描かれる他者、攪乱される自己: アート・表象・アイデンティティ (アメリカ美術叢書 3)

  • ありな書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784756618580

作品紹介・あらすじ

一四九二年にクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸そばのカリブ諸島にあるひとつの島、現在ではサン・サルバドル島と呼ばれる地に到着したとき、彼はそこがインドの近くの島であると信じていた。そのため、そこに暮らす人々は「インディアン(インド人)」と呼ばれることになり、カリブ海域の島々も「西インド諸島」と名づけられた。アメリカの先住民は、「インディアン」と白人に呼ばれることによって「インディアン」となったのである。このときインディアンは白人によって「発明」されたとも言えるであろう。……美術作品などの視覚文化は、他者を典型的な他者の図像(たとえば「凶暴で野蛮なインディアン」)に表現することによって、支配者の思想や価値観の確立や保持のために機能する。だが他方ではまた、表象を変異させていくことによって、その思想や価値観を攪乱することもある。他者とされた人々が主体的に自らを表象するようになったとき、そこにはある種の攪乱が拭いがたくあったはずである。以下の各章では、さまざまな他者が描かれた多様な作品を見ていくことによって、それがどのように自己と他者のイメージをつくりだし、あるいはそれを解体しているのかを解き明かしていく。

著者プロフィール

中央大学文学部准教授/アメリカ視覚文化

「2018年 『描かれる他者、攪乱される自己』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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