- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784751514450
感想・レビュー・書評
-
ぶたばあちゃんと孫むすめは、ずっと長い間いっしょに暮らしてきました。
ふたりはなにもかも、仕事までわけあいました。
何をするのもいっしょです。
でも、そんなぶたばあちゃんもだんだん元気がなくなります。
ある朝、ふだんどおりに起きてきませんでした。
が、次の朝、「きょうは、いそがしくなるよ。わたしは、したくをするんだからね」
と言って、おしゃれな帽子をかぶりでかけていきました。
借りていた本を図書館に返したり、
銀行に行って講座を閉じたり、
いろいろな支払いをすませたり....。
それからぶたばあちゃんは、孫むすめを連れて散歩にでかけました。
「目に、うんとごちそうしてやりたいんだよ」
木の葉のかがやき、
空の雲、
水にうつるあずまや、
雨の中の土のにおい.....
なにもかもを心ゆくまで眺め、耳をかたむけ、においをかぎ、
すべてを味わうふたり。
ふたりが知っているいちばんいいやり方で、
お別れをする、ぶたばあちゃんと孫むすめ。
生きるということ、楽しむということ、味わうということ、
与えること、伝えること、受け取ること......
そんなことが、しみじみと染みわたってくる絵本でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この絵本は、とっても優しい色使い、筆使いの絵に先ず魅かれました。
おばあちゃん豚と孫むすめの豚だけが登場します。
おばあちゃん豚と孫豚は二人でずっと一緒に暮らしていましたが、別れの日が近づいてきました。
おばあちゃん豚は「木々や花々、空などを見て目にごちそうを与えたい」と孫豚と町をゆっくり散歩します。おばあちゃん豚は、風景を眺めたり、においを嗅いだり、耳を傾けたり、最後の日を慈しむように過ごします。
その晩、孫豚は小さい頃怖い夢を見た時にしてもらったことをおばあちゃんに最後にしてあげます。
おばあちゃん豚をぎゅっと抱きしめて眠りました。
上手に言葉にできないけれど、「生」が残されている者、「生」を終える者の別れをどう迎えるかを考えさせられる絵本でした。
別れや、どう生きるかについてじっくり静かに考えてみたいと思いました。大人になってから出会えて良かった絵本です。 -
「二人っきりばあちゃんむすめ支え合い時が流れて次の時代」
-
これは文句なしに泣く本。
いつも一緒、いつも二人で仕事を分け合っていたのに
ある日ぶたばあちゃんはいつもの仕事ができなくなった。
自分の死をしっかり受け止めて天国へ行く準備をするぶたばあちゃん
ぶたばあちゃんの死をちゃんと受け入れる孫娘
最後の、今夜はぎゅっとしてていい?がぐっとくる。
こんなきれいに死ねるもんか。 -
「ぶた」のぶたばあちゃんと孫娘の二人だけの生活は、いつも同じ流れで過ぎていきます。けれど、ある日ぶたばあちゃんの動きがゆっくりと止まっていきます。 最後の日に向けて穏やかにすごくぶたばあちゃんと、それを悟ってけなげに動く孫娘の様子が、モネの絵のような美しいイラストとともに描かれます。 高学年でも十分。是非よんで上げてください。
-
いつも一緒だったおばあちゃん。ある朝突然いつもの時間に起きてこなかった・・
とても悲しい気持ちになるが、自然のなりゆきを受け入れる気持ちを持つことを教えられる絵本。しんみりと心に残る。 -
涙なくして読めない、すごい絵本です。
これ絵本?って聞きたくなるくらい。
涙。
ナミダ。
なみだ。 -
えーアマゾンで売ってないの!すごいいい絵本なのにっ! ブタのおばあちゃんがきびきびと天国への用意をする姿が、何だかジーンときます。そして最後の夜、孫ブタちゃんが「今夜はぎゅってしてていい」といってお話は終わり。しみじとしました。
-
このぶたばあちゃんは、
孫娘と2人で
ずっと長い間くらしていました。
2人は
何もかも、分け合いました。
掃除も仕事もご飯のしたくも…。
そして、共に食事をとり
楽しく暮らしていました。
でもある日、
ぶたばあちゃんは、
普段どおりに起きてきませんでした。
今までと違う
ベットでの食事。
眠りつづける
ぶたばあちゃん。
孫娘は、今まで、2人でしてきた事を
1人ですませました。
ちょっと元気になった、ぶたばあちゃん。
いよいよの支度が始まったのです…。
孫娘の心配な姿…。
ぶたばあちゃんの現実を知り、
現実を見つめる勇気。