮らす深い豊かさを綴る珠玉のエッセイ。

  • 平野恵理子さん「五十八歳、山の家で猫と暮らす」インタビュー 母に捧げる、日々の幸せ|好書好日
    https://book.asahi.com/article/13439664

    亜紀書房 - 五十八歳、山の家で猫と暮らす
    https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=948

  • 読み終えて、タイトルのわりに猫の話はあまり出てこなかったな、とは思ったのだけど(笑)、イラストレーターである著者の、都会から離れた冬には雪も降る山手の家での暮らしについてが丁寧に描かれていて、著者の平野さんのことは知らなかったのだけどとても楽しく読めた。
    表紙の絵は著者本人のもので、挿絵として主に植物のイラストが時折出てくるところもとても良い。

    著者は元は東京で暮らしていて、横浜の両親が亡くなった後に横浜の実家に移り住み、その後別荘のような感じで家族で使っていた八ヶ岳南麓にある家に居を移した。
    両親を亡くした悲しみから逃れるための一時避難のつもりだったが、山での四季の美しさに離れがたくなり、本格的に暮らすことを決めた。
    山の中なので虫はたくさん出るし、寒くなると水が凍ってトイレが使えなくなるというトラブルもあったりして、金銭的に余裕があるならばどう考えても東京や横浜で暮らしていた方が便利で住みやすい。
    だけど山の家での暮らしはその便利さを差し置いてでも…と思うのはきっとそれぞれの価値観で、そこでしか得られない感覚というものがあるのだと思う。
    早朝にしか見られない真っ白な雪景色だとか、動植物との思いがけない邂逅だとか。
    不便な暮らしの中で周りの人たちに助けてもらったり親切さを享受できるというのも、そういう場所での暮らしならではだと思う。

    というような様々が綴られているのだけど、さらっと読みやすいエッセイだった。
    飼い猫との出会いについてや、猫のことも多少は出てくるのだけど、それがメインとして描かれていないのは、著者の暮らしの中で猫がいるのは当たり前の日常だから、という風にも感じられた。

  • 山暮らしをしていること、イラストの素晴らしさに惹かれて手にとりましたが、ご本人のことはよく存じませんでした。
    読んでみれば八ヶ岳の別荘地で管理人もいて・・・なあんだ、別荘地かぁ。と思ったら、ご本人の足は自転車のみ。築40年の物件で、冬は冷え込んで雪も降るのに、お湯が出るようにしたのはごく最近、というなかなかハードな環境。家族の思い出、特にお母さんの思い出が詰まった家でした。
    東京の家を引き払い、横浜の実家を片付けるまでの葛藤、物の処分。どれも大変なことですが、それでもやり遂げて、八ヶ岳を終の住処にしようと決心したのは、保護猫と暮らすようになったからなのですね。虫、雪、寒さ、小鳥編になっているのが面白い。
    鳥の好きな私は、やってくる鳥の種類の多さに涎がでます。

  • 2020.5.6読了

    題名に期待したほど猫は登場しませんが…
    もともと山歩きが好きだった平野さん、八ヶ岳の麓で山暮らしを始めて3年。
    ようやく慣れてきた感じ、だそうです。
    景色や匂いまで感じられるエッセイ。
    植物や猫の挿絵に懐かしさを感じたのは、何と、かつて愛読した『生活図鑑』のイラストを描いていた方だったからなんですね!

  • こんな暮らしができたらないいな
    でも虫はちょっと苦手
    庭仕事と猫、雪

  • 山の家、猫と興味のある語句のついたタイトルだったので読んだら、期待外れだった。山の家はいいけど、ほとんど登場しない猫はタイトルに入れなくてもよかったのに。それとも猫好きに読ませようというたくらみ?
     個人的な趣味趣向なので仕方ないと思うけれど、深く掘り下げた人生観、哲学感もあまり語られず、興味をひかれるような体験談もなく、私には退屈なエッセイだった。というのが正直なところです。いや、やはり趣味の問題でもあるし、私の感性が鈍っているだけのことかもしれない。

  • 1961年生まれ、イラストレータ&エッセイスト、平野恵理子さん「五十八歳、山の家で猫と暮らす」、2020.4発行。横浜から猫を連れて八ヶ岳南麓(標高1000m)に居を移して3年目、山の四季を体験し、虫、小鳥、雪、寒さ、庭などに関するエッセイです。タイトルから、猫をかなり期待しましたがw。3ヶ所(山村暮らしの直接のきっかけが猫、病院に受診の時入院だったらと猫を心配、里親募集の猫のポスターに目が留まったこと)だけだったのには、残念w。

  • 山での暮らしは不便そうですが、清々しい空気の中で良き孤独を楽しめそう。いつかわたしも…って思ってしまった。

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著者プロフィール

1961年、静岡県生まれ、横浜育ち。イラストレーター、エッセイスト。山歩きや旅、歳時記についてのイラストとエッセイの作品が多数ある。
著書に『五十八歳、山の家で猫と暮らす』『わたしはドレミ』(亜紀書房)、『にっぽんの歳時記ずかん』(幻冬舎)、『手づくり二十四節気』(ハーパーコリンズ・ジャパン)、『草木愛しや 花の折々』(三月書房)、『こんな、季節の味ばなし』(天夢人)、『きょうはなんの記念日? 366日じてん』(偕成社)、『あのころ、うちのテレビは白黒だった』(海竜社)、『庭のない園芸家』(晶文社)、『平野恵理子の身辺雑貨』(中央公論新社)、『私の東京散歩術』『散歩の気分で山歩き』(山と溪谷社)、『きもの、着ようよ!』(筑摩書房)など、絵本・児童書に『ごはん』『おひなまつりのちらしずし』(福音館書店)、『和菓子の絵本』(あすなろ書房)など、共著に『料理図鑑』『生活図鑑』(越智登代子、福音館書店)、『イラストで見る 昭和の消えた仕事図鑑』(澤宮優、角川ソフィア文庫)など多数がある。

「2023年 『六十一歳、免許をとって山暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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