- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784753311019
感想・レビュー・書評
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「心理療法は患者の遊ぶこととの領域と、セラピストの遊ぶことの領域という、二つの遊ぶことの領域の重なりあいの中で起こる。心理療法は、一緒に遊んでいる2人の人々に関わるものである。このことから必然的に、遊ぶことが不可能なところでセラピストが行う作業は、患者を遊べない状態から遊べる状態へと持っていくことに向けられる」
著者と、患者の女性との間の会話の中の「間」の記述が、うまく言えないがとても独特で、言葉にならないものをそのままに受け止めている感じがして、とても暖かい感じがする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遊ぶことが子どもの移行現象だということを、今日のバスの中で見た。お母さんが乳幼児を抱っこして、バスの手すりに掴まっていた。すると、真似してその子も手すりを掴み出したのだ。お母さんは危ないと思ったのか、その子の手を振り払うのだ。10回ほど繰り返しているうちに、その子はキャキャと遊んで、また払われた手を手すりに持っていくのだ。お母さんの意思に歯向かうのが楽しいらしいのだ。手すり遊びは、お母さんの模倣から始まったのだが、最後は反抗する遊びによって、お母さんから精神的に離れようとする「移行現象」となったのだといえる。それは心理現象なのかもしれないが、わたしには親子の相互関係を写す社会的現象のようにみえてしまったのだ。
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