- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784756250490
作品紹介・あらすじ
シルクロードを越えてはるかな異国からやってきたエキゾティックな唐草文様、天平時代の華やかな仏教装飾、雅びな源氏物語の文様世界、戦国の武将たちの大胆な意匠…。歴史や文学など多角的な視点から日本デザインの粋に迫るフルカラー・大ボリュームの決定版!
感想・レビュー・書評
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筆者の主観があまりにも目を引いたので、作品鑑賞に専念。教科書や図説でおなじみの美術品も含めて江戸期まで一挙に紹介、でも学生時代はここまで見入ることはなかったはず。知らぬ間に情緒が育まれでもしたのか。
昔正倉院展であれだけ見たのに今さら天平の美に圧倒されている。自分達だけの美を見出した国風がフォーカスされがちだけど、直輸入のオリエンタルビューティーを熱烈歓迎していたこの時代も案外良き。(憧れる気持ちも分からんでもないし)
正倉院蔵『黄金瑠璃鈿背(でんばい)十二稜鏡』は装飾や黒・緑・金の配色が個人的に好み。直径18.5㎝らしいがこれはコンパクトで欲しい笑
源氏物語効果も凄い。時代を経ても根強い人気を誇り、その世界観を着物にまで映し出した。天平時代よりぐっと淡色に、曲線もより滑らかになっている。今見ても違和感ないけど、自分達にフィットするスタイルをここまで相当模索したんだろうな。
室町後期〜安土桃山にかけては文様の種類がとにかく多い。こういうのはぼちぼち覚えていくしかないだろうけど、着物の柄を知るきっかけにはなる(と信じている)。着物と言えば武将らの召し物デザインが豪奢…というか大胆。やっぱり裏切らんな〜笑
江戸前期と中期の変わりようは見もの。前期の友禅染を「ウィリアム・モリスの更紗染の遥かな先駆」と表されていてなかなか思い切っているなと思った。中期はストライプやチェック柄等いよいよ現代的に。好きな人にはたまらないだろうな。
「王朝文化への憧れ」から江戸の粋を生み出すくだりが天平→国風の時と似ている。こちらは奇抜な柄が目立つが…(中でもコウモリはビビった。若干バットマンみたいでカッコいいと言えばカッコいいけど笑)
江戸後期〜森羅万象の文様にかけての力の入れようが凄かった。本書は何か作品を作る人の参考資料にもなりうると思ったけど当時の博物学大名やアーティストも同じ想いでスケッチしていたのかも。未知との遭遇を少しでも綺麗に記録しておきたいって聞こえてきそうな位皆んな筆遣いが丁寧だった。
色々書きすぎた汗
実物に接するよりも珍しく紙上でときめいたわ笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文明以前から現代に至るまで、日本における主要なモチーフの変遷について、貴重な写真とともに紹介されている。
文字が読みにくいところが多いし、解説もかなり主観的と思うので、図を見て楽しむのには良さそう。
個人的に着物に関心があるので、後半では資料が多く提示されていて良かった。 -
これを読んでから美術館に行くとより楽しめる。
年代ごとにまとまっているのがいい。 -
第1章 装飾文様の歴史
第2章 装飾文様の形
第3章 文様と日本文学 -
まず装丁が素敵!
真っ赤な小口染、サイコー!!
インテリアとしても戦力になる。火力がすごい。
中身については、それぞれのモチーフについての物語が紹介されていて図鑑のように読める。少しずつ、何度も開きたいと思わせる本でした。強い。 -
日本の伝統的な和柄や家紋などの意匠を解剖した一冊。
ボリューム満点なのもそうだけど表紙が箔押しだったり小口がおしゃれだったりこだわりがすごい!
視覚的に楽しいのもあり、日本文化に1番触れやすい一冊かと思う。 -
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図書館・請求記号 757/U76/4/ -
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