小説ドラゴンクエスト5: 天空の花嫁 (2) (ドラゴンクエストノベルズ)

著者 :
  • スクウェア・エニックス
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757503083

感想・レビュー・書評

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  • DQⅤのノベライズ2巻。2巻は青年時代開幕からグランバニア到着まで。
    てっきりデモンズタワーまで行くのかな、と思っていたけど生まれ故郷到着して、自分の素性とビアンカ懐妊が発覚するまででした。理屈で言うとグランバニアは生まれ故郷ではあるけど、感情的にはサンタローズ。青年時代に荒れ果てたサンタローズを見た時の衝撃は、初見プレイ時小学生だった自分には強すぎました。青年時代後半で復興するとはいえ、あの展開はきつい。ポイントでいうと、DQシリーズでも屈指の鬱展開だと思います。

    1993年に単行本で発売された本作品なので、花嫁候補はビアンカとフローラの二人。後のリメイクで追加されたデボラはいません。主人公リュカが選んだのはビアンカでした。自分もビアンカです。何度もプレイしているので3人とも選んでいますが、それぞれにキャラクターとして、効率としていろんな意見があるのは承知ですが、やはりビアンカを推したい。
    父を亡くし、行方の知れない母を探す旅の途中。天空の勇者という特別な存在ではなく、故郷も崩壊。奴隷として苦しみを共にしたヘンリーと別れ、魔物使いの才能で旅をする仲間は増えていても、一人の人間としての拠り所がない状況で再開した幼なじみ。この時点では、唯一の過去を共有できる存在なので、懐かしさが好意に変わるのは不思議なことではないでしょう。少年時代に感じていた好意が恋愛感情になるのも仕方がない部分だと思います。なので、ビアンカ推したい。
    ゲームプレイでいうとPS2版かな、「話す」コマンドの追加が大きい。フローラ、デボラにはない要素なので。特に大人になってからのビアンカと「話す」と、推しになります。
    ノベライズのビアンカは、勝ち気なお姉さん、大人ぶりたい幼なじみの部分が強調されていて、委員長キャラに対する拒否感のようなものが少年時代はあったのですが、オバケ退治を通じて徐々にほぐれてゆくのがよかったですね。やはりビアンカですよ。

    逢瀬はアルパカの宿屋じゃなくて、テルパドール探索中の砂漠の一夜でした。砂漠ですると、砂が入って大変じゃないかなぁ、なんて。

    マーサを探す旅、天空の勇者を探す旅、それがひいては自分のルーツを探る旅になっていった青年時代前半。
    在りし日の(死んでいないけど)マーサの物語が語られているのが嬉しい。スライムナイトのピエールと、光の教団教祖イブールとなったイーブ。どちらも彼女に魅せられ憧れ、歩む道が変わってしまった存在。闇から光へ、光から闇へ。
    必ず訪れる二人が対峙する瞬間が楽しみですよ。あのイブールにこんな過去があるとはねぇ。スライムナイトへの進化があんな形だったとは知らなかった。多分、ここでだけの設定でしょうけど。なんか気持ち悪いですね、あれ。

    魔物使いとして成長してゆく中で、増えてゆく仲間たち。純朴スミスがいい。彼は癒し枠になってます。腐った死体なのに、スライムやドラキーよりも愛嬌があります。
    DQⅤの仲間といえば、ベビーパンサー・キラーパンサー。こちらの名前はプックル。公式で推したいのはゲレゲレみたいです。プレイ時はボロンゴでした。一番かっこいいと思ったものを選んだのだけど、チロル推しが多かったんだよな。
    なんで?可愛いから?

  •  ドラクエ5のノベライズ作品。全3巻のうちの2巻。
     今回は冒頭からガッツリとオリジナルで、主人公の母、マーサの過去を描く。
     みんな大好きスライムナイトのピエールもガッツリと掘り下げられ、副主人公めいた活躍と、ちょっとグロい設定が付与された。
     奴隷編はバッサリとカットされて、キャラクターたちの回想会話にとどまっているが、まあそのへん深堀りするとタルいし重いし、いい塩梅なのかな。
     仲間モンスターたちの中では、くさったしたいのスミスくんが健気で可愛らしくてお気に入り。好きな人の幸せを本気で喜べるっていいヤツだよなぁ。

     ……さらさら……さらさら……

  • 今年は1週間に1冊は本を読む! と気概を持って読みはじめたドラゴンクエスト5小説の2巻目。このシリーズのいいところは情景描写とゲームの場面とうまくリンクさせているところ。読みながらゲームのあの場所はこんな風景だったのかと頭に映像が浮かびます。ただ、主人公が突然完璧超人になってしまって感情移入しづらかったことと、好きなシーンがほぼダイジェスト化されて残念だったので1巻より低評価の☆3に。

  • 主人公の奴隷~グランバニア到着までを書く。

    仲間のモンスターたちの会話が生き生きと描写されていたのが小説ならではの表現だろう。

    実はスライムナイトってスライムから胴体が生えてくるみたい。

  • 描き方がうまい。最初は奴隷時代をすっ飛ばして…!!!って思ったけど回想形式にやられた。あと、カルパッチョさんの実況が大好きで「ヘンリーはバカ王子」っていう印象がデフォルトだったんだけど本作ではイケメンすぎわろた。解釈、ドラクエ5に対する印象とか思いって、解釈者によって大きく異なるのだ。これは、スーファミ版に基づくものだよね。最も原作に近い、という言葉が容易に思いつく。仲間との会話機能とか、3Dとかデボラ登場、とか、付加要素によって解釈が大きく偏ってしまっていない、よくいえば純粋な原作に基づく、作品の1つ。そういうね、スーファミ版の面影を感じた。
    冒険も楽しくて、どんどん、純粋に賑やかになっていく一行。純粋でまっすぐなリズムは、賑やかで楽しそうだ。ああいう冒険がしたかった。一行の輪と、終章で到達する故郷で、すっかり大きくなって登場した、という主人公の成長が描かれていて。
    ラブコメ、っていうレビューあったけどわろた。そんな感じです。冒険とラブコメ、次々と展開されていく物語、徐々に明かされていく主人公のバックボーン。歴史を知る、ってことの大切さと素敵さと喜び、その原体験はきっとドラクエ5にある。それを、再確認できた一冊であった。文句なしの満点。というか先週はずっとドラクエウィークでした(121105)。

  • 面白かったです~
    ビアンカと主人公が大人になって!
    後半は恋愛要素強めです。

  • 砂漠は恥ずかしい。皆そう思ってると思います。名作!

  • 20090814
    3日間

  • ドラクエ5 小説2巻。
    モンスターが出てきたり、フローラが出てきたり、ビアンカと再会したり・・・
    恋要素が一番強いかもですね(笑

  • これはもうヤバすぎる名作

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著者プロフィール

1959年、岩手県盛岡市生まれ。上智大学在学中に作家デビュー。フィクション、ノンフィクションを問わずさまざまなジャンルの作品を手がけ、ゲームやコミックのノベライズなどもおこなう。おもな著作に「プリンセス・ストーリーズ」シリーズ(角川つばさ文庫)、『丘の家のミッキー』(集英社)など多数。公式サイト「久美蔵」http://kumikura.jp/

「2019年 『プリンセス・ストーリーズ 赤ずきんと狼王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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