- Amazon.co.jp ・本 (485ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758411240
作品紹介・あらすじ
造花の蜜はどんな妖しい香りを放つのだろうか…その二月末日に発生した誘拐事件で、香奈子が一番大きな恐怖に駆られたのは、それより数十分前、八王子に向かう車の中で事件を察知した瞬間でもなければ、二時間後犯人からの最初の連絡を家の電話で受けとった時でもなく、幼稚園の玄関前で担任の高橋がこう言いだした瞬間だった。高橋は開き直ったような落ち着いた声で、「だって、私、お母さんに…あなたにちゃんと圭太クン渡したじゃないですか」。それは、この誘拐事件のほんの序幕にすぎなかった-。
感想・レビュー・書評
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次の章で物語がどう進むのかさっぱり読めず、帯の通り、二転三転では終わらない点に読み応えがあった。最後の最後まで読めず、ラストシーンには「そう来たか」と感嘆。
残念だったのは「わずか一しずくの血」と同じように一人の超人的な人物に頼みすぎの感があること。気になってあまり入り込めなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
誘拐事件の謎
真相がわかっても…ただ無駄に長いだけ -
次が気になって一気に読んだけど
疲れる。 -
ミステリ界の大物が手がける誘拐もの
派手な男児誘拐事件の裏で同時に動いていたもう1つの事件とは
仕掛けは面白くあっ!と言わせられます
綿密に計算されたミステリ物だと思いました
私としてマイナスポイントだったのは
冒頭数ページで誘拐事件が起こるので、これは展開が早く読みやすい物語なのかと思いきや
事件に対する登場人物の考察が長く、話があまり進まない点でした
登場人物の視点が何度も変わり、事件のあらゆる可能性を検討し謎を深めていく構成なのですが
「これはこういうことではないか?」
「いや、それだとこの点があり得ない」
「ではどういうことだ!?」
という考察が何度も入るので文章が冗長に感じてしまい
面白さと読む手間を天秤にかけると普通だという評価でした
長文を読むのが苦にならない方であればのめり込めるのかもしれませんが
未熟な私にとっては「考察したってどうせ解決しないんだから早く終わらないかな」と気になってしまいました
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第一の誘拐事件。
・身代金は返された。
・圭太も無事に戻ってきた。
・真犯人は蘭という女性。
第二の誘拐事件。
・身代金は三億円。
・父の対応次第では子供を殺すつもりだった。
第三の誘拐事件。
・身代金は三億円。
・光輝は無事に戻ってきた。そして、康美の声も。
・犯人が手にしたのは五億円。
途中、長いなぁとか、これどうやって終わるんだ?なんて思っていたけど、どんでん返しと言うか、なんと言うか。まんまと騙されたと言うか、騙されるべくして騙されたと言う感じでした。
蘭は第一と第二の誘拐事件で、第三の誘拐事件の序章を演じていた。第三の事件の為に圭太は攫われた。
蘭という女性を記憶に残させる為に。
当事者と読者だけが知ってる第三の事件。
連城三紀彦さん凄いわ。
こんな手の込んだことしてる蘭も凄いとしか言えない。
帯に書いてあった高橋先生の言葉が一番不気味だったな。 -
誘拐事件のお話。悪役の筋書き通り進みます。
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途中途中ん?と思うところはあったのですが、この厚いページの本を一気に読みたいと思ってしまうほど、惹きつけられる内容の前にはそれは不粋と言うものでした。楽しい読書タイムをくれたことに感謝!
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幼稚園児の誘拐未遂に端を発する身代金誘拐ミステリー。身代金を要求しないように見せながらも脅迫相手から自主的に提供させるが、結果その金も人質とともに返却される新たなミステリー。犯人の目的は何か?人質宅の元従業員の独白から裏のストーリーが語られる。この元従業員は自身共犯者と思い行動していたのだが、警察に届けられていた新犯人「らん」からの手紙により真実を知ることになる。そして1年後、同じ展開の誘拐事件が発生する。当然、被害者の家族は昨年の事件を記憶しており困惑する。警視庁からは前回担当警部がリベンジに乗り込んでくるが・・・
共犯→人質、警察→共犯、そして影で動く真犯人「らん」。
久々に映像化を前提としないで書かれた小説らしい日本ミステリを読んだ。ただちょっと推理小説としてはルール違反だ。 -
出だしから大きな事件の予感がしてどんどん引き込まれるのに、後半はちょっと期待はずれで残念な感じです!
特に一番最後の章は要らない気がしました
歯科医の夫と離婚し、一人息子の圭太くんと実家に戻った香奈子さん
スーパーの駐車場で圭太くんが誘拐されそうになる
簡単な誘拐事件と思いきや、いろいろ複雑に絡んだら事件でおもしろかった